『リーグ・オブ・レジェンド』いよいよ2016年の世界大会が開幕。参加チームと注目選手を紹介

画像出典:League of Legends Japan League

今年もこの時期がやってきた。『リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)』の世界大会「World Championship 2016(以下、Worlds)」が、日本時間9月30日8時より開幕する。今週末より10月最終週までの5週間にかけて、世界最高峰のチームたちが華々しい戦いを繰り広げるのだ。今シーズン世界最強チームの座に就くのは、一体どのチームになるのだろうか。

世界大会に出場するチームの選抜は、各地で1年間をかけて行われる。各地で激しい争いを制したトップチームのみが出場できるオンリーワンの晴れ舞台、それがWorldsなのだ。

参考記事:世界大会前にシーンの仕組みを知ろう。『リーグ・オブ・レジェンド』世界のプロシーン図解

ゲームとしての『LoL』は、マップの各所にあるオブジェクトを奪い合い、最終的にマップの最奥にある相手の「ネクサス」を破壊することが目的だ。観戦するに当たっては、ゲームの流れを押さえておきたい。

参考記事:『League of Legends』ネット観戦の予備知識、まずは試合の基本的な流れを知ろう

弊誌では昨年のWorldsでもシリーズ記事を連載した。今年のWorldsも進行は昨年と同一なので、試合の幕間などに1年前を懐かしい気分で振り返ってみるのはいかがだろうか。

 

■GROUP A

ROX Tigers

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Worlds 2015では決勝戦にまでたどり着き、無敗のSKTに唯一土をつけたKOO TIGERS。当時は経営問題が発生していながらも見事な結果を出した彼らは新たなスポンサーを見つけ、ROX Tigersへとチームの名を変えリブランドしている。今年は宿敵であるSKTをも下して韓国最強の座を獲得した上で世界に臨む。ついに王冠を手にすることはできるのだろうか?

注目選手:Smeb選手

画像出典:Riot eSports
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Tigers設立当時からの不動のトップレーナー。昨年のWorldsにおいても抜群のパフォーマンスでチームの躍進に貢献した。現在のゲームバランスにおいても、トランドルやタム・ケンチ、シェンなど耐久力に優れたチャンピオンで非常に良好な成績を残している。トップが様々な役割を求められる現在の環境においても、その手腕を十分に発揮してくれるはずだ。

 

G2 Esports

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一部リーグ昇格1年目にして春・夏を完全制覇した新星。これはEU LCSでは初の快挙でもある。MSIでは調整不足から本来の実力を発揮できなかったが夏期スプリットは再び圧倒的な実力を発揮し、国際大会のステージへと帰ってきた。アジアに負けないチームを目指して立ち上げられた彼らの活躍やいかに。

注目選手:Trick選手

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画像出典:Riot eSports

躍進著しいG2 e-Sportsだが、その強さはなんといってもローテーションの巧みさにある。ジャングラーはレーンに外から介入して有利を作り出し、その動きのきっかけを生み出す役割のポジションだ。その点においてTrick選手は申し分のない活躍を今シーズン見せ続けている。

 

Counter Logic Gaming

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夏期スプリットは振るわなかったものの、MSIではSKT T1との熱戦も繰り広げた北米の古豪が今回も参戦。夏は環境への適応が難しかったようだが、準備期間は十分に取られている。MSIで見せてくれた輝きを再び世界でも発揮してほしい。

注目選手:aphromoo選手

画像出典:Riot eSports
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かつてDoublelift選手の相方を務めていた彼も、今や最古参の一人のプロプレイヤーに数えられる。サポートチャンピオン「バード」の使い手として知られ、攻撃的なボットレーンでこそ光る選手だ。夏期スプリットでは苦戦を強いられたが、グループステージの突破はチームキャプテンである彼の肩にかかっている。

 

AlbuS NoX Luna

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謎めいた地域、CISからの参戦チームはAlbus NoX Lunaだ。元々はHard Randomのチーム名で2014年からワイルドカード枠を争っていた強豪で、過去のワイルドカード地域国際大会では、日本からの出場チームとも対戦している。CIS地域はヨーロッパに近い技術水準と独特の戦略で戦うとされており、その戦いぶりが注目される。

注目選手:Kira選手

画像出典:Riot eSports
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ALBUS NOX LUNAのミッドレーンを支えるのは、ワイルドカード地域All star大会の1対1レギュレーションにおいて優勝するほどの技量を持つKira選手だ。現在の戦略はとにかくミッドを支えることが重視されており、その確かな技量はチームにとっても頼れる存在だろう。今回もIWCQ決勝まで全勝で勝ち上がってきたLYON Gamingを破っており、Worldsにおいても予想外の結末を目にできるかもしれない。

 

■GROUP B

Flash Wolves

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韓国・中国・ヨーロッパ・北米に次ぐ強豪地域として知られる台湾からまず名乗りを上げたのはFlash Wolvesだ。過去の戦績においても、TigersやSKTと互角の戦いを見せている。なによりもグループのトップチームに数えられていることがその証明だ。狼は再びその研ぎ澄まされた牙で頂点を目指す。

