『FF14』最高難易度コンテンツ「絶竜詩戦争」の最速クリア報告が挙がる。沈黙し続けたチームが実装から124時間で一着
『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)のレイドチーム「Neverland」は5月2日、パッチ6.11で実装された最高難易度レイド「絶竜詩戦争」のクリアを報告した。4月26日のレイド実装からおよそ124時間でのクリアで、世界最速のクリア報告とみられる。
「絶竜詩戦争」は、『FF14』の最高難易度コンテンツ「絶」シリーズの最新チャレンジだ。パッチ3.X「蒼天のイシュガルド」における竜詩戦争の物語をベースに、これでもかとギミックを詰め込んだバトルが展開される。当初はパッチ5.3で実装予定だった「絶竜詩戦争」だが、新型コロナウイルス感染拡大による開発遅延などにより延期を重ね、パッチ6.11での実装となった。
その難易度の高さから、「絶」シリーズではひとつ下の難易度である「零式」以上に最速クリアに注目が集まる。24時間以内に踏破報告が出ることもある「零式」と比較して攻略期間は長丁場となり、初代「絶」である「絶バハムート討滅戦」では実装からクリア報告まで11日もの時間を要した。また、TwitchやYouTubeなどで配信をおこなっているトップチームには多くの応援が寄せられ、実際にプレイしない層からも注目されるコンテンツである。
「絶竜詩戦争」の世界最速クリアを目指すワールドファーストレースを制した「Neverland」は、欧州と北米の混合チームだ。かつて「絶アルテマウェポン破壊作戦」でワールドファーストを勝ち取ったチーム「Entropy」や「絶アレキサンダー討滅戦」のワールドファーストチーム「Thought per Second」の元メンバーも在籍している。戦闘メンバーは欧州Chaosデータセンターのプレイヤーが集まっているが、チームメンバーのZep氏いわく、サポートメンバー2名を合わせると欧州と北米のメンバーが5人ずつとなるそうだ。同氏はTwitterにて「今回は北米と欧州は引き分け」と話している。
チームの編成は暗黒騎士/ナイト/学者/占星術師/モンク/忍者/踊り子/赤魔道士だ。軽減スキルは豊富だが火力が出しにくい側面もあるナイトを採用していることに、驚いたプレイヤーもいるかもしれない。また、キャスター枠は召喚士へジョブチェンジをしているチームも少なくないなかで、赤魔道士が採用されている。「Neverland」はクリア動画を公開しておらず、配信チームはまだ最終フェーズまでたどり着いていない。そのため「絶竜詩戦争」の全容はいまだ不明な部分も多いが、攻略が進むにつれて編成の意図もわかることもあるかもしれない。また、過去の「絶」シリーズでは「このジョブがいるとクリア不能になる」というレベルで弱いとされるジョブは存在しなかったため、単に慣れたジョブを使用しているだけという可能性もある。
『FF14』レイドレースにおけるトップ中のトップが集まる「Neverland」だが、クリア報告を発表するまでコミュニティでの注目度は高くなかった。「Neverland」という名前すら広まっていなかったのは、彼らがクリアするまで沈黙を貫いていたことが大きいだろう。一方で、「絶アレキサンダー討滅戦」からワールドファーストの座をほしいままにしてきた「Thought per Second」は、配信でプレイしているチームの進捗があるたびにTwitterにその後のフェーズの動画を小出しにしていた。他のチームよりも一歩先を行っている様子から、今回もワールドファーストの座を獲得するのではないかと予想する声も多かった。しかし、蓋を開けてみれば「Neverland」はもっと先を走っていたのである。
配信でプレイしているチームの進捗に合わせて動画を小出しにするTwitterの運用に反感を抱く層も少なくなかったのか、「Neverland」のクリア報告以降「Thought per Second」には冷ややかなコメントも寄せられていたようだ。これに対し「Neverland」のZep氏は、「TPSへの嫌がらせをやめてください。彼らは素晴らしいチームです」とコメントしている。
欧州・北米の混合チーム「Neverland」のクリア報告により、ワールドファーストレースが決着した『FF14』の「絶竜詩戦争」。しかし、コンテンツの全容は記事執筆現在もクリアチーム以外にとっては不明なままで、ワールドセカンドの座を獲得するのはどのチームなのか注目が集まっている。また、配信上で攻略している国内外のチームもいよいよ攻略は大詰めの予感である。実際にプレイしている方も、観戦を楽しんでいる方も、このお祭り騒ぎを楽しもう。
© 2010 – 2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.