今年の夏はNA LCSが熱い。これからの『League of Legends』北米プロシーンガイド
『League of Legends』(以下、LoL)プロシーンの2016シーズンは、1~3月に行われていたSpring Splitの後、プレイオフを経て5月上旬の世界大会「Mid-Season Invitational」が開催され、ちょうど折り返しを迎えた。ここではRiot Gamesが直轄で運営している「League of Legends Championship Series」(以下、LCS)が開催される欧州および北米のリーグについて、間もなく始まる夏のリーグ戦「Summer Split」に参戦する各チームを紹介していく。本記事では、欧州リーグに引き続いて開幕する北米リーグ「NA LCS」を取り上げる。もうすぐ始まるリーグをより楽しむための一助となれば幸いだ。春のリーグ戦「Spring Split」の結果については、振り返り記事をご覧いただきたい。
NA LCS概観
『League of Legends(LoL、リーグ・オブ・レジェンド)』の競技シーンの中で、最も注目を浴び、華やかなリーグがNA LCSだ。しかし、このリーグはアジア勢の台頭に伴って次第に競技シーン上での地位を後退させ、2015シーズンの世界大会(通称Worlds)では、ついに北米から出場した全チームが予選リーグで敗退するという事態を迎えることとなった。再び魅力と実力を備えたリーグとなるという命題を抱えてスタートした2016シーズンのSpring Splitは、EUから流入してきた選手の活躍、特に新チームとして参戦してきた「Immortals」の躍進とともに華々しく始まった。プレイオフでは、2015シーズン後半から存在感を示していた「Counter Logic Gaming(CLG)」が見事な試合運びで1位を勝ち取り、その実力が本物であることを示した。各地域で春に1位となったチームを集めて行われた国際大会である「Mid-Season Invitational(MSI)」でもCLGは素晴らしい戦いを繰り広げ、決勝戦こそ韓国の「SK Telecom T1」に敗れたが、NAの競技レベルが確実に向上したことを世界に知らしめた。
Summer Splitでは、入れ替え戦の勝利による昇格が1チーム、売却および再編により参戦してくる新チームが2チームとその顔ぶれを大きく変えたリーグがスタートする。世界を目標に、世界で戦えるチームとなるべく、強豪たちが切磋する場として復活したNAの夏が始まろうとしている。
チーム紹介
Immortals
2016 Spring SplitよりNA LCSに参戦している新鋭チーム。2015 シーズンにおいて、EU LCSでのFnaticの圧倒的な結果に貢献していた韓国人選手のHuni選手とReignover選手ほか、NA、EU両地域のトップチーム経験者を集めて結成されたこのチームは、Spring Splitを僅か1敗という結果で終えることになった。その後のプレイオフでは試合時のバランスへの適応に失敗したところをTeam SoloMidに付け入られる形で敗退しているが、Spring Splitの間に見られたその実力は本物だろう。今回の移籍市場では特に動きはない。万全のチームでSummer Splitへと挑む形だ。
- Top: Heo “Huni” Seung-hoon
- Jungle: Kim “Reignover” Yeu-jin
- Mid: Eugene “Pobelter” Park
- ADC: Jason “WildTurtle” Tran
- Support: Adrian “Adrian” Ma
- ヘッドコーチ: Dylan Falco
筆者の予想
レギュラーシーズンに圧倒的な結果を収めたメンバーそのままにSummer Splitに挑むことになる。単純なぶつかり合いで言えば、NAで比肩するチームは無いだろう。とはいえ、プレイオフで見せたようにHuni選手を抑えられた試合や、ゲームバランスを度外視したチーム構成ではさすがに試合を落としている。今後のバランス調整に適応すれば危なげなくSummer Splitを勝ち抜けるだろうが、油断は禁物だ。
Counter Logic Gaming