注目選手:Maple選手

画像出典:Riot eSports
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台湾の強豪であるFlash Wolvesの看板ともいえるミッドレーナーがMaple選手だ。最近の競技シーンではあまり見られないタイプのチャンピオンになってしまったが、バーストダメージに長けるアサシンタイプのプレイを得意としており、ゼドやルブランの名手としても知られる。状況によっては意表を突くピックから主導権を握るという戦略も十分にありえるだろう。

 

SK Telecom T1

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二つの王冠をいただき、世界最強との誉れも名高いチームといえばSK Telecom T1だろう。MSIではグループステージこそ若干のかげりも見えたが、トーナメントでは圧倒的なその本領を発揮してみせた。王者はついに連覇を果たすのか、あるいはいずれかのチームがそれを阻むのか。さらに上を目指す王者の戦いが始まる。

注目選手:Faker選手

画像出典:Riot eSports
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Season 3 Worlds以来、世界最高峰のミッドレーナーとして注目され続ける選手。それが「無敗の魔王」ことFaker選手だ。昨シーズンとは異なり、SKTは国内王者の座をTigersに奪われた状態での出場となったが、シーズンを通しての成績、MSI決勝トーナメントでの猛威はいずれも衰えを感じさせるものではない。

 

I May

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EDGの二部チームだった「EDward E-sports」が、2016春スプリットに一部リーグに昇格した際に売却、名を変えリブランドされたチームだ。元々組織力に優れたEDGの遺伝子は健在で、夏のRegional Finalsを勝ち上がってWorlds出場を果たした。新興チームであってもまったく侮れないのが現在の『LoL』プロシーンだ。その活躍に期待したい。

注目選手:AmazingJ選手

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画像出典:刻一村(刻は文にリ)

EDGのサブチームから出発したことから大舞台の経験が少ないこのチームにおいて、唯一のWorlds経験者。昨年はFnaticとの戦いに敗れベスト8に終わったが、その雪辱のためにもまずはSKTが参加しているグループリーグを突破しなくてはならない。

 

Cloud9

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新陳代謝の激しい北米においては、もはや古参に近くなってしまったCloud9。今年はレギュラーシーズンに圧倒的な力を見せていたImmortalsを破って世界大会へと進出している。Cloud9といえば昨年のRegional Finalsでのシンデレラマジックが未だ記憶に残っているが、今年の彼らはマジックを見せてくれるのだろうか? あるいは魔法を越えてさらに上へと昇ってゆけるのだろうか?

注目選手:Impact選手

画像出典:Riot eSports
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多くの選手が入れ替わった今年のCloud9だが、最良のメンバー変更に挙げられるであろう選手がImpact選手だ。元SKTのトップレーナーであり、Season 3のWorlds優勝選手の一人でもある。その技術は確かなもので、Regional FinalsではImmortalsのHuni選手を相手にまったく問題にしなかったほどのものだ。かつての古巣との戦いを含めて厳しいグループではあるが、Worldsに帰ってきた勇姿を楽しみにしたい。

 

■GROUP C

EDward Gaming

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世界を獲るチームを標榜し、2015のMSIにおいてはSKTとの激闘を制してその目標を達成した中国チーム。昨年、さまざまな理由から調子を落としていた中国勢の中で唯一安定した戦いを見せ、グループステージを突破したのもこのチームだ。宿敵でもあるFnaticとの再戦はかなわないが、立ち塞がる強豪を押しのけ、再びその力を証明できるか期待される。

注目選手:Clearlove選手

画像出典:Riot eSports
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EDG活躍の立役者の一人。過去には何度もWorldsに出場しているベテランだ。環境によってさまざまにプレイスタイルを適応させ、チームに勝利を導いてきた希有な選手でもある。四回目のWorlds、EDGが唯一獲得できていないタイトル「世界最強」を目指す戦いが待っている。

 

ahq e-Sports Club

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昨年に引き続き強豪国台湾から出場するのはahq e-Sports Clubだ。昨年のグループステージ最終日におけるFnaticとの激闘を覚えている人もいるだろう。Regional Finalsではレギュラーシーズン1位のJ Teamを破り、世界への切符を勝ち取った。

注目選手:Westdoor選手

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画像出典:Riot eSports

台湾の強豪ahqの屋台骨であるミッドレーンの名手。昨年のWorldsではFaker選手相手にソロキルをやってのける一幕も見せてくれた。一気にダメージを出すアサシンタイプのチャンピオンを得意としており、今大会でもその実力を披露してくれるはずだ。

 

H2k-Gaming

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無冠の強豪H2Kは今年もWorldsに帰ってきた。Ryu選手は再びFaker選手と対峙するチャンスを得た、ということでもある。因縁の対決が実現するのか、彼らがどこまで勝ち上がれるのか、全てはグループステージでの戦いぶりにかかっている。

注目選手:FORG1VEN選手

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画像出展:Riot eSports

韓国のチームからオファーを受けたこともあるヨーロッパきってのADCプレイヤー。ビザ問題やチーム環境といった事情で、国際大会で実力を発揮する機会に恵まれてこなかったが、ついにWorldsへの出場を果たした。世界中の強豪に対して、その真価を発揮してみせるチャンスがついにやってきたのだ。

