魔法学校生活ゲーム『Witchbrook』が約半年ぶりに“生存報告”。「クランチを避けてるから開発が長引く」と強調
デベロッパー/パブリッシャーのChucklefishは1月27日、『Witchbrook』の開発状況を、同作公式Twitterアカウントを通じて告知。その中では「クランチを避けているために、開発に時間がかかっている」として、本作の長期開発について語られた。
『Witchbrook』は、魔法学校の生活を体験するゲームだ。『Starbound』を手がけたChucklefishが開発および販売を担当している。同作では、魔法学校を舞台とした青春生活が描かれる。プレイヤーは生徒となり、学園ライフを通じて成長していくのだ。勉強や鍛錬に励んだり、街や学校で人々と交流したり、はたまた植物栽培に興じたりもできるとのこと。本作はライフシムゲームとして、ほかにもキャラカスタマイズや恋愛などさまざまな要素が盛り込まれる見込みだ。
Chucklefishは1月27日、そんな『Witchbrook』の現状について作品の公式Twitterアカウントで告知した。同スタジオはまず、本作の開発が今も進められていることを前提として伝え、全力で取り組んでいると強調した。また、本作を待ち続けているファンたちに感謝を述べている。続いてのツイートで同スタジオは「Chucklefishがクランチ(過重労働)のないスタジオであることを誇りに思う」と切り出し、そのために本作開発にかかる期間も長くなると語り始めた。また、よく休み健康な開発者こそよいゲームを作るとの考えも示している。
Chucklefishが上述のようなコメントをした理由のひとつとしては、以前同スタジオに向けられた糾弾の声があるだろう。Chucklefishは2019年に、『Starbound』などの開発に携わった複数スタッフから「無報酬で働かされた」と指摘されていたのだ。Chucklefish側はこうした指摘を受けて、貢献者(Contributor)の無償での協力は受けていたものの、無報酬での労働を強制してはいないと主張(関連記事)。その傍らで、クランチゼロを掲げるなど労働環境への気配りを強調していた。今回の告知におけるクランチなし宣言は、その延長線上だろう。
また、『Witchbrook』は長期開発タイトルでもある。同作はもともと『Spellbound』と呼ばれており、2018年に今の『Witchbrook』とのタイトルが正式に決定。開発が進行するなかで、上述の騒動が起きていた。タイトル正式決定から実に約5年が経っているほか、年単位で告知がない沈黙期間が続いたこともあった。今回のツイートでは、そうした状況を懸念するファンに向けて“生存報告”すると共に、労働環境に気を配っているからこそ開発が長引いていると理由が語られたかたちだ。
『Witchbrook』はPC(Steam)向けに開発中。発売時期や価格は未定だ。本作が世に出るまではまだかかりそうなものの、スタッフが無理なく納得して開発に取り組める環境が優先なのは確かだろう。