『ファイナルファンタジーVII リバース』浜口D、「リメイク第三作ではミニゲーム量を減らす」と海外メディアに明かす。『リバース』のミニゲーム量は狙いどおり、でも多すぎるとの声もあった
『ファイナルファンタジーVII』のリメイクシリーズ第三作では、ミニゲームの数を『ファイナルファンタジーVII リバース』より減らす方針だという。ディレクターの浜口直樹氏が、海外メディアDaily Starのインタビューにて明かしている。
『ファイナルファンタジーVII』のリメイクシリーズは三部作となる予定だ。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化し、これまでに二作品が展開されてきた。第二作となる『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、FF7リバース)は、PS5向けに2024年2月に発売。同作はミッドガル脱出を果たしたクラウドたちが広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追う、自由な探索をコンセプトとする作品だ。ストーリーとしては、オリジナル版における「忘らるる都」までの物語がベースとなっている。
リメイクシリーズのディレクター浜口直樹氏が、先日韓国で開催されたゲームイベント「G-STAR」で明かしたところによると、リメイクシリーズの最終作となる第三作は、すでにプロットが仕上がり、コンセプトを定めて開発チームも動き出しているという(4Gamer)。そうした中で今回、浜口氏に向けて海外メディアDaily Starがインタビューを実施。このなかで同氏は、第三作の展望を明かしている。
まず浜口氏は、『FF7リバース』ではゲームの構造や全体のバランスをとても上手く作れたという手ごたえを感じており、ユーザーからも好評を受けているとコメント。一方でミニゲームについては、多すぎるといった意見もみられたという。
同作では多種多様なミニゲームが用意されており、リズムゲームとして展開されるピアノ演奏のほか、チョコボレース、バイクレース、戦略ボードゲーム「コンドルフォート」、カードゲーム「クイーンズ・ブラッド」などが存在。任意の探索で遊べるミニゲームのほか、メインクエストやサイドクエストの中で遊ぶものもある。それぞれ演出やゲームシステムなどがしっかりと作り込まれているからか、物量に良くも悪くも圧倒されるといった声があったのだろう。
とはいえ浜口氏としては、少なくとも『FF7リバース』においては、ミニゲームのコンテンツの幅やボリュームについて正しい決断ができたと考えているそうだ。一方で、第三作でも同じボリュームのミニゲームを用意する気はないという。“ミニゲームが多すぎる”といった率直なフィードバックも踏まえて、もう少し遊びやすいサイズにすることも検討されていくとのこと。
ほか、『FF7リバース』ではミニゲームが多いことにより、プラチナトロフィー取得のためにはそれぞれのミニゲームでトロフィーを取得する必要がある。そうしてプラチナトロフィーの取得がかなり難しかった点も課題として認識しているという。第三作では、プラチナトロフィーの取得難易度についても、(ミニゲームが壁とならないように)緩和する方針のようだ。
なおDaily Starによる別のインタビュー記事では、『FF7リバース』のコンセプトも明かされている。同氏によれば第1作『ファイナルファンタジーVII リメイク』におけるストーリー重視でリニアな作風を、『FF7リバース』で続けるのはかなり無理がある(quite impossible)と判断。二作続けて同じ作風だと、第三作への期待感が削がれてしまいうることが懸念されたためだという。そのため『FF7リバース』では、前作のゲームプレイを進化・拡大させる新たな方向性を目指し、オープンワールドと探索要素に焦点を当てた作風となったそうだ。この一環として、『FF7リバース』には作り込まれた豊富なミニゲームが用意されたわけだろう。
ちなみに浜口氏はできるだけ早く第三作を発売したいとも述べており、集中して開発が進められているようだ。本編とは違った視点で展開されるような追加コンテンツの要望があることも認識しているものの、そうした展開は第三作リリース後にしていきたいという。『FF7リメイク』向けに配信されていたユフィの視点を描く「EPISODE INTERmission」のようなコンテンツ展開は、少なくとも第三作がリリースされた後でおこなわれるようだ。
先述したG-STARにおいて浜口氏は、第三作ではハイウインド(飛空艇)が登場するため、世界をより高い視点で体験できるように作られていることを明かしていた。『FF7リメイク』『FF7リバース』とはひと味違った作風となるのだろう。とはいえ第三作のコンセプトなどはまだ明かされておらず、続報にも注目したい。