 

INTZ e-Sports

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既に巨大な競技シーンが成立している南米からはブラジルの名門INTZ e-Sportsが参加する。ブラジルのチームは過去のWorldsでも五大リーグのチームに対して勝利を収めており、既に単なる「お客さん枠」でないことを証明している。更なる飛躍を見せることができるか期待しよう。

注目選手:Revolta選手

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画像出典:Riot eSports

ここ数年、南米最高のジャングラーに数えられるプレイヤーの一人。INTZ躍進の原動力とも見られている。序盤から強力なプレッシャーをかけるスタイルが五大リーグのチームにどこまで通用するのか。南米のジャイアントキリング再来となるかが注目される。

 

■GROUP D

Team SoloMid

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北米の象徴として活躍し続ける古豪チーム。昨年は北米の凋落をそのまま示すような、グループステージ敗退という結果に終わっている。しかし今年の夏期スプリットには、韓国での強化合宿を経て見事に強豪としての地位を取り戻した。MSIに続いて北米が再びシーンの中心として輝けるかどうか、その真価が問われる戦いになるだろう。

注目選手:Biofrost選手

画像出典:Riot eSports
画像出典:Riot eSports

今シーズン夏期スプリットからTSMのサポートとしてNA LCSへ参加した新人。ADCであるDoublelift選手との見事な連携でチームの躍進に大きく貢献、最優秀新人賞を獲得している。強豪として復活したTSMの雪辱を果たすべく、初めての国際大会に挑戦する。

 

Royal Never Give Up

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今シーズンの中国において、EDGと覇を競った強豪、それがRoyal Never Give Upだ。春期スプリットを制してMSIに出場していたことを覚えている人もいるだろう。非常に好戦的なそのスタイルは、一度相手を飲みこめば一気に試合を持って行ってしまうほど。昨年の中国チームは下馬評とは裏腹に、ヨーロッパ勢の躍進の前に苦戦を余儀なくされてしまった。リベンジは成るだろうか?

注目選手:Uzi選手

画像出典:刻一村(刻は文にリ)
画像出典:刻一村(刻は文にリ)

中国における伝説的ADCプレイヤー。RNGの前身であるStar Horn Royal Club時代には、2013年・2014年と2回もWorldsの決勝まで進みながら、二度とも韓国チームに優勝を阻まれている。

 

Samsung Galaxy

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かつてSeason 4においてベスト4に2チームを送り込み世界を獲った名門Samsung。KRエクソダスと呼ばれた中国への選手の大量流出と韓国リーグの規定改定によって再編されたのがこのチームだ。今年はレギュラーシーズン、プレイオフともに4位だったものの、Regional Finalsではプレイオフで敗れたKT Rolsterを打ち破ってWorldsへの参加を決めた。かつての栄光を再び手にすることができるのか、その戦いぶりに注目だ。

注目選手:Crown選手

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画像出典:@DarjeelingBlis

ブラジルのプロリーグからプロ生活を始めたという、一風変わったキャリアの韓国人選手。再編されたSSGに加入、以降ほとんど別チームとなったSSGの戦力として戦い続けてきた。初の世界大会出場だが、韓国のRegional Finalsを勝ち抜いてきた以上、その実力はまったく侮れない。

 

Splyce

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誰がこの結果を予想しただろうか。春期スプリットでは降格圏をギリギリ免れて7位だったSplyceだが、夏はFnaticやH2Kすら上回る順位でシーズンを終えた。夏のプレイオフこそG2に敗北したものの、Regional FinalsではUnicorns of Loveとの激闘を制してWorldsへの切符をもぎ取っての参戦だ。チーム再編以来一丸となって戦い続けてきたチームの健闘に期待したい。

注目選手:Trashy選手

画像出典:Riot eSports
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今年の春を7位で終えた若手中心のチームを夏に一気に引き上げた原動力は、間違いなくTrashy選手の手腕によるところが大きい。チームとしても初の国際的な大舞台だが、そのプレッシャーをはねのけて戦うためには、まず彼が切り込み役を背負っていく必要があるだろう。


アメリカで大人気のDJ「Zedd」が制作した「Ignite」が今年のWorldsのテーマミュージックとなる。PVには過去のWorldsでの名プレイが回想として織り込まれている。

 

冒頭でもお伝えしたとおり、今年のWorldsは日本時間9月30日朝8時より、オープニングショーからの配信となる。今年は日本プロシーンの公式サイト「League of Legends Japan League」でも日本語情報が発信されており、現在はグループステージのスケジュールが公開されている。日本公式サイトのEスポーツ編集部でも、Worldsを楽しむためのコンテンツが続々と登場中だ。グループステージおよびノックアウトステージの順位をみんなで予想する「Worlds Pick’Em」も、今年からは日本語公式サイトで楽しむことができる。日本語情報も充実してきた今年のWorldsを、心ゆくまで楽しんでいこう。

[執筆協力: ユラガワ@Wired-Lynx]
[チーム別イラスト出典:Worlds Wallpapers ]

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