海洋サバイバル『サブノーティカ2』、「ガチャも課金もない」と改めて明言。開発元トップ交代で不安広がるなかで

Unknown Worldsは7月3日、『サブノーティカ2(Subnautica 2)』について、コミュニティに向けた声明を発表。サブスクリプションやバトルパスといった課金要素などを実装しない考えを改めて表明した。

デベロッパーのUnknown Worldsは7月3日、同社が開発を手がける『サブノーティカ2(Subnautica 2)』について、コミュニティに向けた声明を発表。CEOを含むリーダー陣の交代を受けて不安も広がるなか、サブスクリプションやバトルパスといった課金要素などを実装しない考えを改めて表明した。

本作は『サブノーティカ』シリーズの新作だ。第1作の『サブノーティカ(Subnautica)』は2018年1月にリリースされた、海洋オープンワールドアドベンチャーゲーム。未知の海洋惑星を舞台とし、プレイヤーは拠点構築とサバイバルをおこないながら海底を探索する。2021年5月にはシリーズ続編『サブノーティカ: ビロウ ゼロ(Subnautica: Below Zero)』が発売。両作ともに人気と高評価を獲得している。公式サイトによると、『サブノーティカ2』ではソロプレイのほか最大4人でのオンラインマルチプレイ(Play alone or with up to three friends in online multiplayer co-op)にも対応予定だ。

本作開発元のUnknown Worldsは、米国・サンフランシスコを拠点とするスタジオ。2021年に韓国の大手ゲーム会社KRAFTONに買収され、現在は同社傘下のもとで本作の開発を続けている。

そんなUnknown Worldsは7月2日、CEOを含むリーダー陣の交代が報じられた。退任するのは、CEOのTed Gill氏、スタジオクリエイティブディレクターのCharlie Cleveland氏、そしてスタジオテクニカルディレクターのMax McGuire氏だ。後任のCEOとしては、サバイバルホラーゲーム『The Callisto Protocol』の開発で知られるStriking Distance StudiosのCEO・Steve Papoutsis氏が就任することが決定しており、スタジオの全体的なマネジメントのほか、クリエイティブディレクションも担うという。交代の詳しい理由は明かされておらず、過去2作の開発にも携わったリーダー陣の突然の交代はコミュニティに衝撃を与えた(関連記事)。

そして7月3日、Unknown Worldsは体制の変化に伴い広がる懸念に関して、コミュニティに向けた声明を発表。同社はまず、『サブノーティカ』シリーズの特徴とも呼べる「探検と発見(exploration and discovery)」というビジョンや理念について触れ、『サブノーティカ2』においてもこれらを一貫することに尽力すると宣言した。またこの数年間、過去作にも携わったベテランをはじめとし、多くの優秀なスタッフが本作の開発に参加していることを説明。リーダー陣は交代したものの、新たなCEOとなるPapoutsis氏とも密接に連携し、今後も当初と同じ方向性のもとで開発を進めるとの姿勢を示した。

さらに声明では、ゲームの構造にも変化はないと断言されている。本作は協力マルチプレイでも遊ぶことができるが、あくまでもメインはシングルプレイであること。そしてサブスクリプションやバトルパスといった課金要素や、いわゆる“ガチャ”のようなルートボックスは採用しないことを表明した。

なおガチャやバトルパスがない点は昨年、本作の正式発表前からユーザーに向けて明言されていた。この際には、当時のKRAFTON側の投資家向け発表で本作について「ライブサービスゲーム」といった紹介がなされたことに対する、コミュニティの懸念に答える意図があったようだ(関連記事)。今回のリーダー陣交代においては、一部ユーザー間に改めて同様の懸念が浮上していたようで、リーダー陣が交代したのちも課金要素を設けないといった方針が引き継がれることを示したわけだろう。


ところで、同社は年内に本作の早期アクセスを開始すると発表していたが、今回の声明においては近日中に今後のスケジュールなども含めて、さらなる情報公開をおこなうと伝えている。リリース時期の告知などについても期待されるところで、続報を待ちたい。

『サブノーティカ2(Subnautica 2)』はPC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに2025年早期アクセス配信予定だ。Xbox Game Pass向けにも提供される見込み。

【UPDATE 2025/7/4 12:15】
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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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