イーロン・マスク氏が「オンラインゲームのレベル上げを“替え玉”にやらせていた」と開き直って認めたとの報道。トランプ大統領就任式出席中にもなぜか動くイーロン氏のキャラ
イーロン・マスク氏が『Path of Exile 2』にてブースティングをおこなっていた疑惑について、同氏とX上でDMをおこない証言を得られたと主張するYouTuberが現れた。動画で紹介されたDMではイーロン氏がブースティングをおこなったことを認めているほか、“トッププレイヤーにとって当たり前の行為”といった持論も述べられており、波紋を広げている。海外メディアDexertoなどが報じている。
イーロン氏は、米テスラ社のCEOやX社のCTOなどを務める米国の実業家だ。同氏は以前より奔放な行動がしばしば話題となる人物だった。近年ではTwitter(現X)の買収のほか、SNS上でのセクハラ・差別発言、大統領に就任したドナルド・トランプ氏との関わりなどが取り沙汰され、耳目を集めている。
また同氏はゲーム好きとしても知られ、SNS上で『エルデンリング』や『ディアブロ4』について語り、注目を浴びてきた(関連記事1、関連記事2)。同氏は現在ハクスラARPG『Path of Exile 2』(以下、PoE 2)にハマっているようで、プレイの様子をしばしば生放送している。
そんな同氏は『PoE 2』における、キャラが死亡すると二度と蘇らないハードコアリーグにて、95レベルとかなりの高レベルに到達したキャラを生放送にて披露していた。しかし放送内容について、イーロン氏のプレイングや判断が上位プレイヤーとしてかなりぎこちないといった指摘も寄せられることに。「マスク氏は替え玉プレイヤーにキャラを育てさせ、自分ではほとんど遊んでいないのではないか」というブースティング疑惑も生じていた。
具体的には人気ストリーマーのQuin69氏などがイーロン氏のプレイの違和感を指摘したほか、Redditユーザー間でもそうした疑念が寄せられていた。そうした中で、同氏のキャラがレベル97にて死亡したことがユーザーにより報告され話題に(関連記事)。先日には人気ストリーマーのAsmongold氏も替え玉疑惑について言及しつつイーロン氏を挑発。両氏がX上で口論を繰り広げるといった一幕も見られた(関連記事)。
そして今回YouTuberのNikoWrex氏が、Xにてイーロン氏とのDM(ダイレクトメッセージ)をおこない、同氏から替え玉疑惑の真相について証言を得られたとする動画を投稿。NikoWrex氏が公開したDMにて、イーロン氏がブースティングについて認めていることなどが注目を浴びている。
NikoWrex氏は動画の3分25秒ごろから、イーロン氏とのDMとする内容を紹介。このなかでNikoWrex氏はイーロン氏に対し、「『ディアブロ4』と『PoE 2』にて別の誰かにアカウントを貸してプレイさせてレベルを上げたり、装備やリソースを(現金で)購入したりしたことはありますか?」との質問を投げかけた。イーロン氏はこの質問に「100点」の絵文字で反応しつつ、「そうしなければアジア圏のプレイヤーに勝つことは不可能だ」と発言。ブースティング行為などについて認めているわけだろう。
同氏はアジア圏のトッププレイヤーもブースティング行為などをおこなっていると考えているとのこと。追いつくために自分もブースティング行為をしているという主張のようだ。ただし生放送などでは「100%自分でプレイしている」とのこと。
なおNikoWrex氏は続けてイーロン氏に、先述した『PoE 2』の高レベルキャラに関して「ハードコアモードで高レベルまで育て上げたことを、自分の手柄に見せる意図はあったんですか?」とも質問。イーロン氏は「違う」「一切そんな主張はしていない」と答えている。
そうしてNikoWrex氏がイーロン氏とのDMとして紹介した内容はさっそく注目を集めている。中には「高レベルキャラを自分で育てたようには主張していない」というイーロン氏の発言が、過去にイーロン氏が投稿した“リーダーボード入り自慢”と矛盾するのではないかといった指摘もあるようだ。『PoE 2』にはリーグごとにリーダーボード(ラダー)が存在しており、プレイヤーが競い合っている。そしてイーロン氏は過去に、レベル87に到達したキャラが到達レベル/経験値取得量のリーダーボードに載ったことを報告していた。高レベルキャラを自慢する内容であり、普通なら「イーロン氏が自分で育てた」と認識するであろう投稿だ。
このほか先述のQuin69氏も、イーロン氏の一連の“自白”に反応している。特にイーロン氏の「アジア圏のプレイヤーに勝つにはブースティングが不可欠」との考えについては、「まったくのデタラメだ(It’s completely false)」として真向から否定。『PoE 2』のトッププレイヤーが全員ブーストしているかのような考えに、愕然としていることを伝えている。
なお『PoE 2』ではそもそも利用規約にて、ゲーム外での報酬を得るような行為や、アカウントの第三者との共有などが禁じられている。もしイーロン氏がブースティングを有償で依頼していたのであれば、同氏やブースティングを請け負ったプレイヤーの行動は規約違反となるだろう。
先日より波紋を広げていたイーロン氏の『PoE 2』でのブースティング疑惑。あくまでもNikoWrex氏側が提示した証拠となるものの、イーロン氏とのDMとして紹介した“ブースティングの自白”は新たな波紋を広げている様子だ。
ちなみにイーロン氏は現地時間1月20日にドナルド・トランプ氏の米国大統領就任式に出席。イーロン氏が就任式に出席している最中に、同氏の『PoE 2』のキャラがマップを移動するなど、オンラインで活動していたとみられる様子を、Quin69氏が皮肉っている。就任式中にも“替え玉”によるプレイはおこなわれていたようである。