『ドラクエ3』リメイクの現代化徹底がすごい。Steam正式リリースされたピンボールゲーム『XENOTILT』を遊ぶ。『Dance by the River』前編に引き込まれる。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。467回目です。みなさんこたつ派ですか。暖房派ですか。


ギラギラど派手


今週は『XENOTILT: HOSTILE PINBALL ACTION』が正式リリースされたため、さっそく購入。『デビルクラッシュ』などの影響を受けるピンボールゲーム『DEMON’S TILT』の続編です。メインのテーブルは1種類だけだが、3つのテーブルが縦に連結されたような3層構造。デザインは不気味な雰囲気はそのままに、前作がヨーロッパの教会風だったところ、メカメカしいSFの世界観になった。“凶暴化した廃船サマリタン号”とのこと。各エリアにはサイボーグのようなボスが現れる。

奇抜な見た目ですが、ゲームプレイのベースはもちろんピンボールそのもの。一方で、さまざまな効果を得られるパークシステムがあったり、現れた敵をタレットで撃ったり、固有スキルをもつ生存者を救出したりなど、特徴的な要素がある。ド派手なエフェクトもシステム面も前作からパワーアップしており、ユーザーレビュー評価は上々のようです。
by. Taijiro Yamanaka


なめこ育てるの、楽し~~~~~~~~!


金、友達、感情、清潔感、理性、人間性。自分は全部失った。日々生きていく。その作業で失ったものを数え、枕を濡らす毎日。しかし、それらはもうどうでもよくなった。そう、『みんなのなめこ栽培キット』だ。得られるのだ、大切なものを。『みんなのなめこ栽培キット』なら……ね。

『みんなのなめこ栽培キット』は、BEEWORKS GAMESが手掛ける「収穫共有型本格なめこ育成ゲーム」です。13年続くなめこ栽培キットシリーズの最新作であり、100人1組のチームでイベントを攻略していくシリーズ初のモード、「みんなで栽培」が搭載されています。ゲームジャンルは放置系。ゲームを放置すると、原木と呼ばれる木になめこが生えてくる。そのなめこをスワイプで収穫する(今作はなめこを収穫した際、スマホが振動する。収穫の際の手ごたえがあり、臨場感が増してます)。

なめこの種類は豊富。その上時々同じ品種なのに姿が違う「レア」が生えてくることもあります。プレイヤーはそうしたなめこを集め、特定のなめこを生やすなどのミッションをこなし、最終的になめこ大図鑑のコンプリートを目指します。自分は好きななめこのイベントがやっていると知り、久々になめこ栽培にかこつけました。自分は激辛なめこや黄金なめこが好きなのです、今作で初登場したクイなめこも激プリチーで超可愛い。皆さんもどうでしょうか。失ったものの空席を、代わりになめこで埋めるのは。
by. Sen Ito


郊外サスペンスノベル


今週は、『Dance by the River』の前編を遊んでいました。本作は、『ベオグラード・メトロの子供たち』『真昼の暗黒』などを手がけてきたサークルSummertimeが制作中のサスペンスノベルゲームです。主人公の手越は、治安の悪い郊外の街・浮潮市に住む、コピーバンドをやっているフリーター。彼は家賃の支払いに追われながら、工場勤務の妹と平穏に過ごしていました。しかし彼はあるきっかけから違和感を覚えて、探偵に妹の調査を依頼。頻発する奇妙な自殺や、他人を操る「催眠術」なども関わる事態へと巻き込まれていくようです。

本作はもともと「Silence of Switchblade」として発表されていた作品です。体験版を含めて、これまでに何度か未完成のバージョンが頒布。個人的には「Silence of Switchblade」と呼ばれていた頃の内容も楽しかったのですが、そこから紆余曲折を経て設定などが大きく変化しています。新しいバージョンでは、主人公を含めて誰もが秘密を抱えており、緊迫感と共に物語が進行。前編で遊べるのは3話までだったものの、薄暗い郊外には何が隠されているのか、思わず引き込まれるストーリーが繰り広げられていました。なお後編は2025年発売予定とのこと。完成に期待したいところです。
by. Keiichi Yokoyama


歩み寄り


HD-2D版『ドラゴンクエスト III そして伝説へ…』を遊んでいます。Steam Deckでサクサク。内容は原作が名作なので安定、で、現代化+遊びやすさへの徹底が半端ないなと。セリフ高速化や戦闘高速化はもちろんのこと、行き先表示機能、レベルアップによる全回復、丁寧ミニマップ、からっぽ(調べたら空のツボなどの)探索オブジェクト廃止。楽ちんプレイの易化徹底。それと序盤のレベル上がり方も半端ないきがする。ルーラやリレミトはMP0などなど。現代化するにあたっては遊びやすさを向上させるというのは普通ですが、今作はとにかく徹底している。

めちゃくちゃに便利。原作は不便さや難しさを含めての原作なので、そういう部分がんくなりさみしく思う気がまったくないわけではないですが、絶対に遊びやすい方がいいので、大賛成です。遊びづらくして自分たちが「これだよこれ」という一方で、新しい人から「難しい」「つまんない」と投げられる方がつらい。というか、未来への広がりがないですよね。それぐらい、HD-2D版『ドラゴンクエスト III そして伝説へ…』については、新しい人を迎える意識が極めて強いと感じます。

ランダムエンカウントなどは、オリジナルのコアの部分なので、触らない判断も納得。そういう意味では、クラシックな要素とモダンな部分が混在もしている。ナウでモダンな2024年のゲームというより、伝説的古典を2024年にも遊びやすく作ったという感じ。その遊びやすくするという工夫は、最大限やっているように感じます。
by. Ayuo Kawase