『龍が如く』ファンの間で東急歌舞伎町タワーが「爆発しお金降りそう」と謎トレンド化、開発元や声優が反応。ミレニアムタワーではない
東急は4月14日、東京・新宿の歌舞伎町にて「東急歌舞伎町タワー」を開業する。歌舞伎町の新名所として注目される傍ら、『龍が如く』シリーズに関連して話題が発展。架空施設「ミレニアムタワー」が一時期Twitterトレンド入りし、開発元や出演声優がコメントを寄せている。
東急歌舞伎町タワーは、ホテルや映画館・ライブホール・レストランなどの施設が集結する高層複合施設だ。地上48階建て、高さ約225mで、東京都庁第一本庁舎(高さ約243m)に迫る高さを誇る施設だ。今月14日の開業に向けて注目度が高まるなか、SNS上ではなぜかこのタワーについて「爆発しそう」「お金が降ってきそう」と語るユーザーが続出した。こうしたやや物騒な感想が投稿された背景には、『龍が如く』シリーズに登場するランドマークとの奇妙な符合があった。
『龍が如く』は、セガおよび龍が如くスタジオが手がける人気ゲームシリーズだ。『龍が如く6』までは、“伝説の極道”の異名をとる男、桐生一馬をメイン主人公として展開。新宿歌舞伎町をモデルとした架空の街「神室町」は同シリーズを象徴する舞台となっている。ミレニアムタワーはその神室町の中心そびえる高層施設であり、60階建ての高層ビルとなっている。そして、このミレニアムタワーこそ、同シリーズのなかで爆発したりお金を振らせたりしたビルなのである。つまり、シリーズファンたちが東急歌舞伎町タワーの姿にミレニアムタワーを重ね合わせ、ゲームのような出来事が起こりそうと投稿していたわけだ。
歌舞伎町タワーがよほどミレニアムタワーに見えたか、国内Twitter上では「ミレニアムタワー」が一時期トレンド入り。龍が如くスタジオ公式Twitterアカウントが、トレンド入りを喜び、ファンに感謝を伝えるツイートを投稿している。さらには、桐生一馬を演じる声優の黒田崇矢氏も反応。完成直後のビルにもかかわらず「多くの思い出がある様な気が」として、歌舞伎町タワーの“ミレニアムタワーっぽさ”に触れている。
実際のところ、歌舞伎町タワーはミレニアムタワーに似ているのだろうか。まず地理的な面で歌舞伎町と神室町を分析すると、ミレニアムタワーの位置にあたるのは「新宿東宝ビル」となる。こちらもかなり“ミレニアムタワー感”のある建物ながら、高さとしては30階建ての約130m。60階建てでそびえ立つミレニアムタワーよりはやや控えめに感じるだろう。
一方の歌舞伎町タワーは前述のとおり地上48階建ての高さ約225mを誇り、ミレニアムタワーに迫る。また、ガラスが目立つデザインなのも、ミレニアムタワー感を演出しているだろう。何より、繁華街にそびえる高層ビルという点で「ミレニアムタワーっぽい」と感じるのも自然だ。
なお、ネタバレとなるため詳細は伏せるものの、『龍が如く』のミレニアムタワーは極めて不吉なスポットでもある。高層階の爆発については少なくとも2回は発生しており、さらには「戦闘ヘリによって、あるフロアにガトリングガンが撃ち込まれる」「それとは別の戦闘ヘリが近くに墜落する」「屋上で半裸の男たちが死ぬ寸前まで殴り合う」「屋上で人が死ぬ」といった出来事がかなりの頻度で起きている。そもそも建設前から建設予定地の利権を巡って、多数の死傷者を出す大抗争が起きるなど、曰く付きの物件である。新たに開業を迎える東急歌舞伎町タワーは、戦闘ヘリに襲われるような不運がないように願う。
なお、『龍が如く』シリーズ最新作『龍が如く8』は2024年発売に向けて開発中。桐生一馬を主人公とした作品『龍が如く7外伝 名を消した男』は、今年発売予定だ。いずれも対応プラットフォームはPC(Steam)およびPlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|Sを予定している。
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