謎解き探索ADVの金字塔『Myst』リメイク版、なんと「時代追加」大型アプデ配信へ。極寒の地に隠された新たな物語

Cyan Worldsは3月19日、アドベンチャーゲーム『Myst』の無料メジャーアップデートを発表した。3月21日午前3時に配信予定のアップデートでは新時代「ライム時代」が追加される。

デベロッパーのCyan Worlds(以下、Cyan)は3月19日、アドベンチャーゲーム『Myst』の無料メジャーアップデートを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/Microsoft Store)/Xbox Series X|S/Mac App Store/Meta Questならびに他ストア。日本時間3月21日午前3時にまずはPC/Mac App Store/Meta Quest向けに利用可能となり、のちに他のプラットフォームでも配信される。

『Myst』は1993年にリリースされた名作アドベンチャーゲーム。Rand Miller氏とRobyn Miller氏の兄弟によって設立されたCyanが手がけた作品だ。移動やインタラクトを、マウスカーソルによる画面クリックのみでおこなうシンプルな操作が特徴。

Mac OS向けにリリースされた同作は、当時としては驚異的なグラフィックや奥深い謎解き要素が評価され、90年代の大ヒットゲームになった。その後多くのプラットフォームに移植され、シリーズ作品も複数展開。これまでに、『Riven: The Sequel to Myst(以下、Riven)』や『Uru: Ages Beyond Myst』など計6作品が制作されている。2018年には、これらの作品を現代のプラットフォームに移植した「Myst 25th Anniversary Collection」がクラウドファンディングを通してリリース。ここ最近、同社は過去作の3Dリメイクにも意欲的に取り組んでおり、2021年の新リメイク版『Myst』もそのうちの1つだ。

本作でプレイヤーが最初に降り立つのは、本の中に作られた「Myst」という島。この島には、ページに触れることでさまざまな「時代」へと飛ぶことの出来る不思議な本が眠っている。これらを書いたアトラスという人物とその家族に関する真相を探るため、プレイヤーは各時代を巡る旅に出ることになる。島中に隠された謎を解いていき、「時代」への道を切り開くのだ。

今回のアップデートは日本時間3月21日午前3時にまずはPC/Mac App Store/Meta Quest向けに利用可能となり、のちに他のプラットフォームでも配信される。このメジャーアップデートで追加される「The Rime Age(ライム時代)」は、2014年にリリースされた旧リメイク版である『realMyst』にて新たに登場していた時代であり、それが今回新リメイク版にも実装されたかたちだ。「ライム時代」でプレイヤーを待ち受けるのは、雪が降りしきる極寒の孤島。プレイヤーは新たにこの時代でも謎を解くことになる。

なおゲームプレイのネタバレになる可能性があるため詳細は伏せるが、『realMyst』の「ライム時代」では続編『Riven』に関わる要素も登場していた。新リメイク版では『realMyst』から大きな変更が加えられている可能性もあり、世界観についてさらなる深掘りがなされることにも期待したい。今回のアップデートではこのほか、各エリアのグラフィックに大幅な改善が施されるとのこと。すでに繰り返し遊んできたプレイヤーにとっても、既存の時代に再訪する価値が生まれるかもしれない。

ちなみに、前述した続編『Riven』についても、フル3Dリメイク版が2024年にリリースされている。この『Riven』のリメイク作品は、もともと有志のファンの間で進められていた「The Starry Expanse」という非公式プロジェクトを、Cyanが公式の作品として引き継ぐことで開発されたという経緯がある。長年のファンの熱意が報われたという、なんとも熱い展開だ(関連記事)。また同社は、現在開発中の“あるゲーム”をリリースするのが待ち遠しいとの告知をしている。この開発中のゲームというのが、『Myst』シリーズの他の作品のリメイクなのか、はたまた完全新作ゲームであるのかは不明だ。いずれにせよ、アップデートを含めた今後の展開に注目したい。

『Myst』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/Microsoft Store)/Xbox Series X|S/Mac App Store/Meta Questならびに他ストア向けに配信中。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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