『ホグワーツ・レガシー』日本語版公式声優などが“薩摩ホグワーツネタ”を朗読し注目を集める。スリザリンが嫌なら薩摩藩だ

「ハリー・ポッター」を題材としたオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』。国内ユーザー間で「薩摩ホグワーツネタ」が注目を浴び、ゲーム出演声優による朗読までおこなわれている。

「ハリー・ポッター」を題材としたオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』。本作の発売に際して、先日国内Twitter上では「薩摩ホグワーツ」なる概念が誕生。ネットミームとして親しまれるなか、そうしたネタをゲーム出演声優が朗読するという試みまでおこなわれている。

『ホグワーツ・レガシー』は人気小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズを題材としたゲームだ。プレイヤーは5年生として、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。授業や探索に励みつつ、世界をめぐる大きなしがらみに巻き込まれていく。本作はオープンワールドゲームとなっており、学校および学校周辺のエリアを冒険したり、誰かのお願いを解決したり。魔法学校の生徒として、「ハリー・ポッター」の世界で新しい発見をしていくのだ。

そんな本作の発売に際して、Twitterユーザーの松永マグロ氏の“胡乱な思い付き”により「薩摩ホグワーツ」なるワードが誕生した(関連記事)。薩摩とは、旧国名である薩摩国、今でいう鹿児島県西部にあたる地域だ。また、同国含む地域で興隆を誇った薩摩藩のイメージも強いだろう。同氏によると、当初ホグワーツ魔法魔術学校にいる(かもしれない)薩摩出身生徒を指していたというこのワード。ユーザー間で大きな注目を浴びた結果、薩摩ホグワーツという字面から連想される諸説が入り乱れることに。いまや薩摩ホグワーツは想像上の薩摩の魔法学校というイメージのほか、薩摩と「ハリー・ポッター」を関連させる概念を指すネットミームとしても親しまれている。

【UPDATE 2022/2/18 11:54】
薩摩出身生徒に関する記述を調整

そして今回、薩摩ホグワーツは一部ユーザーによりさらなる展開を見せている。薩摩ホグワーツに関する投稿を“朗読する”という試みがおこなわれているのだ。『ホグワーツ・レガシー』にて複数のキャラの声優を務めた佐藤せつじさんも、ノリノリで薩摩ホグワーツネタを朗読。ユーザーの注目を集めている。

佐藤さんが朗読したのは組分け帽子のセリフ。組分け帽子とは「ハリー・ポッター」シリーズに登場する、言葉を発する魔法の帽子だ。ホグワーツ魔法魔術学校にはグリフィンドール/ハッフルパフ/レイブンクロー/スリザリンの4つの寮が存在。組分け帽子は、被った生徒がふさわしい寮がどれかを決めてくれる魔法道具である。今回の朗読における組分け帽子は、「君は……」ともったいぶったのち、「グ」と言いかけて「薩摩藩!」と被った生徒の薩摩藩入りを景気よく告げている。

薩摩ホグワーツ世界では、5つ目の寮として薩摩藩があるのだろうか。もはや想像上の薩摩の魔法学校ではなく、ホグワーツ魔法魔術学校に薩摩藩がぶち込まれているかたちだ。なお朗読のもとになったとみられる別のユーザーによる投稿は、『ホグワーツ・レガシー』というより映画「ハリー・ポッターと賢者の石」のシーンに基づいている。「ハリー・ポッター」世界に薩摩要素を盛り込むユーザーたちの妄想は、原作にまで侵食しつつあることが垣間見える。

ちなみに『ホグワーツ・レガシー』にも組分け帽子は登場し、通常は組分け帽との会話の選択肢次第でプレイヤーが属する寮が決定されるシステム。佐藤さんは本作において、組分け帽子の吹替も担当している。ゲーム版での組分け帽子の声優が、直々に薩摩ホグワーツネタを朗読した格好だ。

なお薩摩ホグワーツネタを朗読するという試みは以前にもみられた。特に「薩摩ホグワーツ生の魔法の詠唱」を読み上げる、Twitterユーザーの工藤玲司氏の投稿はそれぞれ注目を集めている。薩摩ホグワーツ生は、現実の薩摩藩にて広く伝わっていたとされる剣術「示現流」を修練しているとされる。示現流では猿叫と称される気合の入った掛け声が特徴。薩摩ホグワーツ生は、魔法においても猿叫が如き詠唱をおこなうという。工藤氏の朗読はそれを再現しているわけだ。

原作への侵食や朗読など、さまざまな展開を見せる薩摩ホグワーツという概念。『ホグワーツ・レガシー』は高い人気を博しており、「ハリー・ポッター」に関する話題がさらに衆目を集めているとみられる。今後もユーザーたちの想像力が発揮され、さらなる薩摩の要素が「ハリー・ポッター」世界にチェストとばかりにねじ込まれていくかもしれない。

ホグワーツ・レガシー』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/ PS5/ Xbox Series X|S向けに発売中。PS4/Xbox One向けには4月4日発売予定、Nintendo Switch向けには7月25日発売予定だ。



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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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