ウォーゲーミングが開発、運営をおこなっている基本プレイ無料のマルチプレイヤー海戦アクションゲーム『World of Warships』。本稿では、正式サービス8年目に突入した本作を、今から始めようという新人提督を応援する、全4回の入門記の第3回をお届けする。

本作は公式サイト、およびSteam/Microsoft Storeにて配信中。なおPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S機向けに『World of Warships: Legends』がリリースされているが、本稿で紹介する情報はPC版にあたる『World of Warships』をもとにしているため、留意されたい。


『World of Warships』初心者攻略ガイドではここまで、筆者がメインに使用した駆逐艦を軸に攻略情報を紹介。Co-op戦から始まり、ランダム戦デビュー、そしてTier5艦で一般プレイヤー向けマッチングに参加した模様をお届けしてきた(関連記事1関連記事2)。第3回では「海戦はやっぱり砲撃だよ」という方のために、巡洋艦と戦艦について紹介したい。

本作では艦種のみならず、国家の違いでも各艦艇の特徴が違っている。すべてを網羅すると“入門記”というテーマから逸脱する可能性が高いため、本稿では初期艦として配布される日本、アメリカ、ドイツに絞ってなるべく簡潔に、かつ特徴がつかめるように述べていきたい。また、Tierが上がっていくにつれて、艦艇ごとの特徴が際立っていくのは本作を続けていく上での面白い点だ。入門記という本来のテーマを逸脱しない程度に、上位Tierについても紹介していくので参考にしてほしい。


砲弾と命中判定について理解する

本作の砲撃には弾種が存在している。主に榴弾(HE弾)か徹甲弾(AP弾)の2種類だ。榴弾と徹甲弾の特徴を併せもつ半徹甲弾(SAP弾)も実装されているが、使用できる艦艇が限られているため、今回は割愛する。

Tier5巡洋艦「古鷹」が備える榴弾と徹甲弾


榴弾は安定したダメージを出すことが可能かつ、着弾時に爆発し、確率で火災を発生させることもできる。火災は火が消えない限り相手にダメージを与え続けることができるため、さらに安定してダメージが稼げる。装甲が薄い甲板上部の構造物などが狙い目だ。一方、徹甲弾は貫通力に長けている。榴弾のように爆発して火災を引き起こすことはできないが、艦艇に存在する中央防郭(バイタルパート)を撃ち抜くことができれば、榴弾よりも高いダメージを与えることができる。

装甲レイアウトでどの部分の装甲が薄いのか確認が可能。ニューヨークのバイタルパートは水中にある。喫水線の辺りに着弾するように狙いたい。


砲撃をメインとする巡洋艦と戦艦を語る上で、これらの弾種の違いを知ることは大切だ。巡洋艦と戦艦を使用する際には、うまく使い分けて戦おう。

弾種と合わせて砲弾の当たり方、命中判定についても紹介しよう。本作では何らかの戦果を得た際には、リボンが付与される。リボンについては1戦闘中に得られた実績のようなものと考えてほしい。敵艦に砲撃が命中した際には「目標に命中」というリボンが得られるが、このリボンにも全貫通、貫通、不貫通、跳弾といった種類が存在している。砲撃がどういった形で当たったのかを示しているのだ。そして特に徹甲弾を使用する際には、砲弾が貫通したのかどうかを知ることは重要になる。

画面右上、色とりどりのマークがリボン。命中、撃沈や防郭の貫通など、さまざまな戦果が記録される。


全貫通は過貫通とも呼ばれ、砲弾が撃ち抜いた装甲を突き抜けてしまったことを示す。ダメージは入るものの、敵の船体内で砲弾が爆発していないためダメージを最大限に与えられていない状態だ。この全貫通は、艦艇の着弾箇所の装甲が薄過ぎるため発生する。こういった場合には、徹甲弾ではなく榴弾に切り替えるようにしよう。あるいは、船体は箇所によって装甲の厚さが違うため、狙う箇所を変えてみるのも1つの手だ。

貫通は、撃った砲弾が敵艦の装甲に突き刺さった状態だ。敵艦に突き刺さった砲弾が爆発してダメージを与えているところをイメージしてほしい。この状態がもっともダメージを与えることができるので、弾種や狙う箇所を変える際には貫通になるかどうかを目安にしていこう。

不貫通、跳弾は、装甲によって砲弾が貫通しなかった、あるいは当たった角度によって弾かれてしまった状態となる。この場合はダメージが入らないため、不貫通の場合は装甲の薄い箇所を狙い、跳弾の場合は自艦の位置を変えて砲弾が当たる角度を調節しよう。ちなみに砲弾が斜めから船体に当たると跳弾しやすい。この跳弾するかどうかの判定には砲撃の距離、角度などが関係するものの、入門記としてはやや複雑になってしまうため割愛したい。ひとまずは、着弾箇所と弾道が垂直に近いほど、貫通力が高くなると覚えておこう。


