『マスエフェクト』元ディレクター率いる新スタジオ、設立約3年であえなく閉鎖。「AAA級」のSFゲームを開発している最中に

Humanoid Originは11月26日、LinkedInにてスタジオが閉鎖する旨を発表した。同スタジオはAAA級タイトルの開発中と伝えられていた。

Humanoid Originは11月26日、LinkedInにてスタジオが閉鎖する旨を発表した。同スタジオはAAA級タイトルの開発中と伝えられていた。

Humanoid Originはカナダ・エドモントンに拠点を置くスタジオだ。ゲーム開発者Casey Hudson氏によって、2021年に設立された。Hudson氏は1998年からBioWareに在籍していた経験があり、Bio Wareでは全スタジオを統括するゼネラル・マネージャーを務めていた。また『Mass Effect』3部作のディレクターも担当したことで知られている。

Hudson氏が率いるHumanoid Originは、ゲーム業界のベテランチームによって構成されており、「AAA級のタイトル」を開発中とされていた。このAAA級のタイトルについては、詳細は不明なものの、SF世界を舞台として、キャラクター主導のストーリーに焦点を当てたマルチプラットフォームのゲームになると伝えられていた。2022年7月にはHudson氏によって、「プレイ可能な試作版」も完成したと報告されていたものの、その全貌はほとんど明かされていなかった。

そうした中、11月26日にHumanoid OriginはLinkedInに向けて声明を投稿。同日Humanoid Originはスタッフに対し、同スタジオが閉鎖することを通達したという。投稿によれば、ゲーム業界に渦巻くさまざまな課題からスタジオを守ろうとしたものの、「予期せぬ資金不足(an unexpected shortfall of funding)」によって、スタジオ運営が立ちいかなくなってしまったのだという。

なお現在Humanoid Originは、Humanoid Originに在籍していたスタッフが新たな職に就けるよう、サポートに全力を尽くしているとのこと。声明では最後に、チームへの感謝に加え、スタジオの設立、運営に携わった人々への感謝が綴られている。

Humanoid Originは、『Mass Effect』シリーズを手がけるなどの実績があるHudson氏によって立ち上げられたものの、設立から約3年で閉鎖する運びとなった。特に海外のゲーム業界では昨年から引き続き厳しい状況が続いているようで、直近ではHumble Gamesの事業再編や、Take-Two Interactiveのレーベル「Private Division」傘下のIntercept GamesおよびRoll7が閉鎖されるといった報道も見られた(関連記事1関連記事2)。

Humanoid Originもそうした流れに抗いきれなかったようで、資金難からの閉鎖となったかたち。Casey Hudson氏の去就も含め、今後の動向などは引き続き注目されるところだろう。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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