シーン黎明期から存在する古参チームであり、歴史こそ長いものの組織にまつわるトラブルによって実力を発揮しきれない無冠の強豪として存在してきたCLG。2015シーズン後半から組織運営が大きく改善され、昨年のSummer Splitでは初めてNAの頂点を手にすることができた。2016シーズン開始を前に、看板選手でADCだったDoublelift選手を放出するという大きな改革を行ってSpring Splitへと臨んだCLGだが、レギュラーシーズンはImmortalsに唯一土をつけたチームとして2位を獲得。さらにプレイオフでは宿敵Team SoloMidを破って1位。続くMSIでは決勝で昨年の世界王者SK Telecom T1にこそ敗れたものの、堂々の2位に輝く快挙を成し遂げた。北米における強豪としての地位を確かなものにした今、彼らが次に見据えるのは世界の王冠だろう。古くて新しい王者の新たな戦いが始まろうとしている。
- Top: Darshan “Darshan” Upadhyaha
- Jungle: Jake “Xmithie” Puchero
- Mid: Choi “Huhi” Jae-hyun
- ADC: Trevor “Stixxay” Hayes
- Support: Zaqueri “aphromoo” Black
- ヘッドコーチ: Tony “Zikzlol” Gray
筆者の予想
昨年以降の活躍で、チームの実力が確実に高まっていることを証明してくれたCLG。MSIでもアジア勢を相手に互角に戦う姿を見せてくれている。北米のチームは今シーズンに入ってレベルアップしてきているが、それでもまだCLGは他チームよりも一歩先んじているように思われる。今期最も有望なチームの一つと見てよいだろう。
Cloud 9
発足当初から強豪としてNAの順位争いに食い込み続けているものの、Hai選手の去就による影響が大きいCloud9。今シーズンはSupportとしてHai選手を起用し、Spring Splitレギュラーシーズンの上位に収まることができた。そしてSummer Splitに向けてチームは大きくそのメンバーを変更している。TopにはWorlds優勝経験者のImpact選手を獲得、JungleにかつてスタメンだったMeteos選手を復帰させ、SupportはSpring Splitの間Hai選手の元で修業を重ねていたBunnyFuFuu選手が本格的に一軍として起用すると予告されている。ヘッドコーチには、元韓国プロ選手で昨年はEDward Gaming(中国)でコーチを務めていたReapered氏を起用。大きくメンバーが様変わりした形だが、メンバーの入れ替わりはチームにとって必然だ。メンバーを代謝させながら強いチームとして在り続けられるか、Cloud9は組織の実力が問われる局面を迎えつつある。
- Top: Jung “Impact” Eon-yeong [NEW]
- Jungle: William “Meteos” Hartman [NEW]
- Mid: Nicolaj “Jensen” Jensen
- ADC: Zachary “Sneaky” Scuderi
- Support: Michael “Bunny FuFuu” Kurylo [NEW]
- ヘッドコーチ: Bok “Reapered” Han-gyu [NEW]
筆者の予想
大きくメンバーが入れ替わったが、メンバーは質・実績共に申し分ない。BunnyFuFuu選手は以前所属していたチームでは優秀な司令塔として名を知られており、サブに甘んじていた時期の修業の成果を発揮できれば新たな司令塔としてCloud9の歴史に名前を残せるだろう。しかし、Immortalsの参入により北米シーンのTSM・C9・CLGという三強の時代は終わっており、世界への切符を賭けた戦いは厳しいものになると思われる。
Team Liquid
Team Liquidはまたしてもリーグの頂点に立つ機会を逸してしまった。レギュラーシーズンは4位、プレイオフはImmortalsとの対決に敗れてこれまた4位に終わっている。個々の選手の技量は決して悪くないのだが、チームとしての仕上がりに何か問題があるようにも思われる。インタビューでも英語を使う様子のないPiglet選手や、今回の移籍市場で態度の面から放出となったDardosh選手など、選手の素行に問題も散見されている。Summer Splitを戦うには緊密なチームとして戦うための基盤をさらに固めていく必要があるのではないだろうか。今度こそ殻を破り、Curse Gamingと名乗っていた旧チーム時代からの「呪い」を打ち破れるのか、暗中模索しながらの新たなシーズンが始まろうとしている。
- Top: Samson “Lourlo” Jackson
- Jungle: Galen “Moon” Holgate [NEW]