オールラウンダーの巡洋艦

日本のTier8重巡洋艦「最上」


巡洋艦はTier1で選択することになる日本、アメリカ、ドイツの初期艦種でもある。そのため、誰もが一度は使用したことがあるはずだ。巡洋艦の連射が可能な主砲による砲撃は、駆逐艦キラーとしての役割を果たすには十分な火力をもっている。対空性能も高いため、敵航空母艦の艦載機を迎撃するのも重要な役割だ。それらの特徴から、巡洋艦は戦線維持には欠かせない存在といえるだろう。初期艦が巡洋艦であるため初心者向けの単純な艦種と思われるかもしれないが、実はできることが多く奥も深いのが巡洋艦なのだ。

巡洋艦は連射可能な主砲という特徴に加えて、Tier6以降では各国の艦艇ごとの特徴も際立ってくる。さらに国家によっては技術ツリーの分岐によって、また新たな特徴が生まれてくる。まず、日本の巡洋艦は他国よりも高性能な魚雷をもち、隠蔽性と速力の高さも特徴だ。砲撃においては、砲塔の旋回速度と次弾の装填速度が遅めで射程も短く、やや取り回しの悪さを感じるかもしれない。その反面、弾道が低いことで着弾までの時間が短いため敵艦艇に当てやすい。さらに砲弾の威力も高いため、当てやすさを武器にじわじわと敵戦力を削っていくといいだろう。

また砲撃主体で戦うことの多い巡洋艦では、始めのうちは魚雷を装備していると忘れがち。一方で魚雷を使いこなせるかどうかは、日本の巡洋艦の特長を活かすポイントといえる。砲撃一辺倒にならず、魚雷も良きタイミングで放っていきたい。日本の巡洋艦には榴弾の威力の高さという強みはあるものの、強力な魚雷を使いこなしてこそ真価を発揮する側面がある。

アメリカのTier8軽巡洋艦「クリーヴランド」


アメリカの巡洋艦はTier5のオマハから技術ツリーが2つに分岐し、主砲の装填速度が早い軽巡洋艦ルートのダラスと、装填速度を犠牲にして威力を高めたより大口径の主砲をもつ重巡洋艦ルートのペンサコーラに分かれていく。いずれも雷装を搭載しない巡洋艦のルートであるため、攻撃は砲撃に集中したいという方はアメリカの巡洋艦を選ぶといいだろう。

重巡洋艦ルートは、とにかく砲撃でダメージを与えたいという方が選ぶべきルートだ。装甲の硬さも特徴の1つ。さらに重巡洋艦が装備している8インチ砲は徹甲弾をさらに貫通させやすくなっている。

一方、軽巡洋艦ルートはTierが進むごとに消耗品の種類が増えていく。これらの消耗品を使用することで、自分のみならず味方のサポートも可能だ。オールマイティさを武器に、臨機応変に戦っていきたいのであれば、ダラス以降の軽巡洋艦ルートを選ぼう。砲撃の威力こそ重巡洋艦に軍配が上がるが、軽巡洋艦では高Tierでの各種消耗品が強力。中でもTier8のクリーヴランドから搭載可能な警戒レーダーは敵駆逐艦の位置をあぶり出すのに有用だ。チームにいると心強い、便利な艦種となるだろう。

ドイツのTier8重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー」。ちなみに港の待機時の背景はいくつかの中から選択可能。写真はドイツのハンブルク。


ドイツの巡洋艦は、高威力の徹甲弾が特徴だ。また、主砲の旋回速度、射程、弾速など、砲塔自体は優れているため、取り回しも上々。ただし、榴弾の威力、火災発生率が低めに設定されている。ドイツ巡洋艦は、徹甲弾での正確な射撃でバイタルパートを撃ち抜く瞬間火力の高さで勝負する艦艇といえるだろう。榴弾も威力は低いものの貫通力は高いため、装甲の厚い艦艇相手でも安定してダメージを与えられる点は強みとなる。

搭載できる消耗品の中では、水中聴音(ソナー)の性能が高い。接近する魚雷をいち早く探知できれば、周辺の味方にもその位置が共有されるため、地味ながら味方艦の生存確率を上げることに役立つだろう。0.11.9アップデートで正式実装された潜水艦の発見もできるため、今後の環境次第では高性能な水中聴音が重視され、ドイツの巡洋艦が活躍する場がさらに増える可能性もある。


