「配信禁止のゲーム場面を配信」したとして、国内動画配信者が著作権侵害で摘発。該当ゲームは『STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん』【UPDATE】

宮城県警察本部生活環境課と南三陸警察署は5月17日、YouTubeを通じて『STEINS;GATE（シュタインズ・ゲート） 比翼恋理のだーりん』などのガイドライン違反プレイ動画を公開していた男性1名を、著作権法違反の疑いで逮捕したとのこと。一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構（CODA）が発表している。

CODAの発表によれば、今回逮捕された男性は、YouTubeにてゲームプレイ動画やアニメを編集した動画を権利者に無断でアップロードしていた。同男性は2022年には、ニトロプラスらが権利を有するアドベンチャーゲーム『STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん』について、ガイドラインで禁止されている内容のプレイ動画（エンディング含む）をYouTubeにアップロード。広告収入を得ていたという。

また同男性は、KADOKAWAらが権利を有するアニメ版「STEINS;GATE」や、東宝らが権利を有する「SPY×FAMILY」といった作品についても、編集した動画を無断でアップロード。字幕やナレーションをつけたいわゆる「ファストコンテンツ」動画として公開していたという。こちらについてはKADOKAWA側も声明を発表している。同男性は2019年よりこうしたアニメ作品の無断アップロードを続けており、同社とCODAの間で相談の上悪質であると認定。警察への捜査協力をおこなってきたという。

CODAおよびKADOKAWAは、今回の逮捕にあたり、ゲームプレイ動画などの投稿における権利保護について言及。CODAは、ゲームプレイ動画の利用は原則的には権利者の許諾を得る必要があり、無許諾アップロードは著作権侵害行為であると強調し、各メーカー/作品ガイドラインを遵守した投稿を促している。そしてKADOKAWA・CODAいずれも、著作権侵害には断固とした対応を取ると伝えている。また、日本経済新聞によれば、CODAの見解として「ゲーム実況の配信に関する逮捕は全国初」と見られるとのこと。

【UPDATE 2023/5/18 12:30】
宮城テレビ放送が、本件の逮捕者とみられる男性の情報を伝えている。そちらによれば逮捕されたのは、名古屋市の自称YouTuberである吉田忍容疑者52歳。同容疑者は、2022年6月から7月にかけて、「SPY×FAMILY」といった作品を編集した動画を自身のYouTubeチャンネルで公開していたという。事件は南三陸警察署のサイバーパトロールにより発覚、同容疑者は「違法と知りながらやっていた」と供述し容疑を認めているとのこと。




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