『ゼンレスゾーンゼロ』では、あるキャラがウルトラスーパー”くるくる”する。「クルクルー」が脳裏に浮かぶが、本家よりだいぶイカつい
『ゼンレスゾーンゼロ』に登場するあるキャラクターの挙動が、一部プレイヤーにネットミームのように面白がられている。その背景には、本作を手がけるHoYoverseの別のゲーム『崩壊:スターレイル』の影響もありそうだ。
『ゼンレスゾーンゼロ』はHoYoverseが手がける、基本プレイ無料のアクションRPG。舞台は万物を飲み込む異常な球状空間「ホロウ」が出現した世界だ。ホロウの中にはエーテリアスと呼ばれる異形の怪物が存在している。本作の主人公である兄妹のアキラとリンは、表向きにはビデオ屋を営んでいる。しかしその実ホロウ内部の案内人である「プロキシ」として活動。兄妹は特殊な仕事を請け負う専門家として、個性的なエージェントたちとともにホロウにかかわる探索を進めていくこととなる。
今回話題となっているキャラクターは、新エリー都の郊外で活動している勢力「カリュドーンの子」に所属している「パイパー・ウィール」だ。さまざまな機構が搭載されたと見える斧で攻撃する点が特徴。物理属性かつ、異常特性を備えたエージェントとして実装されている。つまり敵の行動を中断させつつ、物理属性ダメージを与える状態異常「強撃」を付与するのが得意なキャラクターだ。
そんなパイパーは、一定時間斧を振り回しながらくるくると攻撃する特殊スキルをもつ。「タイヤくるくる」と呼ばれるこのスキルは、スキルボタンを長押しした時間に応じて発動時間も長くなる。攻撃回数も多いため、素早く状態異常蓄積値が上昇していく点が強力だ。
そしてどうやら、このスキルに一部ユーザーから妙な注目が集まっているようだ。SNSや海外掲示板Redditなどでは、このスキルを発動する場面が切り抜かれた動画がさまざま投稿されている。
たとえばReddit上に投じられた上記の動画は、パイパーがひたすらに回転するという内容。そうした映像と共に、『スーパーマリオワールド』のエンディング曲にリズムよく「クルクルー」というボイスが乗せられている。このほかSNS上では、パイパーのタイヤくるくるに関する言及が「クルクルー(kuru kuru)」といった言葉と共に語られている様子が複数見られる。クルクルーはパイパーの代名詞になりつつある様子だ。しかし本来パイパーは「タイヤくるくる」を発動する際、「とーう!」などと掛け声は出すものの「クルクルー」とは喋らない。では、このセリフの主は誰なのか。
パイパーに勝手に紐づけられた「クルクルー」というセリフは、本作と同じくHoYoverseが手がけている『崩壊:スターレイル』のキャラクター、ヘルタのものだ。ヘルタは味方の攻撃が敵の残りHPを50%以下にした際、天賦「やっぱり私がやる」を発動する。これは「クルクルーっと」「くるりん」といいながらハンマーを振り回し、敵全体に氷属性のダメージを与えるスキルだ。このセリフがかわいらしく、どことなく癖になるとして、多くの切り抜きやMADが作られた。果てはゲームコミュニティ外にも波及し、「KURUKURU」としてネットミーム化していた(関連記事1、関連記事2)。
『ゼンレスゾーンゼロ』のパイパーについても、「タイヤくるくる」の挙動がヘルタの「KURUKURU」に似ているとして選ばれたのだろう。またそもそもタイヤくるくるというネーミングからして、クルクルーを彷彿とさせる。一方でハンマーを2回ほどくるんと回すヘルタに比べ、スキルを発動する間、斧をずっと高速で振り回し続ける絵面はかなりイカつさを感じさせる。ともかく、両タイトルともHoYoverse作品ということもあってか、本作でも“クルクルーじみた技”が発見され、さっそく注目されているかたちだ。
ちなみにパイパーは特殊スキル/強化特殊スキルでくるくると斧を振り回すため、複数の敵に対して物理属性の状態異常を与えやすい。そして同じ「カリュドーンの子」陣営のルーシーは炎属性の状態異常「熱傷」を与えやすく、パーティに組み込むことで2属性の状態異常「混沌」を発動させやすい。またパイパー自身はメインアタッカーの立ち位置ではないため、メインアタッカーとして物理の強攻特性をもつ「猫又」や「ビリー」、「カリン」と組ませれば効率よくダメージが出せるだろう。もしパイパーを手に入れた場合には、心置きなく“くるくる”させて状態異常をばらまくプレイをするのもいいかもしれない。
『ゼンレスゾーンゼロ』はPC(HoYoPlay/Epic Gamesストア)/PS5/Android/iOS向けに基本プレイ無料で配信中だ。