- Mid: Kim “FeniX” Jae-hoon
- ADC: Chae “Piglet” Gwang-jin
- Support: Matthew “Matt” Elento [NEW]
- ヘッドコーチ: Choi “Locodoco” Yoon-sub
筆者の予想
Spring Splitから根本的な変化が無いように見える現在、ImmortalsやCLGといった新興チーム、復権した強豪を向こうに回して勝ち続けることは困難だろう。今の『LoL』における競技環境はより複雑化しており、試合前の戦略・戦術の理解や試合中のチーム内コミュニケーションが万全でないチームでトップに立つことは難しい。一度はレギュラーシーズンを1位で終えたこともあるチームなので、Summer Splitで花開く可能性を秘めてはいるが、現時点では難しい状況だと思わざるをえない。
NRG eSports
2016シーズンよりNA LCSに参加している新顔のひとつがNRGだ。Spring Split初週にMidのGBM選手がBaronスティールを4回決めるなど、話題性のあるデビューを果たしたチームは第2週までは上位につけていたが、以後は失速。レギュラーシーズン5位でSpring Splitを終えている。新規チームの滑り出しとしてはまずまずの結果だが、Worldsの切符を手にするには飛躍が必要な位置だ。今回の移籍市場では韓国人のOhq選手をADCに獲得している。彼は個人技を競う1vs1トーナメントで韓国2位(同大会の1位がGBM選手)を獲得したこともあるほどで、メカニクス面で非常に優れた技量を持つ選手だ。この2名の選手を軸に、一度は引退したものの復帰してきたTopのQuas選手、元TSMでWorlds経験もあるJungleのSantorin選手、そしてこの春に降格・売却されたTeam DignitasのSupportを務めていたKiWiKiD選手をそろえている。確かな技術を持ったダメージディーラーと経験豊かなベテランとを組み合わせた新チームとして、Summer Splitで更なる飛躍をみせることができるだろうか。
- Top: Diego “Quas” Ruiz [NEW]
- Jungle: Lucas “Santorin” Tao Kilmer Larsen [NEW]
- Mid: Lee “GBM” Chang-seok
- ADC: Oh “Ohq” Gyu-min [NEW]
- Support: Alan “KiWiKiD” Nguyen [NEW]
- ヘッドコーチ: Tadayoshi “Hermit” Littleton
筆者の予想
今回加入した4人は粒ぞろいと言って差し支えないメンバーだ。KiWiKiD選手は現役最ベテランの一人であり、同じくNA LCSでの活動期間の長いQuas選手、国際大会の経験も豊富なSantorin選手らと共に活躍できるはず。Ohq選手もまた技量には絶対の自信があるだろう。もっとも、最高の技量を持った選手や経験豊富な選手をずらりと並べるだけでは結果が出ないことは、LCSにおいて多くのチームが既に証明している。2015シーズンにEU LCSの台風の目となったOrigenを羽ばたかせ、Worldsベスト4の結果を出したコーチのHermit氏の手腕がどのように発揮されるかで、上位争いのダークホースとなりえるかが左右されるだろう。
Team SoloMid
NAで最も人気のあるチームであり、またNAの競技シーンをけん引し続けてきたTeam SoloMid(TSM)。しかし2015シーズンはWorldsにおいてグループステージ最下位で敗退。NAの凋落を象徴する結果でシーズンを終えることになった。その後、世界を獲れるチームを作り直すと銘打って集められた新たなメンバーで臨んだ2016シーズン。Spring Splitはチーム作りやゲームバランスへの対応に苦労したのか、6位で何とかプレイオフに出場という結果で終っている。しかしプレイオフにはなぜか強いこのチームは、より上位のチームImmortalsすらも倒して決勝に進出し、CLGには敗れたものの2位でプレイオフを終えた。今回の移籍市場では、チームの戦略と微妙にマッチしなかったとのことから、春に獲得したYellOwStaR選手を放出し、NAの2部リーグからBiofrost選手を新たにSupportに迎えている。個性の強いプレイヤーが揃っているがゆえに、チームとしての運営に困難が付きまとう古豪。果たしてWorldsの切符を手にして世界に復帰できるだろうか?
