低評価リズムゲームで“月額料金が毎日請求される”との前代未聞報告。12日で1年分請求、お騒がせSteam音ゲー
VALOFEが1月17日よりSteam向けに配信開始した基本プレイ無料リズムゲーム『O2Jam Online』。定額サブスクによる楽曲レンタル制を採用している本作にて、レンタル費用の請求に不具合が発生しているという。本来1か月おきと見られる月額サブスクライブにて、毎日請求が発生しているとのユーザー報告が寄せられている。
『O2Jam Online』は、2012年にサービス終了したオンラインリズムゲーム『O2Jam』のリブート版。『O2Jam』はいわゆる「落ちゲー」に分類されるリズムゲームだ。同じくSteamで遊べる『DJMAX RESPECT V』や『EZ2ON REBOOT:R』と同系統のゲームといえる。
本作は基本プレイ無料タイトルとして配信されており、初期楽曲以外の利用は有償となっている。また、有料楽曲は買いきることができず、7日間もしくは30日間のレンタル方式がとられている。各楽曲や楽曲パックは有償通貨GCOINで購入可能。そのほかには、有効期限1か月間で160曲の有料曲とすべてのスキンが開放されるマンスリーパスも存在。こちらはSteamウォレット上の取引となり、12.99ドル(本稿執筆時点のSteam上でのレートで約1700円)で販売されている。ゲーム内には「自動サブスクライブをオンにすると、期限満了前に自動で購入が更新される」との記載がある。
マンスリーパスの有効期限は1か月間となるため、本来自動更新は期限切れの直前でおこなわれるはずだ。マンスリーとは「月ごと」という意味なのだから。しかしながら現状では、マンスリーパスの自動更新による請求が、毎日おこなわれているというのだ。国内Twitterユーザーのkoppepan氏をはじめ、複数のユーザーが報告している。
koppepan氏は、1月19日にマンスリーパス(Monthly Card)を購入した際のスクリーンショットを投稿。無事に購入手続きが完了していることが確認できる。しかし続くスクリーンショットでは、翌1月20日に再びMonthly Cardの自動課金処理が試みられ、処理ができなかったというアカウント警告が届いている。同氏は支払い方法としてSteamウォレット残高を設定していたため、残高不足により処理が失敗したそうだ。つまりクレジットカードなどを支払い方法にしていた場合、気づかずに「月々のサブスク料が毎日」決済されていた可能性がある。
またkoppepan氏にリプライするかたちで、別のユーザーたちからの同様の報告も見られる。そのほかSteamユーザーレビューにおいても、「サブスクライブを購入するな、毎日請求されるぞ。Valveはさっさと(このゲームを)削除すべき」とする不評が投じられている状況だ。
本作は配信開始後すぐさま、Steamユーザーレビューが「圧倒的に不評」ステータスとなった。それもSteamユーザーレビュー上での過去最低記録を更新する、好評率4%を記録。歴史的低評価タイトルといえる。不評の原因としては、譜面と音楽の同期がズレるなどの不具合の多さや、月額サブスクライブの価格設定などが挙げられる。本作はスマートフォン向けにも配信されており、ほぼ同じ内容の月額サブスクライブが存在。Steam版で約1700円のサブスクライブは、スマートフォン版では100円で提供されているのだ(関連記事)。
ただでさえスマートフォン版との価格差が激しい月額サブスクライブ料金が、不具合のためか毎日請求されるという今回の報告。各種ユーザーの不満点の合わせ技ともいえる不具合だろう。筆者観測範囲内で不具合を報告しているユーザーたちは、Steamウォレット残高を用いた決済設定となっていたため処理が失敗しているものの、気づかずに毎日決済されているユーザーもいるかもしれない。本作の月額サブスクライブ購入者は、いま一度、請求状況を確認しておいた方がいいだろう。また今回の一件を含め、数多くの課題を抱える本作に向けては、開発・運営元の早急な改善対応が待たれる。
【UPDATE 2022/1/24 18:18】
支払い方法についての記載を調整
※ The English version of this article is available here