『ダークソウル2』の“シュールなところ”紹介が大賑わい。ネズミっぽい犬風ボスや、上空飛来の巨人ミサイル、ギロチン通せんぼなど、混沌ながら楽しい思い出集まる

『DARK SOULS II』の“不思議なところ”を紹介しあう流れが、突如賑わいを見せている。ユーザーたちが奇妙な思い出の紹介に花を咲かせているようだ。

DARK SOULS II』の“不思議なところ”を紹介しあう流れが、突如賑わいを見せている。ファンたちは、ネズミといいつつ“犬っぽい”ボスが出てきたり、巨人がミサイルのように飛んでくるところがあったりと、混沌としつつも楽しい思い出の紹介に花を咲かせているようだ。

本作は、『DARK SOULS』の続編としてPS3/Xbox 360/PC向けに2014年に発売されたアクションRPGだ。2015年には本編とDLC三部作を収録する『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』が発売され、PS4/Xbox One向けにも展開された。本作の開発はフロム・ソフトウェアが手がけ、プロデューサーは竹内将典氏、ディレクターは渋谷知広氏ならびに谷村唯氏が担当。前作でディレクター兼プロデューサーを務めた宮崎英高氏は本作ではスーパーバイザーとして携わった。


本作の舞台となるのはかつてドラングレイグという国があった地。プレイヤーは不死の呪いを受けた不死人としてこの地を訪れ、呪いを解くための冒険を繰り広げる。前作に引き続きダークファンタジーの世界観や手強い難易度が特徴となるほか、武器の二刀流といった本作からの新要素も導入。また亡者状態で死ぬたびに最大HPがさらに減少したり、一部の雑魚敵は倒し続けると篝火で休んでも復活しなくなったりといった特徴的なシステムも導入されていた。

そんな『DARK SOULS II』の“不思議なところ”を紹介しあう流れが、賑わいを見せている。きっかけになったのはXユーザーのalbi氏の投稿だ。同氏は本作が大好きだとしつつ、ファロスの扉道におけるボス「ネズミの王の試練(Royal Rat Authority)」を不思議要素として紹介。そもそもボスのネーミングとしてユニークなだけでなく、ネズミではなく“犬”と戦うことになる不思議さを伝えている。ネズミの王の試練では当初はネズミ4体と戦うことになるものの、その後プレイヤーは巨大な獣と対峙することになる。獣はぎりぎりネズミにも見えるものの、犬か狼のような風貌でもあり、たしかに不思議なボスといえるかもしれない。


いずれにせよalbi氏の投稿に触発されてか、本作のファンはさまざまな不思議要素を紹介しあっている。たとえばあるユーザーは、あるダンジョンの通路に設置されたギロチンについて言及。このギロチンは、プレイヤーに落下して切りつけるトラップではないという。実はギロチンの向こう側には亀のような甲冑をきた強敵がおり、ギロチンはこの敵との戦闘時にプレイヤーを“通せんぼ”する罠として作動する。たしかに意表を突かれるものの、なぜわざわざギロチンなのか。不思議で独創的な仕掛けといえる。


このほかにも特定の敵や武器など、ユーザーからはさまざまな不思議要素が寄せられている。たとえばあるユーザーは「巨人ローの記憶」における、“ミサイルのように飛んでくる巨人”を紹介。巨人は遠方から凄まじい勢いで射出され、頭から地面にためらいなく激突。何食わぬ顔で無傷で起き上がる。ほかの場所では見られない、予測不可能なトラップじみた敵であり、遭遇したプレイヤーの記憶に焼き付いているようだ。


このほか、本作の特徴的な要素として「サンティの槍」を紹介するユーザーもみられる。サンティの槍は、入手当初は石像の呪いにより巨大な岩がくっついた武器だ。槍というのは名ばかりで、のっそりと叩きつけて扱うことしかできない武器となっている。一方で武器の耐久値がなくなると岩が砕けて真価を発揮。素早くなぎ払ったり、回転させたりして用いるスタイリッシュな武器となる。武器の耐久値システムも絡めた、制作者のアイデアが光る武器かもしれない。


ほかにもalbi氏の投稿には『DARK SOULS II』のさまざまな思い出や不思議要素の紹介が寄せられており、ファンが思い出話に花を咲かせている。ちなみにあるユーザーは『DARK SOULS II』の魅力について「“ソウルシリーズを遊んでいる夢”を見ているような、不思議な雰囲気がある」と紹介。どこか違和感があり、好きも嫌いも入り混じる実験的で混沌としたところもあるとしつつも、魅力的な体験だったとして称賛している。

『DARK SOULS II』は先述のとおり、ほかのソウルシリーズや『Bloodborne』と違って、宮崎英高氏がディレクターとしては関わらなかった作品だ。そのためか、作風にも『DARK SOULS』シリーズなどとはやや違いがみられる。挑戦的な独自要素やシステムなどもあり、特にリリース当初はファンからの賛否も分かれていた。

一方で“実験的”ともいえるアイデアの数々は、シュールさや魅力からか、プレイヤーの記憶にしっかりと刻み込まれていた様子。albi氏の投稿を発端に、ファンが本作の不思議なところを紹介しあうムーブメントとなった。改めて本作を称賛する声もみられ、賑わいを見せているのは興味深い。なお筆者としては、NPCにもかかわらず“煽りジェスチャー”も多用してくる闇霊「暗殺者マルドロ」を本作の忘れがたい思い出として推薦したい。

『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』はPC(Steam)およびPS4/Xbox Oneなどに向け発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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