『サイバーパンク2077』拡張パック「仮初めの自由」発売から10日で売上300万本達成。本編売上も2500万本突破で勢い止まらない
CD PROJEKT RED(以下、CDPR)は10月5日、『サイバーパンク2077』の拡張パック「仮初めの自由」の累計売上が300万本を突破したことを発表した。あわせて『サイバーパンク2077』本編の累計売上も2500万本を達成したことが明かされている。
『サイバーパンク2077』は2020年に発売された、一人称視点のオープンワールドアクションゲームだ。舞台となるのはサイバーウェアと呼ばれる技術による肉体改造が一般的になった近未来。欲望渦巻く都市ナイトシティにて、主人公Vが陰謀に巻き込まれていく様が描かれる。
本作に向けては9月22日に無料アップデートとなるパッチ2.0が配信開始。パークツリーや警察システムが刷新されたほか、車上戦闘システムの実装やさまざまな調整がほどこされた。さらに9月26日には本作にとって最初で最後の大型拡張パックとなる「仮初めの自由」が配信開始。拡張パックでは壁で外部と隔絶された危険地帯ドッグタウンが登場。“新合衆国大統領”を巡るスパイ・スリラーをテーマにした新たな物語が展開される。
このたび本作公式Xアカウントにて「仮初めの自由」の累計売上が300万本を突破したことが報告された。さらにポストでは『サイバーパンク2077』本編の累計売上が2500万本を超えたことも伝えられている。発売から約3年を経て大台を達成し、拡張パックも好調な売れ行きを見せているわけだ。
なお「仮初めの自由」はSteamユーザーレビューにて本稿執筆時点で約6800件中88%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。陰謀を巡るストーリーやナイトシティとはひと味違うドッグタウンの世界観のほか、パッチ2.0にて刷新されたゲームプレイなども評価を受けている。Steamでは直近でピーク時27万人以上の同時接続プレイヤー数を記録(SteamDB)。拡張パックや無料アップデートはPS5/Xbox Series X|S向けにも配信されており、さらに多くのプレイヤーが集まっていると見られる。
本作は発売当時、ゲームのコア部分は評価されながらも、バグなどの不具合問題やPS4/Xbox One版の最適化不足などパフォーマンスに関する批判が寄せられていた。一方で本作に向けてはその後、複数の無料アップデートを実施。不具合修正に加え、ゲームバランスの調整も実施されてきた。
昨年2022年9月には本作をもとにしたアニメ「サイバーパンク エッジランナーズ」が配信開始。あわせてアニメの要素をゲーム内に実装する無料アップデートも展開され、同時期にはSteam同時接続プレイヤー数がピーク時13万人以上を記録した。同年9月29日には本編の累計売上が2000万本を突破したことが報告されており、このたびそこから約1年をかけてさらに500万本売上を伸ばした格好だ。拡張パックだけでも発売から10日間で300万本の売上を達成しており、発売から約3年間で築き上げてきたプレイヤーベースの大きさがうかがえる。
なお売上記録の発表と合わせ、本作の実写化プロジェクトが開始されたことも発表された。製作はAnonymous Contentと提携しておこなわれるとのこと。Anonymous Contentは1999年創業のグローバル・メディア企業だ。ドラマ「TRUE DETECTIVE」「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」のほか、映画「レヴェナント:蘇えりし者」などの製作に携わってきた実績をもつ。プロジェクトは製作初期段階であり、『サイバーパンク2077』のクリエイティブチームと密接に協力して製作が進められていくそうだ。
そのほか10月5日におこなわれた投資家向け発表によると、本作の続編となる『Project Orion』の開発が始動していることが明かされた。プロジェクトは現在コンセプトデザイン段階であり、『サイバーパンク2077』および「仮初めの自由」を担当したベテランチームがデザインを担当しているとのことだ。なおスタジオはゲームエンジンを独自のREDengine 4からUnreal Engine 5に移行していることが明かされている。続編もUE5にて開発されることになるだろう。
大きな売上を達成し、ユーザー評価面でもリリース直後の躓きから持ち直しを見せている『サイバーパンク2077』。満を持して配信された拡張パックも売れ行きは好調なものの、スタジオのゲームエンジンの変更により今後大型アップデートや拡張パックの展開がおこなわれないことが明言されている(関連記事)。次なる展開として実写化プロジェクトや続編の開発プロジェクトが始動しており、続報が期待されるところだろう。
『サイバーパンク2077』の大型拡張パック「仮初めの自由」はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。