『GTA 6』に楽曲提供を求められたミュージシャン、「約100万円のオファー」を断固拒否したと報告。“1兆円以上”稼ぐシリーズなのに報酬が安すぎるとして

あるアーティストが『グランド・セフト・オートVI』への楽曲提供を求められたと報告しつつ、断ったことを示唆。提示された見返りが「安すぎる」と考えたようだ。

あるアーティストが『グランド・セフト・オートVI』(以下、GTA6)への楽曲提供を求められたと報告しつつ、断ったことを示唆。人気シリーズの新作として大きな収益を見込めるにもかかわらず、提示された見返りが「安すぎる」と考えたようだ。

本作は、オープンワールドクライムアクションゲーム『グランド・セフト・オート』(以下、GTA)シリーズの最新作だ。PS5/Xbox Series X|S向けに2025年秋に発売予定。本作の舞台となるのは、米国の架空の州であるレオナイダ州。この州には過去作『グランド・セフト・オート・バイスシティ』などの舞台になったバイスシティが所在している。現時点で明かされている情報は少ないものの、女性キャラクターのルシアと、そのパートナーとみられる男性がメインキャラとしてトレイラーおよびキービジュアルに登場している。この両名が本作の主人公となるのかもしれない。


今回、英国のシンセポップバンド「Heaven 17」のメンバーであるMartyn Ware氏がXアカウントにて、同バンドの楽曲「Temptation」を『GTA6』に提供してほしいと依頼されたことを報告した。「Temptation」は1983年の全英シングルチャートで2位を記録するなど、同バンド屈指の人気曲。そんな「Temptation」について、Rockstar Gamesの代理として音楽出版社から『GTA6』に有償提供してほしいというオファーがあったという。しかし、同氏はその申し出を断ったようだ。


Martyn氏によれば、音楽出版社が提示した「Temptation」の提供の見返りは7500ドル(約100万円)であったとのこと。一度きりの支払いで、将来『GTA6』から見込めるロイヤリティを含め永久に買い取るという提案だったそうだ。一方でMartyn氏は『GTA5』(原文では『GTA6』、誤記と見られる)の収益が86億ドル(約1兆2000億円)であったと推算を述べつつ、「Go fuck yourself(くたばれ)」とコメント。つまり絶大な売上が見込めるにもかかわらず作中の楽曲の提供者に支払う額が低すぎるとして、強く批判しているのだろう。「Temptation」提供のオファーについても断ったと思われる。

なお『GTA5』が86億ドル売り上げた、という推算の具体的な根拠は不明。ただ、今年5月にはTake-Two Interactiveの決算発表に基づき海外メディアTweakTownが、『GTA5』の2013年の発売以来シリーズが89億ドル(約1兆2700億円)を売り上げていると報じていた。Martyn氏の「莫大な売上に対して、提示された額が低い」との主張自体には理がありそうだ。

これまで『GTA』シリーズでは、車両を運転する際にオリジナルのラジオ番組が流れることも持ち味となっていた。今回のMartyn氏の報告によれば、そうした仕組みは新作『GTA6』でも受け継がれると見られる。従来のシリーズ作品と同じく、さまざまなジャンルの楽曲が収録されるのだろう。一方で同氏の報告は、楽曲提供に向けた権利者との金額交渉が課題になっていることを示す事例といえそうだ。『GTA5』はシリーズの中でも特に大きな人気を博したこともあり、シリーズがゲーマーに限らず幅広い層に人気作として知れ渡ったことも、そうした交渉のハードルを上げているのかもしれない。

グランド・セフト・オートVI』はPS5/Xbox Series X|S向けに2025年秋に発売予定だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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