『Dead by Daylight』2020年初となる開発者アップデート公開。工具箱の調整などはゲームバランスにどのように影響を及ぼすか?
Behavior Interactiveは本日2月18日、『Dead by Daylight』において2020年で初となる開発者アップデートを公開した。今回のアップデートには、新チャプターで実装される新たな要素「破壊可能壁」の紹介や、生存者のアイテム「工具箱」の調整、フックを破壊するアクション「破壊工作」とそれに関連したパークの変更、そしてドクター、プレイグ、トラッパーの3人の殺人鬼の上方修正が含まれる。本記事では、それぞれの要素の詳細や現環境に及ぼすだろう影響を解説する。
新オブジェクト「破壊可能壁」
名前のとおり、破壊できる壁。ど直訳な名前ではあるが、サービス開始3年目を迎えている『Dead by Daylight』にて初のキラーやマップに依存しない環境オブジェクト追加となる。直近で導入されるマップは、先日ティザー動画が公開されたチャプター15で追加される新マップのみとなっているが、いずれ全マップに導入する予定とのこと。
気になるのは破壊可能壁の形状……ではなく、この壁がパレットや窓枠と同じく殺人鬼とチェイスする際に生存者にとって有効な地形となるかどうかだ。たとえ殺人鬼が好きなタイミングで破壊できると言っても、その壁を挟んだ地形が生存者にとって有利なものとして生成されるのなら、プラスマイナスゼロもしくは殺人鬼にとってマイナスのオブジェクトとなる。
アイアンワークスオブミザリーに生成される、マップ固有の窓枠の横辺りが壊せるなら有難い存在となるが、破壊可能壁を設置するために新たなチェイスポイントがマップに増えるのでは意味がないということだ。チャプター15で追加される新マップが遊べるようになったら、まずはこの点に注目したい。
なお破壊可能壁を壊すアクションに、各種パレットを破壊する速度が上昇する効果は適応される点を覚えておこう。
アイテム「工具箱」とそのアドオンに調整
『Dead by Daylight』の世界で殺人鬼がもっとも恐れる要素の1つ「工具箱」に調整が入ることが判明した。しかし、今回の調整は恐らく下方修正だと期待していた殺人鬼プレイヤーをあざ笑うかのように、Behavior Interactiveは調整内容を以下のように述べている。
一瞬目を疑ってしまうような説明であるが、数々の不遇に耐えてきた我々殺人鬼プレイヤーたちは肝心の要素を確認するまでは事の良し悪しは分からないことを知っている。
そう、肝心の修理速度がどれだけ上がるかが明記されていないのだ。チャージ数はともかく、ただでさえ早い修理速度が上がることは、ナース弱体化以上の衝撃が走るだろう(筆者個人の見解です)。工具箱への修正はアドオンにも影響する。以上の詳細が明らかになる続報を待ちたい。
「破壊工作」の仕様変更、関連するパークも影響受ける
フックやトラッパーの罠を破壊する行為を『Dead by Daylight』の世界では「破壊工作」アクションと呼ぶが、およそ有効な場面が限られることから、ある種のネタもしくは格下殺人鬼への嫌がらせとして行われるケースが多かった。
今回、そんな破壊工作に以下のような調整が入る。
・1つの工具箱で破壊できるフックの本数は非常に少なくなります。
・破壊されたフックの復活時間が大きく短縮されます。
・360度どの角度からでもフックを破壊できるようになります。
・トラッパーのトラバサミは破壊できなくなります。
そして、フックの破壊に関するいくつかのパークの効果が以下のように変更される。
■サボタージュ
・殺人鬼が生存者を持ち上げたとき、運搬可能な距離にあるフックのオーラを表示する。
・工具箱なしでフックを破壊できるが、クールダウンが発生する。
■処刑人の妙技
・フックの破壊工作が開始されたとき通知が表示される。
・生存者を運搬中、フックから一定距離以内の生存者のオーラが表示される。
■ブレイクダウン
・フックから脱出するか救助されたとき、吊られていたフックを破壊する。その後、殺人鬼のオーラを6秒間表示する。
・ブレイクダウンにより破壊されたフックは3分間破壊されたままとなる。
※パークは全てレベル3のときの効果を表記
『Dead by Daylight』において広範囲の情報を拾えることは例外なく強力だ。パーク「サボタージュ」「処刑人の妙技」も例に漏れず、この調整が入ることで人気パークの1つとなるだろう。
特に「処刑人の妙技」には注目をしたいところだ。マップにあるフックの数は、マップにより増減するが最低でも12本以上はある。仮に、「処刑人の妙技」のオーラ探知距離が8mだった場合、この12本以上あるフックから8m以内にいる生存者をすべてオーラ表示するというわけだ。似通った探知効果を持つパーク「バーベキュー&チリ」よりも探知性能だけ見れば優れていると言える(まあバベチリはBP増加を目的として装備しているユーザーが殆どではあるのだが……)。
しかし、上記はあくまでも仮定の話である点に注意してほしい。「処刑人の妙技」のオーラ表示距離は明言されておらず、パークの目的は『フックを破壊している生存者を探知する』ことであるので、おそらくは4mほど、良くて8mといったところだろう。
「サボタージュ」の運搬可能な距離にあるフック探知効果も相まって、この破壊工作に対する調整が入ることで、より殺人鬼は生存者を運搬することに対して注意を払う必要が出てくるかもしれない。
逆に「サボタージュ」を付けている生存者は、殺人鬼がパーク「興奮」を付けているかどうかの判断が可能になり、もし装備していないのならフック破壊による救出という選択肢も増えてくるはずだ。
生存者のアイテム持ち込みに一部仕様変更
さほど特筆すべき点はないため、箇条書きで簡単にまとめたい。
・生存者の持ち込んだアイテムは、ゲーム中にチャージを使い切ったとしても、脱出が成功することで手元に戻ってくるように
・生存者が持ち込んだアイテムに付けていたアドオンは毎回消費されるように。脱出したとしてもアイテムは手元に戻るがアドオンは戻らなくなった
ドクター・プレイグ・トラッパーに思わぬ上方修正
先月行われた中間アップデートにてリワークされたドクター、そしてプレイグ・トラッパーに思わぬ上方修正が入ることが判明した。ドクターはともかくプレイグ・トラッパーは上位ランクでは使用率が低い殺人鬼であるため、この思わぬ上方修正に喜んだプレイヤーも多いはずだ。
■ドクター
・生存者の狂気度は時間経過で減少しなくなります。
・ショック療法は命中した生存者に0.5レベル分の狂気度を与えるようになります。
・放電爆破は1レベル分の狂気度を与えるようになります。
■プレイグ
・1ヶ所の“献身の淀み”が汚染された状態でマッチを開始するように
■トラッパー
・トラバサミが生存者の破壊工作によって破壊されないように
・地面に落ちているトラバサミを、拾わずそのまま設置することができるように
なお以上の項目はすべてテストが行われ、その後正式にリリースされることとなる。テストによっては変更がある可能性もあることに注意したい。テスト日程は本記事公開時点では不明のため、続報を楽しみに待ちたい。