- Top: Kevin “Hauntzer” Yarnell
- Jungle: Dennis “Svenskeren” Johnsen
- Mid: Søren “Bjergsen” Bjerg
- ADC: Yiliang “Doublelift” Peng
- Support: Vincent “Biofrost” Wang [NEW]
- ヘッドコーチ: Parth “Parthenaan” Naidu
筆者の予想
プレイオフでの結果を見る限り、このチームは相変わらず強豪の一角を占めるに足る能力を備えているように思える。特に一発勝負よりも2本先取、3本先取の試合形式での強さが目立つチームだ。その点からは、Summer Splitの試合形式変更はプラスに働くだろう。しかし、チームとしては各選手の得手不得手が及ぼす影響が大きく、バランス変更によっては難しい戦いになるのではないだろうか。また、Doublelift選手やBjergsen選手といったスター選手ばかりのチームがうまくまとまるのかという点も不安で、Worlds参戦は下位からのプレイオフ勝ち抜き頼みになる可能性も低くない。
Echo FOX
2015年末に、元プロバスケットボール選手のRick Fox氏がGravityというチームを購入、再編したのがEcho Foxだ。EUの看板プレイヤーとして知られていたFroggen選手やNAで実績のあるKEITH選手を軸にした新チームとしてデビューするはずだったこのチームは、Froggen選手のビザ関連の手続きがSpring Split開始ギリギリに行われたためにチームへの合流が遅れ、チームとして万全ではない状態での不利な戦いを続けることになってしまった。Froggen選手合流後は持ち直し、降格とは無縁の7位という結果でひとまずレギュラーシーズンを終えた。手探りで始まった新チームの結果としてはまずまずと言って差し支えない順位ではあるが、7位というのはWorlds出場権にかかわるプレイオフへの出場権を得られない順位でもある。チームとしての更なる成功のためにはまずはプレイオフに進出できる順位を目指す必要がある。
- Top: Park “kfo” Jeong-hun
- Jungle: Anthony “Hard” Barkhovtsev
- Mid: Henrik “Froggen” Hansen
- ADC: Yuri “KEITH” Jew
- Support: Terry “BIG” Chuong
- ヘッドコーチ: David “Cop” Roberson
筆者の予想
今回の移籍市場ではメンバーの変更を行っていない。新造チームであることもあり、試合や練習への態度、あるいはパフォーマンスに問題があると見なされている選手はいないのだろう。Summer Splitには、春を乗り切って結束したメンバーで挑むという形になる。Spring Split中盤にFroggen選手が参戦した時期は好調に勝ちを重ねており、本来の能力を発揮できればより良い順位を目指すことも可能だろう。
Team EnVyUs
2016シーズンのSpring SplitからNA LCSに参戦していたRenegadesが、LCS規約に関するトラブルから売却された結果発足したチームがTeam EnVyUs(Envy)だ。Renegadesに加えて、Team ImpulseやNRG eSportsから離脱した選手を統合した格好でメンバーを編成している。LCS経験者の多いチームではあるが、結成から間もなくSummer Splitに挑む形となっており、まずは戦うチームとしての体勢を素早く整えられるか、そして降格圏を脱するかが焦点となりそうだ。
- Top: Shin “Seraph” Woo-yeong
- Jungle: Kim “Procxin” Se-young
- Mid: Noh “Ninja” Geon-woo
- ADC: Benjamin “LOD” deMunck
- Support: Nickolas “Hakuho” Surgent
- ヘッドコーチ: David “Hermes” Tu
筆者の予想
下位チームから流出したメンバーが中心であり、チームとしては未知数と言ってよいだろう。Seraph選手のようなベテランも参加しているチームだが、組織としての大きな補強を行えたわけでもなく、Summer Splitも苦しい戦いを続けることになりそうだ。
Phoenix1
