アメコミ風ビジュアルのアクションADV『LIBERATED』ゲーム紹介。監視社会の闇に迫る物語

近未来の監視社会を描くアクションアドベンチャー『LIBERATED(リベレイテッド)』の日本語版が、DMM GAMESより5月27日にリリースされる。本稿では、DMM GAMESよりコードを提供いただいたPlayStation 4版のプレイを元に、ゲームを紹介する。

モノクロのアメコミ風ビジュアルで、近未来の監視社会を描くアクションアドベンチャー『LIBERATED(リベレイテッド)』の日本語版が、DMM GAMESより5月27日にリリースされる。対応プラットフォームは、PC(Steam/DMM GAME PLAYER)/PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox One(Xbox One版は6月発売予定)。価格は、Steam/DMM GAME PLAYER版が2050円、PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox One版が4378円だ(いずれも税込価格)。PlayStation 4/Nintendo Switch向けには、パッケージ版も販売される。

『LIBERATED(リベレイテッド)』は、アメコミ風のモノクログラフィックが特徴的な、アクションアドベンチャーゲーム。机に置いたコミック冊子を見ているような視点をベースに、アドベンチャーパートとアクションパートの2つのゲームパートを行き来してゲームを進めていく。本稿では、DMM GAMESよりコードを提供いただいたPlayStation 4版のプレイを元に、ゲームを紹介する。

本稿に掲載されているスクリーンショットは発売前のものとなるため、実際のシーンとは異なる可能性があるので注意 



近未来ディストピアを生きる人々

物語の舞台は近未来、市民の行動が常に監視されている社会。監視社会が始まるきっかけとなったある事件の真実を巡り、複数の視点から描かれるストーリーだ。プレイヤーは、政府に反抗するアンダーグラウンド集団「LIBERATED」のメンバーや、監視社会によって権力が増大する警察関係者などの視点を通して、事件の真相に迫っていく。

市民を監視するシステムは、爆破テロ事件「聖マーサ小学校テロ事件」をきっかけに、人々を守るために生み出された。街中に設置されたカメラは市民の姿を追い続け、ネット上ではショッピング履歴からSNSでの発言まで、すべてが監視対象。市民ひとりひとりに対しては信用度が設定されており、行動履歴や発言内容によって評価が上下する。評価が一定値を下回ると、警察によって逮捕されるというシステムだ。

たとえば、現金を必要以上に集めたり、SNSへの写真投稿が少ない場合などは、「隠しごとをしている可能性が高い」として当局にマークされてしまう。そのような疑いを持たれる行動を重ね、信用度が下がりつつある青年バリー・エドワーズが、本作の第1章(1巻)の主人公だ。

2つのゲームパートを行き来して進む


ゲームの流れとしては、基本的にはアドベンチャーパートでストーリーを進行させつつ、要所で切り替わるアクションパートをクリアして、ゲームを進めていく。アドベンチャーパートは、2Dグラフィックで表現され、コミックを読むように1コマずつ読み進めていく。時折、選択肢が表示されたり、QTEが発生する場合もある。

アクションパートは、アドベンチャーパートの途中に挿入される大きな1コマの中で展開。2.5Dの横スクロール型アクションで、「ある地点に到達すること」が目的だ。銃を使った戦闘が含まれるステージがほとんどだが、中にはスニーキング寄りのステージも。また、ハッキングを行う場面ではパズル要素も楽しめる。敵やドローンを対処しつつ、時にはハッキングで道を切り拓き、目的地に達することで、ステージクリアとなる。


アクションパートでは、操作キャラクターがダメージを受けると画面の端に赤い血飛沫が表示され、最大まで濃くなると死亡。体力は時間経過によって回復し、壁などに隠れることで回復速度が早くなる。また、アクションの難易度として「プレイヤー」と「読者」が選択可能だが、比較的易しい「読者」モードでも、無敵状態という訳ではない。攻撃を受け続ければ死亡してしまうため、注意が必要だ。


モノクロ世界で強い存在感を放つ「音」

本作の個性的なグラフィックの特徴のひとつとして、陰の暗さが際立つモノクロ表現があげられる。暗い世界観とマッチする、ダークで美しいビジュアルだが、「暗さ」の影響は見た目だけに留まらない。陰に覆われた部分が見えにくくなることにより、アクションの緊張感を高める効果も伴っている。

懐中電灯などを持った敵でさえ、光の表現が控えめのため、発見が遅れる場合がある。そういった際、敵が発する「音」にも注意を向けることで、より早く発見できる場合がある。たとえば、人間の敵であれば、足音や咳払いなどの音を発する。また、プレイヤーが敵に見つかってしまった場合には、注意を引くような効果音が鳴る。こういったさまざまな「音」が、操作キャラクターに対してどちらの方向から発せられているか、耳を傾けることで、ゲームを進めやすくなるだろう。


選択することの意味

前述のように、アドベンチャーパートでは、選択肢やQTEが物語に影響する。しかし、本作における「選択肢による変化」は、柔軟な考え方で捉えるのが良いだろう。ネタバレを避けて言えば、一般的なアドベンチャーゲームでの「ルート分岐」などとは異なるかたちの変化が起きるのだ。そのため、もし本作に対して一般的な「選択による変化」の要素を期待している場合には、少し注意が必要かもしれない。


近未来ディストピアを描くアクションアドベンチャー『LIBERATED(リベレイテッド)』は、5月27日発売。対応プラットフォームと価格はそれぞれ、PC(Steam/DMM GAME PLAYER)版が2050円、PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox One版が4378円(いずれも税込価格)。PlayStation 4/Nintendo Switch向けには、パッケージ版も販売される。Xbox One版は6月発売予定だ。なお弊誌では、本作の制作陣が開発裏話を語るインタビュー記事も掲載している。

Maho Ikemi
Maho Ikemi

ニュースを担当します。物心ついた時にはゲームに囲まれていました。この先もゲームとともに楽しく過ごしたいと思っています。

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