『テイルズ オブ アライズ』は地に足がついたRPGだった。睡魔男ゲーム『ツカレタマン』体験版を遊ぶ。『原神』をもっと早く遊んでおけばよかった。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。305回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。305回目です。今年の10月は祝日がないそうです。

※ The English version of this article is available here



『キャンドルちゃん』開発元の新作

「Steam Nextフェス」が開催中ということで、『ツカレタマン(Exhausted Man)』を試してみました。主人公は、疲れ切って睡魔と戦う男。もう立ち上がる気力もないが、寝る前にやるべきことがあるらしい。小さな部屋をステージに、指定の環境下に移動したり、オブジェクトを指定の場所に置いたり。やることはシンプルながら、眠いので終始イモムシのように這って進み、さらにグニャグニャ人間状態のため何とももどかしい。また、なぜか壁をも這っていける。この人、実はもう夢の中なのでは…?

部屋は最初はほぼ何もないが、仕事をこなすごとに家具などがアンロックされ、自由に配置可能。自分好みの部屋に仕上げていける側面がある。3年前に本作が発表された際は、這ってステージを進んでいくアクション色の強い内容でしたが、睡魔と戦うコンセプトはそのままに、大きく路線を変えた模様。ビジュアルも向上しており、完成が楽しみです。
by. Taijiro Yamanaka


かわいいなパイモンめ

今週は、先月9月28日でリリース一周年を迎えた『原神』を遊んでいました。本作についてほぼ初プレイの筆者。リリース当初少々遊んだ後に、ほかのタイトルにかまけて距離が出来てしまっていたのでした。一周年の盛り上がりを見て改めてプレイしようと思い、この度しっかりとテイワットを旅してみました。復帰後の感想としては、「1年目から少しずつ遊んどけば良かった」とやや後悔を覚える好感触を覚えました。

まず筆者が特に気に入ったのは、パイモンです。主人公の相棒であるパイモンのキャラクターは、食い意地が張っていて基本的に尊大ながら愛らしいもの。筆者はどうしても大好きな漫画キャラ「パタリロ」と重ねてしまい、パイモンの一挙手一投足が可愛くて仕方ありません。ゲームプレイとしても、ハクスラ的な戦闘を通じてじっくりキャラの強化を重ねていく設計や、Web上でビルドや戦略について情報収集するメタゲーム的な過程が筆者としては非常に楽しく感じました。積み重ねが重要なゲームゆえに「早くプレイしておけば……」と後悔を感じる時もしばしばあるものの、この節目に始められて良かったと思っております。
by. Seiji Narita


浅瀬

今週は、『月姫 -A piece of blue glass moon-』の格闘ゲーム『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA』を遊んでいました。なんというか、ちょうど切らしてたんですよね。1か月前『月姫 -A piece of blue glass moon-』を終えてから抱えていた飢えに、多少なりとも応えてくれています。本作には、旧シリーズのような大きなストーリーはないようですが、ボスラッシュのストーリーは力が入っていると聞くので、楽しみにしています。

一方対戦の方では、本編で大変良いキャラクターだったノエル先生を使用。基本的に扱いやすくはあるものの、おもむろに黒鍵を投げてから弾切れに気づいたりなど、浅く楽しく戦っています。黒鍵投げ放題ってすごいことだったんですね。また今作では、トレーニングモードにさほどこもらず、システムを軽く把握したぐらいで対戦を始めたのですが、ラピッドビートのおかげでとりあえずコンボが完走できるので、特に練習をせずとも対戦のようなことはできています。深いことはさておき、浅い部分はかなり遊びやすくなっています。
by. Keiichi Yokoyama


「コッチコチハンマー」好きすぎる

『テイルズ オブ アライズ』クリアしました。大作としてはストレートにクリアまで到達できました。感想としては、地に足がついた、しっかりした作品だったなと。『ベルセリア』の基礎をベースに、次世代向けに発展。派手さや壮大さはないものの、不快感や中だるみを避けて、しっかりシリーズの魅力を出そうという意図が感じられました。

とくにずっと感じていたのが、遊びやすさ。ストーリーにせよ、キャラにせよ、戦闘にせよ、探索にせよ、プレイヤーにとってストレスになることは徹底的に避けつつ、かつ接待にならないように、絶妙に調整されていました。万人に愛されるような作品になるように作られたのかなと。逆にいえば、ゲーム中強烈にインパクトを受けることもそれほどなく。毒と驚きを仕込んでプレイヤーを揺さぶってきた『テイルズ オブ』シリーズ過去作と比べれば、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。とはいえ、個人的には、たびたび解説を繰り返し、プレイヤーを置き去りにせず、ある程度辻褄があっているという点で、本作のストーリーを好んでます。そういう意味でも、地に足がついた作品だなと。

DLC猛プッシュや、終盤のサブクエストの難易度曲線急上昇、強敵相手の戦闘時の仲間の足引っ張りなど、気になる点はちらほらありましたが、それ以上に本作の丁寧さに惚れました。プレイヤーに「もういいや」と投げさせない大作RPGづくりができるのは、かなりすごいと思うのです。
by. Ayuo Kawase

AUTOMATON JP
AUTOMATON JP
Articles: 861