巡洋艦の艦長スキル

ここで、巡洋艦の艦長スキルについても紹介したい。艦長スキルとは、その名のとおり、艦艇に乗った艦長が自艦に有利な効果を付与するスキルだ。艦長にはレベルがあり、戦闘を重ねるごとに経験値を獲得。一定値まで蓄積するとレベルアップし、スキルポイントを入手。そのポイントを消費してスキルを取得していくという流れだ。さまざまな効果をもつ艦長スキルには、大まかに分けると砲撃を強化するもの、雷撃を強化するもの、生存率を高めるものが用意されている。

巡洋艦用の艦長スキル。上から1、2、3、4のスキルポイントが必要。4段目のスキルを取得するには、最短でも艦長をレベル10にしなければならない。


スキルを見る前に艦長についてもおさらいしておこう。艦長はアクセスレベルが9になると自動的に取得できる。その後は新たに艦艇を研究して入手するごとに追加されるものの、基本的には新しい艦艇に前の艦長を乗せ換えていくべきだろう。上記のとおり、レベルを上げていく必要があるからだ。ただし、技術ツリーが分岐して艦種が変わる場合はその限りではない。巡洋艦用の艦長、戦艦用の艦長と使い分けていくといい。なお、艦長には国籍が設定されている。日本国籍の艦長は日本艦にしか乗せられないなど、対応した国家の艦艇にしか配属できない。別の国家の艦艇を使う場合は、それぞれの国で艦長を育成していこう。

また、港からアクセスできる武器庫では、課金通貨であるダブロン、もしくはゲーム中のコンテナなどから手に入る石炭を消費して、最初からスキルポイントを所持している艦長を採用することができる。初めからスキルポイントを10ポイント所持しているほか、中には通常よりも効果の高い強化版スキルや固有スキルをもつ艦長も存在している。ダブロンや石炭を貯めて、こちらの採用を検討するのもオススメだ。

キャンペーンを達成したり、コンテナから手に入るコレクションを集めたりすることで入手できる艦長もいる。日本海軍の山本五十六とアメリカ海軍のWilliam F. Halsey Jrは、それぞれ常設のキャンペーンミッション「Yamamoto Isoroku」「Hit Hard! Hit Fast! Hit Often!」の完遂報酬として手に入る艦長だ。これら2つのキャンペーンに挑むにはTier8以上の艦艇が必要となり、ミッションによって艦種も限定される場合がある。準備はやや大変なものの、実在した有名な艦長を自艦に乗せてみたいという人はぜひ挑戦してみてほしい。

石炭175000で獲得可能なドイツ海軍の艦長Günther Lütjens


さて、巡洋艦の艦長に取得させるべきスキルだが、なかなか悩みどころである。オールマイティであるがゆえに、どのスキルを取るか迷うのが巡洋艦だ。ここでオススメできないのが、各スキルを満遍なく取得することだ。1人の艦長が獲得可能なスキルポイントには限りがあるため、すべてを取得することはできない。そのため網羅的に取得しようとすれば、中途半端になってしまうわけだ。スキルの取得は求める戦闘スタイルに特化した方がいいだろう。

始めたばかりのプレイヤーであれば、「敵弾接近警報」「危険察知」で敵の攻撃を検知し、「抗堪専門家」でHPを少しでも増やして生存率を高めるのも良いだろう。そして、「隠蔽処理専門家」で自艦の被発見距離を短くすればさらなる生存力アップが見込める。一方、立ち回りに慣れてきたのであれば、火力意識のスキル取得にする方が戦闘時により活躍できるようになるだろう。抗堪専門家の代わりに「アドレナリン・ラッシュ」を取得するなど、攻撃性能を高めるスキル振りもも一考の価値ありだ。

ほかにも「集中砲火訓練」や「対空・対潜専門家」といったような、対空性能を上げる艦長スキルも存在する。対空戦闘は巡洋艦の強みの1つであり、中には特に対空性能が高い艦艇も存在する。対空性能に特化させたスキル構成にするのも面白いだろう。巡洋艦はオールマイティな分、艦艇ごとの特長もさまざま。いろいろな艦長スキル構成が考えられるのも、巡洋艦の魅力のひとつだろう。ちなみにスキルポイントは、ダブロンまたはエリート艦長EXPを使用してリセットすることも可能だ。


