工場ローグライクTDゲーム『ShapeHero Factory』は「Steam体験版だけで100時間以上遊ぶ人がいた」。ただし「忙しすぎ」仕様など反省点もあり

アソビズムから、『ShapeHero Factory(シェイプヒーローファクトリー)』が2024年11月に早期アクセス配信開始予定となっている。ディレクターのmamiya氏に、本作の開発状況や近況などを伺ってきたので、その内容をお届けしよう。

アソビズムから、『ShapeHero Factory(シェイプヒーローファクトリー)』が2024年11月に早期アクセス配信開始予定となっている。同作はPC(Steam)向けの工場とローグライト、タワーディフェンスを融合させたゲームだ。5月の体験版配信後、SNS上などでもプレイヤーから好評となっており、リリースへ向けて期待が高まっている。

京都にて7月19日より開催された「BitSummit Drift」には、そんな本作が出展していた。会場にてディレクターのmamiya氏に、本作の開発状況や近況などを伺ってきたので、その内容をお届けしよう。

──自己紹介をお願いします

mamiya氏:
mamiyaと申します。『ShapeHero Factory』のディレクターを務めています。

──改めて、『ShapeHero Factory』の概要を伺わせてください。本作の魅力はどういったところにありますか。

mamiya氏:
『ShapeHero Factory』は、工場とローグライクとタワーディフェンスをかけ合わせたゲームです。工場ゲームにおける序盤のゲームプレイを、何度も楽しんでもらうことを基本的なコンセプトとしています。そもそも工場ゲームは、配信や動画など何かで見た時に、みなさん面白そうと感じてもらえると思うんです。アクションゲームが面白いのと同じで、人間の本能レベルでやってみたい、面白そうと感じるものだと思っています。

ただ工場ゲームでは、難しそうというイメージが課題だと思っています。今作っている『ShapeHero Factory』では、そうした難しそうな先入観を取り除くこともコンセプトの一つとしていて、丸と三角でユニットを作るなど、単純化して簡単にモノを作れるようにしているんです。それと本作では長くずっと遊ぶゲームプレイではなく、短く楽しく遊ぶ仕組みを採用しています。一般的な工場ゲームでは、長く遊んでいくとたくさんのベルトコンベアや配管があって、外観もごちゃごちゃして複雑になっていくんですが、デザインもあわせて幅広いプレイヤーの方が見て遊びたいと思えるようなゲームを目指しています。


──体験版を出されていましたが、反響はいかがでしたか。

mamiya氏:
5月末に体験版を公開したんですけど、体験版でも工場ゲームの序盤を何度でも遊べるところが非常に好評いただいていて、すでに100時間以上遊ばれている方もいらっしゃると聞きます。数字としてもDAUはなかなかいい数字になっていまして、Steam Next Festが終わってからもずっと遊んでいただいています。

また、ユーザーの方からの意見は大切にしています。既にいくつものご意見を参考に、修正対応を致しました。大きなところでは「工場フェイズの時間が短すぎて慌ただしい」といったご意見を受け、工場フェイズの時間を1.5倍に延ばしたり、「集中」スキルの強化を行う仕組みを急遽追加したりといった対応をしました。強化はもともと仕様として想定していたものの、当初は体験版に導入する予定ではなかったのですが、ユーザーからのフィードバックを受けて追加した形です。

──体験版のフィードバックの中で、ほかに参考にしたものがあれば伺わせてください。

mamiya氏:
たとえば、ネームドに関する意見ですね。本作ではネームドという少し強い敵がゲームプレイ中に出てくるんですが、倒した際の報酬がしょっぱいという声があり、改善予定となっています。またバランス面では、一部の研究やヒーローなどが強いとフィードバックを頂いており、そうした意見も参考にしています。

また、最近開設したアソビズムの公式Discordサーバーにはもう1000人以上参加いただいていて、プレイヤー同士でビルドやパターンの攻略といったコミュニケーションがおこなわれています。ユーザーのみなさんの交流やフィードバックのおかげで調整がしやすいので、本当に助かっています。


──開発の進捗状況を聞かせてください。

mamiya氏:
現在の開発状況はα版フェーズです。やること自体は決まっているのですが、まだ部分的に決まっていない項目もあるので、これから残りを詰めていこうとしています。本作ではゲーム開始時に、使用するマスター(プレイアブルキャラクター)を選択する仕組みがあります。体験版ではマスターが1キャラクターだけでしたが、早期アクセス配信時には2キャラクターを予定しているため、主にこちらの開発がメインになってくると思います。11月の早期アクセス配信へ向けて開発を頑張っていますので、よろしくお願いします。Steam以外でのリリースについても検討中です。

──ありがとうございました。

『ShapeHero Factory』は、PC(Steam)向けに11月早期アクセス配信開始予定。Steamでは体験版が公開中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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