Envyと同様、NA LCSチームでありながら規約に関わる問題で参加権を失ったTeam Impulseの枠を買い取って発足したのがPhoenix1だ。Team Impulseで、欠けたポジションの代役を務めながらSpring Splitを戦い抜いたSupportのGate選手を中心に、2部リーグであるChallenger Seriesを戦っていた選手で固めた新チームとなる。中核となるメンバーはTeam ImpulseでSpring Splitを戦い抜いた選手であり、トップリーグでの戦いに怯むことは無いだろう。組織としては、Cloud9の元ヘッドコーチだったCharlie Lipsie氏を迎えている。彼の手によってかのチームは北米強豪としての地位を確立しており、その手腕が新たなチームでどのように振るわれるのかが期待される。
- Top: Derek “zig” Shao
- Jungle: Kevin “Zentinel” Pires
- Mid: Choi “Pirean” Jun-sik
- ADC: Brandon “Mash” Phan
- Support: Austin “Gate” Yu
- ヘッドコーチ: Charlie “Charlie” Lipsie
筆者の予想
問題の多い組織の元で苦しいシーズンを戦い抜いた選手たちが、敏腕のヘッドコーチと共にどこまで戦えるかが見どころになるだろう。特にGate選手は栄光あるNA強豪としてのImpulse時代からチームと共にあったベテランで、リーグでいかに戦うべきかをよく知っているはずだ。準備期間が十分に取れたとは言えないが、まずは降格圏脱出を目指して戦うことになるだろう。
Apex Gaming
トップリーグであるLCSへの登竜門として運営されているChallenger Series においてこの春に昇格戦に挑む権利を獲得、プロモーショントーナメントでTeam Dragon Knightsを破って昇格を勝ち取ったのがこのApex Gamingだ。昇格以前から、NA LCSのトップチーム経験者が所属しており、降格に伴い売却されたTeam Dignitasの選手も獲得している。Midは技巧に優れるShiphtur選手や独特のチャンピオンプールを誇るKeane選手といった個性派を揃えての10人態勢を整えている大型チームでもある。コーチにせよ選手にせよ、ここ数年のシーンを飾っていたトップクラスのメンバーが揃っており、新たな挑戦者として注目すべきチームの一つと言えるだろう。
- Top: Cristian “Cris” Rosales
- Top: Jeon “Ray” Ji-won
- Jungle: Danil “Diamondprox” Reshetnikov
- Jungle: Lee “Shrimp” Byeong-hoon
- Mid: Jang “Keane” Lae-young
- Mid: Danny “Shiphtur” Le
- ADC: Apollo “Apollo” Price
- ADC: Oh “Roar” Jang-won
- Support: Kevin “KonKwon” Kwon
- Support: Alex “Xpecial” Chu
- ヘッドコーチ: Brandon “Saintvicious” DiMarco
(各ポジションに2名ずつ選手を揃える10人体制)
筆者の予想
個人的にはNA最多アシストの記録を持つSupportのXpecial選手や、ビザ問題でEUでの活躍が難しくなってしまったJungleのDiamondprox選手がLCSへ返ってきたことが嬉しい。独特の変則ピックアップで対峙した相手を失速させる「アンチキャリー」Keane選手などのタレントも揃っており、チームとして機能すればシーンを沸かせてくれるだろう。しかし、現在のトップリーグは選手の能力に加えて、アナリストやヘッドコーチによって構築される戦略の出来が重要となっている。LCSトップチームとの試合は、2部リーグとは次元の違う厳しい戦いを強いられることになるだろう。
開催スケジュール
新旧チームが入り乱れる夏のNA LCS。今期からはレギュラーシーズンの対戦がBo3(2本先取)となっており、試合数が一気に増えることとなったが、Bo2になったEU LCSと同様、チームの実力差は確実に測れるだろう。第一の対戦カードである、NA伝統の一戦「TSM vs. CLG」は日本時間6月4日9時よりLoL eSports公式サイトにて配信予定。レギュラーシーズンは7月末まで、日本時間で毎週土~月曜の早朝から昼にかけてに配信される(フルスケジュール)。EU LCSと同様に、配信録画は公式動画チャンネルLoL Esportsにアップされるため、視聴時間の都合が合わない向きは後からのチェックも可能だ。
MSIでCLGが大きな結果を出したことで、北米プロシーンへの注目はこれまでになく高まっている。世界王者となるために越えるべき壁は高いが、ファンの期待は今まで以上だ。
[執筆協力: ユラガワ@Wired-Lynx]