タンクとスナイパーの役割を兼ね備えた戦艦

ドイツのTier8戦艦「ビスマルク」


次に紹介するのは、戦艦だ。日本の金剛、大和、アメリカのワイオミング、アイオワ、ドイツのビスマルクなど、名の知れた艦艇が並んでいる。巨体ゆえに被発見距離が長く、動きも鈍重。しかし圧倒的に高いHPと、長距離・高威力の主砲をもち、敵艦隊に大ダメージを与えることが可能だ。駆逐艦や巡洋艦、航空母艦の艦載機が発見した敵艦を、長距離から狙い撃つのが第一の役割だろう。そして、時には敵に狙われる位置へと出て、沈まない程度にヘイトを受けることも重要な役割だ。ほかのゲームで言うところのタンクと、ダメージディーラーとなるアタッカーあるいはスナイパーの2つの役割をこなすことが求められる艦種となる。

余談だが今現在、実際に運用されている艦艇の武装は艦載砲に加えて、ハープーンなどの誘導ミサイルが主流となっている。そもそも第二次世界大戦の途中から、航空母艦の重要性が増したことでいわゆる大艦巨砲主義は時代遅れになってしまった。だが、いまだに本作に登場するような時代の軍艦、中でも戦艦は人気が高くロマンを抱く人も多いだろう。

本作では当時の砲撃を繰り広げる戦いが可能なため、戦艦を使いたいプレイヤーも多いのではないだろうか。一方、本作をプレイし始めた頃の筆者のように、戦艦は運用が難しい上級者向けの艦種とのイメージを抱く方もいるはずだ。たしかに戦艦の砲撃は正確に直撃させることは難しい。長距離まで撃てる分、着弾まで時間がかかる。さらに、散布界(狙った場所から砲弾が散らばってしまう範囲)も広いため、正しい距離で偏差撃ちをおこなっても外れることも少なくない。そうした点は上級者向けというイメージを与えるかもしれない。

しかし、高HPで接敵してもなかなか沈まず、消耗品「修理班」を使用することでHPを回復することもできる点は、初心者でも安心できる特徴といえるだろう。また、遠距離からの砲撃が主体となるため、プレイ中は比較的落ち着いて戦況を判断できるのも嬉しいところ。そして弾が散らばって外れることはどんなに上手なプレイヤーでも起こりうることだ。戦艦を使いたいというプレイヤーは、あまり気負いせずにプレイしてみよう。操艦、砲撃には少しずつ慣れていくといい。

ただし、沈みやすい状況などは把握しておいた方がいいだろう。たとえば、駆逐艦に接近されたときなどが代表的だ。敵駆逐艦に対応してくれる味方の巡洋艦と離れすぎてしまった場合など、雷撃の的になってしまう可能性が高い。駆逐艦の雷撃は、速度が遅く舵が利きにくい戦艦にとっては天敵である。基本的には、艦艇の舷側(横側)を雷撃の射程圏内にいる敵艦に見せないようにしよう。戦艦といえども、高威力の魚雷を受けると轟沈も十分ありえる。さらに小回りが利かないため、島が密集したような海域では座礁しないように注意しよう。

舷側は艦艇にとって、一番攻撃が当たりやすい部分だ。主砲の配置の関係上、舷側を見せることで敵艦へ砲撃できる数は段違いに増える。一方で、その分相手もこちらを狙いやすくなり、徹甲弾でバイタルパートを撃ち抜かれるリスクも大きくなる。基本的には一方的に砲撃できる状況以外では、あまり舷側を敵に見せない方がいいだろう。

日本のTier10戦艦「大和」を上空から見た図。画像上下、舷側の方が圧倒的に当てやすいことは見て取れる。また、3つの主砲は配置の関係で、舷側にいる相手にしか全門発射はできない。


戦艦でもほかの艦種と同様、単艦で複数の敵を相手にすれば不利になる。単独行動はせずに、味方との連携を意識して動くようにしよう。味方艦と随伴して、倒せる敵艦を1隻ずつ沈めていくといいだろう。

日本のTier7戦艦「長門」


さて、各国の戦艦の特徴を紹介していこう。大和でお馴染みの日本の戦艦は、46cm砲による主砲の性能の高さが特徴だ。火力の高さ、射程の長さ、さらには精度まで高い。他国と比べて砲撃で優位に戦えることだろう。低Tierのときは船速の遅さにやきもきするかもしれないが、Tier5の金剛以降は改善されていくのでそれまでの辛抱だ。総評として、攻撃型に分類されるのが日本の戦艦だろう。

