『WoWs』×『ブルーアーカイブ』コラボ記念トークショーレポ。セリフ収録や艦艇迷彩のデザインなど、さまざまな裏話がお披露目

『World of Warships』では現在、『ブルーアーカイブ』のコラボレーションが実施されている。本稿ではコラボを記念したトークショーの模様をお届けする。

World of Warships』(以下、WoWs)は、PC向けに配信されている基本プレイ無料のオンラインマルチプレイゲームだ。戦艦や航空母艦といったさまざまな艦艇を操り、プレイヤー同士の対戦が楽しめるランダム戦のほか、Bot艦艇を相手にした協力プレイが楽しめる。

そんな『WoWs』は7月末に『ブルーアーカイブ』(以下、ブルアカ)とのコラボを発表していた。『ブルアカ』のキャラクターが専用ボイス付きで艦長として登場したり、キャラクターをイメージした特別艦艇が追加されるといったものだ。PC版では8月15日から、コンソール/モバイル版となる『World of Warships: Legends』ではPC版に先んじて8月5日から実施されている(関連記事)。

8月10日には2作のコラボを記念したスペシャルトークショーが、NeWoMan Shinjuku 5階のLUNIME 0にて行われた。トークショーで明かされた裏話や、会場の雰囲気をお伝えしていきたい。

トークショーは『WoWs』公式生放送番組で「みけ艦長」の愛称でも知られる声優の井澤美香子氏、そしての『WoWs』コミュティーマネージャーを務めるseezer氏の二人によって進行。ゲストには『ブルアカ』から奥空アヤネ役の原田彩楓氏と、十六夜ノノミ役の三浦千幸氏が参加した。トークの雰囲気は、司会・進行に慣れた明るくハキハキと喋る井澤氏、大人しくもしっかりと受け答えをする原田氏、リラックスしてフランクな様子の三浦氏と、合いの手や茶々を入れて会場の笑いを誘うseezer氏、といった様相。トークショーは終始和やかで軽妙な空気に包まれていた。

トークショーではスライドを用いてコラボ艦艇の見た目や、『ブルアカ』に登場するキャラクターが描かれた旗などが次々と紹介された。実際のプレイの様子が生配信され、戦闘開始や攻撃時、あるいは合間でプレイヤーを耳かきしようとするものなど、さまざまなセリフを聞くことができた。


それもそのはず、今回のコラボに際して収録されたボイスは150パターン以上と、今までのコラボのなかでも過去最高の語数なのだという。セリフも「キャラクターが先生の横でプレイを見ている」「先生と一緒にプレイしている」など、使われているシーンやシチュエーションを細かく決めて想定しているのだそうだ。

また、演技指導も細かく行われ、一般語彙と軍隊用語のイントネーションの違いやセリフのトーンも監修したとのこと。例として、艦艇が浸水するのは珍しくないので深刻に言う必要がない、キャラクターの性格を鑑みて(本来は深刻な場面だが)朗らかな演技にしてもらった、といったエピソードが挙げられた。原田氏はボイス収録を振り返り「用語が難しくて、台本は辞書片手に見ても載ってなかったりしたので、ウェブを駆使して臨んだ」と語っており、三浦氏も「どういったシチュエーションなのか確認したりした」とコメントしている。そうした大変さがありつつも、無事収録は終えたようだ。

なお、収録されたセリフ数は膨大であるため、現段階で未使用のボイスも存在しているとのこと。そういったものに関しては、今後使用される可能性があると示唆するにとどまった。


トークショー後には『WoWs』プロダクトマネージャーのimsingle氏が登壇。seezer氏と共に本コラボのこだわりについて語った。

今回のコラボで実装される特殊仕様の艦艇は三隻。それぞれ十六夜ノノミ、奥空アヤネ、そして小鳥遊ホシノをモチーフにした特別なデザインとなる。imsingle氏が語るところによると、それぞれの艦は前方がキャラクターの上半身、後方が下半身からイメージを得てカラーリングやデザイン、エンブレムなどがデザインされているのだそうだ。BA TIRPITZはノノミの靴をイメージした文様、BA TAKASHIはアヤネが対策委員会の一員であることから煙突に腕章の文様が入り、BA MONTANAはホシノのオッドアイをイメージして艦艇前方が左右二色に分かれるなど、それぞれのキャラクターの特徴を見た目に取り入れている。

また、ガチャにあたるルートボックスもブルアカ仕様のものが登場。開く際にミニガンを発射したり、支援スキルをイメージしたドローンが現れる様子を見ることができた。


こうしたデザインやアニメーションを作るにあたって、『WoWs』を運営するウォーゲーミングは『ブルアカ』開発元NEXONと幾度も折衝を行ったそうだ。実現したいイメージを形にするため、要望を強くした場面もあったという。

筆者個人の印象としては、キャラクターやイメージスキンをゲーム内に登場させるのみならず、キャライメージを随所に取り入れてきめ細かく調整を行っており、ファンに納得感のあるコラボを実現させようとする気概が感じられた。今回のブルアカコラボには、かなり運営サイドの力が入っている印象だ。

ちなみに、会場内には展示スペースも併設され、収録用の台本やサイン入り色紙のほか、フォトスポットが用意されていた。トークショー終了後には、多くのファンで賑わっていた。


『World of Warships』と『ブルーアーカイブ』のコラボは現在PC版、およびコンソール/モバイル版となる『World of Warships: Legends』の両方で実施中だ。

Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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