Steam魔法少女ローグライトARPG『Starlight Re:Volver』TGS2025試遊レポ。かわいいアートとは裏腹な程よい歯ごたえが、試行錯誤の楽しさと達成感を与えてくれる

『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』のTGS2025試遊レポートをお届けする。

『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』は、魔法少女(少年)たちが夢の中の世界で戦う、最大4人までのマルチプレイに対応したアクションRPGだ。主人公は「リボルバー」と呼ばれる奇妙なマシンを操縦して、夢の世界で行く手を阻む敵を叩き伏せていく。プレイする度にスキルやバフをプレイヤーが選んでいくローグライト要素が特徴で、ビルドの試行錯誤も重要となるゲームだ。

すでに早期アクセス中の『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』だが、東京ゲームショウ2025ではGraphブースにて試遊出展されていた。マルチプレイが本作の魅力の1つのようだが、今回の試遊はソロプレイのみだった。ソロプレイでもメリハリの利いたアクションや試行錯誤するローグライトの要素を堪能することができたように思う。この記事では、東京ゲームショウ2025における本作をプレイした感想をお届けしたい。

TGS前日に配信されたアプデで遊びやすさ向上

東京ゲームショウ2025開幕前日の9月24日に、本作の大型アップデートが配信された(関連記事)。リリース当初はかわいらしいグラフィックに反してハードコアともいうべき難易度だったが、今回のアプデによって万人に勧められるような難易度となっている。東京ゲームショウに出展された体験ビルドにも前日に配信されたアップデートが反映されており、プレイフィールはかなり向上していたように思う。

Steamで現在配信中のバージョンは英語のみのサポートだが、東京ゲームショウでの試遊版は日本語に対応されているのもいいところだった。それでも操作ガイドはブースに置いてあったので、そちらを参照しながら問題なく先に進めていくことができた。

『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』のバトルの操作方法はシンプルだ。敵の攻撃を回避しつつ、通常攻撃やアクティブスキル発動によってダメージを与えていく。試遊でプレイできたバージョンはステージクリア方式となっており、1つのステージに登場するすべての敵を倒すと、バフやスキルを選んで獲得することができる。ステージとステージの合間にHPを回復する施設が登場することはあるものの、絶対に現れるとは限らない。目前に迫るステージに対処しつつ、ボスが迫る最奥までの戦い方も考えるのが、本作の面白い部分だ。シンプルなアクションで爽快感を味わいながらも、その本質はプレイヤーの選択が最終的な勝利に直接つながっているゲームといえよう。

スキルの使い所が勝利のカギ

東京ゲームショウ2025に出展された試遊バージョンは全13ステージ。試遊時間が10分と制限されていたためか、このビルドではキャラクター同士のやり取りはほどほどにチュートリアルを兼ねたステージ攻略が始まった。本作では複数のキャラクターがプレイアブルになるようだが、今回の試遊では主人公の少女キラのみがプレイアブルに。彼女の通常攻撃は魔法を放つものとなっているが、射程と威力に乏しいため突破力に欠ける。その一方でスキル攻撃は高威力で頼もしい存在だ。再発動するためにはクールタイムが必要になるものの、敵を殲滅するためには積極的に使っていった方が迅速に相手を片付けることができる。

ただし、スキルはむやみやたらと使ってはいけない。というのも、本作では敵の配置が巧妙に考え抜かれている。1つのステージに複数の敵が登場することが頻繁にあり、連携してプレイヤーに襲いかかってくるのだ。たとえば、耐久力に優れたゴーレムのような敵が前衛に出てきたかと思えば、その背後からは遠距離攻撃特化の魔法使いが攻撃を仕掛けてくるケース。この場合に魔法使いを放ったままでいると、ゴーレムと戦うのに邪魔になってしまう。筆者の場合は倒すべき敵の順番を考えて、邪魔になる敵の排除にスキルを温存していく戦い方を取るようにした。本作は直近のアプデで簡単にはなったかもしれないが、自分で考えた戦術が活かせると手応えが感じられて気持ちが良いし、なによりアクションゲームとしての質の高さが感じられる。

円形状の範囲攻撃を与えるスキルは雑魚をまとめて攻撃するのに便利だし、地面に平行して遠距離に威力の大きい魔法を叩き込むといった有用なスキルは、試遊で上手く活用することができたと思う。スキルはステージクリア時にアップグレードすることができるので、お気に入りのスキルを強化していく楽しみも存在する。

ボスのたくらみを乗り越えて掴み取る勝利に達成感

本作における回避アクションは少し独特なものとなっている。スライディングで敵の攻撃を回避できることはもちろん、ビームが流れる場所をスライディングでくぐり抜けることも可能。さらには、一定の距離がある別の足場への移動もできるなどかなり万能なものだ。とはいえ、連続でスライディングを続けることはできないため、その使い所を見極めることが重要となる。

試遊の最終ステージにはボスが待ち受けていたが、道中で学んだことを活かさないとすんなりとは倒せない強敵だった。攻撃力の高さもさることながら、HPが減ってくると雑魚敵を複数召喚する。道中のステージでは存在しなかったパターンであったため、筆者としては面食らうことになった。シューティングゲームのように遠距離から球を撃ちまくってくる雑魚敵を優先的に処理しなければ、ボスの攻撃を回避することも難しい。ボスの攻撃はバリエーションに富んでおり、円形状の範囲攻撃や弾幕のように撃ちこんでくる魔法弾など、どれも喰らうとかなりのダメージだ。

面食らったものの、アクションゲームのセオリー通りに雑魚敵を先に処理することができれば戦況を立て直すことができる。回避を優先的に考えつつ、スキルによって雑魚敵の各個撃破を狙っていく。すべての雑魚を倒してしまえば、残るはボスとの一騎打ちだ。最後にとっておいたスキルの一撃によってボスを倒した際には、大きな達成感に包まれた。

ぐんぐん上がる遊びやすさ、製品版にも期待大

早期アクセス中の『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』だが、現時点でかなり完成に近づいているタイトルだと感じられた。本作はオンラインマルチプレイに注力していることもあって、プレイヤー数を確保するため、先日定価を1000円値下げするという施策も取られた(関連記事)。先述のとおり遊びやすさ向上の大型アプデも配信されており、今後も製品版に向けて改善されていくことに期待できるだろう。

『Starlight Re:Volver(スターライトリボルバー)』はPC(Steam)向けに早期アクセスとして配信中だ。

Ryuichi Kataoka
Ryuichi Kataoka

「ドラゴンクエストIII」でゲームに魅了されました。それ以来ずっとRPGを好んでいますが、おもしろそうなタイトルはジャンルを問わずにプレイします。

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