「“Starfield 2”が出るならものすごいゲームになる」と元Bethesdaベテラン開発者が期待示す。「続編」だから経験上有利
元Bethesda Game Studiosのベテラン開発者Bruce Nesmith氏は、『Starfield』にもし続編が出るとすれば「ものすごいゲーム」になるとの見解を海外メディアに明かしている。“シリーズ前作があるかないか”で、開発のスムーズさも大きく変わるという。GamesRadar+が伝えている。
Bruce氏は1995年にBethesda Game Studiosに入社後、長年にわたりスタジオ作品に携わってきた人物だ。『The Elder Scrolls V: Skyrim』ではリードデザイナーを務めたほか、『Starfield』にもシステムデザイナーとして携わり、2022年にスタジオを退職している。
そんなBruce氏が海外メディアVideoGamerに向けて、“Starfield 2”への大きな期待を明かしている。同氏によればもし“Starfield 2”が出るとすれば、続編として作られるがゆえに「ものすごいゲーム(one hell of a game)」になると考えているそうだ。というのも、たとえば世界的な大ヒット作『Skyrim』の開発においては、シリーズ前作『The Elder Scrolls IV: Oblivion』の存在が大きかったという。また『Oblivion』においても、前作『The Elder Scrolls III: Morrowind』の存在が大きかったそうだ。
Bruce氏によれば、シリーズに前作がある場合の開発では、改良と新要素の追加が主体になるという。そのため、たとえば『Skyrim』や『Oblivion』を(新規IPとして)1から作っていたとすれば、それぞれ開発期間がさらに2~3年かかっていただろうとのこと。少なくとも同氏の在籍していたころのBethesda Game Studiosでは、前作での開発ノウハウやリソースがしっかりと活かされる開発方針があったようだ。
なお『Starfield』は大きな期待を受けつつリリースされたものの、賛否の分かれる作品だ。Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で10万件以上を集めつつも、好評率は59%にとどまる「賛否両論」ステータスとなっている。大きなボリュームや分岐するストーリー、個性的なキャラクターたちについては一定の評価を獲得。一方で、ファストトラベルが何度も挟まることで没入感の削がれるゲームサイクルや、自動生成による淡泊なコンテンツの存在などが課題として指摘されている。
Bruce氏は、Bethesda Game Studiosがもし“Starfield 2”を作るとして、そうしたプレイヤーによる「まだまだダメ」「少し足りない」といったさまざまフィードバックを反映し、課題を解消するだろうとの見方も説明。『Starfield』にあった要素も活かしつつ、新しいものも数多く取り入れて、多くの課題をクリアできると見ているそうだ。
なお『Starfield』では、できるだけ長くストーリー拡張コンテンツを毎年用意し続けたいといった予定が過去に伝えられていた(関連記事)。『Starfield』単体としての長期間にわたる展開が想定されているようで、現時点でBruce氏が述べるような続編が構想されているかどうかは不明だ。またBethesda Game Studiosは現在『The Elder Scrolls』シリーズの最新作『The Elder Scrolls VI』を開発中。もし仮に“Starfield 2”が開発されるとしても、『The Elder Scrolls VI』のリリース後になるとみられ、かなり先の話だろう。
ちなみに『Starfield』のストーリー拡張コンテンツ第1弾となる「Shattered Space」は10月1日にリリースされたものの、本稿執筆時点ではSteamユーザーレビューにて約3000件中好評率30%の「やや不評」ステータス。ボリューム不足や本編からの代わり映えのなさなどが課題として指摘されている。“続編”ではなくまずは今後のストーリー拡張コンテンツにて、課題点の解消が期待されているところかもしれない。
『Starfield』はPC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに配信中。Xbox Game Pass(PC/コンソール/クラウド)向けにも提供されている。