『Apex Legends』スタッフが、ユーザーの「モヤモヤ」に答える質疑応答を実施。スマーフ問題などについて言及
『Apex Legends』のスタッフが、ユーザーからの疑問に答えているようだ。つい先ごろ、シーズン11に向けたストーリートレイラーが公開された本作。11月上旬の新シーズン始動に向けて、徐々に情報開示が進んでいく見込みだ。これに先だって、海外掲示板RedditではRespawn Entertainmentスタッフによる質疑応答がおこなわれたようだ。コミュニティ&コミュニケーションディレクターを務めるRyan K. Rigney氏が、ユーザーからの疑問に答えている。今回は具体的なバランス調整などではなく、細かな“モヤモヤ”の回答に焦点が当てられているようだ。
まず多くのユーザーが気になっているクロスプログレッション機能について。本件については以前から、検討が進められていることが伝えられていた。今回ふたたびユーザーから実装時期を尋ねられると、リリース時期は2022年で変わりない旨を改めて示した。またXboxプラットフォームにて発生が報告されているクラッシュ問題についても言及。開発チームは事態を把握しており、改善に向けて進めているという。ただし具体的な日程については明かせないとのことだ。また、不具合が続いているワットソンのUltについても修正が予定されているという。
また、マッチメイキングの改善についても質問が投げかけられた。とくに、上級プレイヤーが仮のアカウントを作って低ランク帯でプレイするスマーフ行為について対応の要望が寄せられている。これに対してRigney氏は、スマーフ行為は非常に難しい問題であるとコメント。『Apex Legends』以外のゲームでも同問題に取り組んできたとしている。とくに、プレイヤー全体のスキルレベルの中央値が上がるにつれ、悪化する問題の一つであると言及。すでに、数試合ののちにスマーフを検知し、対象プレイヤーを初心者の少ない試合にマッチングするなどの対応をとっていると明かした。しかし、スマーフ問題が悪化する傾向を見せれば、より多くのリソースを割いて対処する可能性があるとしている。
このほか、マネタイズ関連についてもユーザーから追及の声が挙がっている。あるユーザーは、一部のバンドルが購入できない問題について言及。同問題については、複数スキンがセットとなったバンドルを購入する際、一部スキンを所有しているとバンドルが購入できなくなると指摘されていた。本件について、『Apex Legends』のテクニカルゲームデザイナーは「意図的な仕様である」と言及(関連記事)。一方でRigney氏は、システム上の制約であるとTwitterでコメントしていた。双方の矛盾点について、ユーザーから問いただす声があったわけだ。これについてRigney氏は、マネタイズチームは改善を望んでいるものの、コードの問題で修正できないと回答。あくまでシステム上の問題であるとの姿勢を崩さなかった。同問題についてはシーズン11のアップデートで改善されるとのこと。
さまざまなユーザーの“モヤモヤ”に対して回答したRigney氏。しかしユーザーのなかには、同氏の対応について疑問を抱く声もあるようだ。先日、Rigney氏はFacebook社のサーバー問題を皮肉るコメントをツイート。自社のサーバー問題を軽視しているのではないかとの批判に対し、あくまで「自虐ネタだった」と釈明する一幕があった。その後、Rigney氏は独自の見解から「コミュニティとの付き合い方指南」をTwitterにて投稿。「『我々が求めているのはコミュニケーションだけだ』というユーザーの主張は罠である」とブラックジョークを交えつつ、ユーザーの声の窓口となる苦労を語った(関連記事)。
一部のユーザーはRigney氏の自虐ネタやブラックジョークなどを快く思っていないようで、本スレッドにおいても「自身が仕事をしない言い訳をしている」「ユーザーに責任を追わせている、リスペクトを欠いている」といった批判が寄せられた。これに対しRigney氏は、ユーザーがRigney氏の発言の一部のみを取り出してあげつらっていることなどを指摘し、反論している。またFacebook発言について後悔しているか、との問いかけには、多くの人が楽しんでくれたので後悔していないと回答。ただし、一部の人には心を和ませるジョークではなく、暴言のように受け取られてしまったことに心を痛めているようだ。
Rigney氏とユーザーの関係は、先立っての「Facebook発言」よりややピリついた状況が続いている状態だ。今後新シーズンの開幕に向けて、円滑なコミュニケーションが進められることを期待したいところである。『Apex Legends』は、現地時間10月21日に新シーズンのローンチトレイラーを公開予定だ。