アメリカのTier8戦艦「ノースカロライナ」


アメリカの戦艦は、主砲の精度は日本ほどではない代わりに、一度に撃てる弾数が多い。さらに、アメリカ艦は全般的に、戦艦にしては対空性能が高めだ。Tier7までは、速度が遅い代わりに装甲が厚いという特徴もある。そしてTier8からはツリーが分岐し、それまでの鈍足重厚に火力、対空性能が増した要塞のような路線と、速力が増した路線に分かれていく。初心者でも扱いやすいのは、後者の速力が増した路線となるTier8ノースカロライナ以降の戦艦だろう。主砲の精度もTierが上がるにつれて向上していく。バランスタイプの戦艦で、使い心地も良好。特にこだわりがないのであれば、ノースカロライナなどで戦艦に慣れていくといい。一方で、Tier7までは前述のとおり、鈍足で精度の低めな戦艦を使わなければならない。使いやすい艦艇を入手するまで、辛抱を続ける必要はあるだろう。

ドイツのTier7戦艦「グナイゼナウ」


そして、ドイツの戦艦は防御寄りの性能が特徴だ。日米よりも厚い装甲、高いHPをもっている。主砲の装填速度は早く、副砲の性能が良いため、戦艦同士の近接戦闘においてはドイツ戦艦に分があるだろう。ただし主砲の威力と精度が低めなので、遠距離での撃ち合いにおいては不利な戦いを強いられる。また魚雷に対する防御力は高くないため、得意な近接戦闘も駆逐艦や魚雷を装備した巡洋艦とは気軽に戦いにくい。ドイツ戦艦の運用は、やや上級者向けといえるだろう。

ドイツ戦艦にもツリーの分岐が存在する。先述したような特徴のツリーと、隠蔽と副砲性能が高い、より接近戦に特化したツリーの2種類だ。後者のフォン・デア・タン以降のツリーは前者よりも防御性能が劣るため、さらに上級者向けの艦艇となる。もし初心者がドイツ戦艦を使うのであれば、ナッサウ、カイザーと続いていく前者のツリーの方がオススメだ。


戦艦の艦長スキル

戦艦の艦長スキルも巡洋艦ほどではないものの、悩みどころはあるだろう。筆者としては、低Tierのうちは攻撃寄りのスキルを取得していく方針がいいと考えている。戦艦はHPが回復できる修理班の存在もあって、単艦で前に出過ぎない限りはなかなか沈まない。そのため、攻撃に特化して味方に貢献していこう、という意図だ。歯車のグリスアップで砲塔の旋回速度をアップさせたり、アドレナリン・ラッシュで主砲の装填時間短縮を狙ったり。戦線の維持あるいは移動に役立つ「活発」を獲得し、敵に発見されていないときの速度をアップさせるのも有効だ。また、アメリカ戦艦であれば対空性能に特化させる、ドイツ戦艦であれば副砲に特化させるなど、国家や艦艇によってスキル構成を変えてみるのも面白いだろう。

戦艦用の艦長スキル


汎用性の高い艦長スキルを挙げるなら、敵弾接近警報、危険察知、アドレナリン・ラッシュ、隠蔽処理専門家あたりだろう。しかし、これらも自身の動き方次第で思ったほどの効果を発揮しない可能性もある。どの艦艇を使用するか、そして自分のプレイスタイルと相談しながら、取得する艦長スキルを決めていこう。


巡洋艦と戦艦で貢献するために

巡洋艦、戦艦はどちらも複数の役割を備えているものの、まずは砲撃の腕が問われる艦種だ。砲撃を当てられてこそ、相手にプレッシャーを与えることができる。そして主砲の弾道の違いなど、艦艇ごとの使い込みが必要な側面もある。まずは自分の扱う艦艇を理解し、砲撃を当てられるようになろう。どの距離からでも偏差射撃で直撃を狙えるようになれば、活躍できることだろう。また砲撃の機会を増やすためにも、最初は無理に前に出ないように意識してプレイするといいだろう。榴弾で敵艦を火災で攻めたり、徹甲弾でバイタルパートを的確に撃ち抜いたり、自在な砲撃でチームの勝利に貢献できるようになっていこう。

また、今回は日本、アメリカ、ドイツの艦艇に絞っての紹介だったが、『World of Warships』にはソ連、イギリス、フランス、イタリアなどの艦艇も登場している。もちろん国家によってそれぞれの特色は異なり、変わった武装をもつ艦艇もある。それらにも目を向けて、自分にぴったりな艦を探してみるのもオススメだ。

以上が巡洋艦、戦艦についての紹介となる。次回は巡洋艦、戦艦とはひと味違う立ち回りが楽しめる「駆逐艦・航空母艦」の運用法を解説予定だ。砲撃以外の役割で活躍するこれらの艦種に興味がある方は、ぜひこちらも参考にしてみてほしい。

『World of Warships』は公式サイト、およびSteam/Microsoft Storeで無料配信中。