『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』は「原作経験者でもネタバレ注意」級で変わってるらしい、あと外伝は「全員悪人」。横山代表インタビュー&体験会レポート
セガは『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』店頭体験会を実施中。本稿では、体験会の様子と、本作の内容が垣間見えたインタビューをお届けする。

セガは1月10日から2月7日にかけて、『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』店頭体験会を実施中。札幌から博多まで9都市10会場を巡るイベントとなっており、一部の会場では「龍が如くスタジオ」メンバーによるサイン会もおこなわれている。
弊誌は今回、大阪・梅田のヨドバシカメラにて開催された体験会を取材。大阪会場では「龍が如くスタジオ」代表・制作総指揮の横山昌義氏によるサイン会も実施されており、『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』についてインタビューする機会もいただけた。本稿では、冬とは思えぬファンの熱気を感じた体験会の様子と、『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』(以下、『極3』『3外伝』)の内容が垣間見えたインタビューをお届けする。

梅田のヨドバシカメラは地下鉄の駅改札にほぼ直結、さまざまな人がごった返すスポットとなっている。地下のイベント会場に向かうなかで驚いたのは、一般客だと思っていた多種多様な人々が、どんどん会場に吸い込まれていったことだ。過去のイベントでも客層の広さは印象的だったものの、それにも増して年齢・性別・国籍もさまざまであろうファンが詰めかけており、『龍が如く』シリーズのファン層の厚さを改めて思い知ることとなった。
会場に入ると、外の厳しい寒さが冗談のように思えるほどの熱気。空調だけでなく、試遊・サインのために訪れたファンの興奮も手伝っていただろう。『極3』『3外伝』の試遊台ではファンが体験版を楽しんでおり、「峯のカラオケ」といった見どころでは(後ろから拝見していた筆者含め)こらえきれず笑い出すファンも。また、物販ブースも併設されており、グッズを買い求める人がひっきりなしに往来していた。

そして、いよいよサイン会の時間に。横山昌義氏(以下、横山氏)が会場に入ると会場が拍手で湧いた。背後のファンから「すっげえ、本物だよ……」という声が漏れ聞こえるなど、龍が如くスタジオの「顔」である横山氏の人気がうかがえた。

サイン会が始まると、みっしりと並んだファンが続々と壇上に。“濃い”ファンばかりということもあり、それぞれが思い思いに横山氏との対面の興奮や、シリーズへの愛を表現していた。また印象的だったのは、対面時間の長さ。横山氏がひとりひとりのファンの思いを丁寧に拾うように、会話や記念撮影などを通じてしっかりと向き合って接している様子が印象的であった。サイン会の後はインタビューの時間をいただいた。以下にその内容をお伝えしたい。

──本日のイベントはいかがでしたか。
横山氏:
こうやってお店で場所をお借りしてサイン会をやらせていただくのもかなり久しぶりで、おそらく5年ぶりくらいになりますかね。こういった形で、長机でお客さんとサインさせてもらうっていうのは、初心に帰った気持ちになりますね。
最近では写真撮影のみで対応時間が短い形式が多かったんですが、サイン会の方が、サインを書いている時間で喋れたりするのでやっぱり生の声が聞けるんですよ。今日も『龍が如く ONLINE』を根強く熱心にプレイされてる方が来てくれたり、「『龍が如く OF THE END』からシリーズに入りました」という方がいたり。どこから『龍が如く』シリーズに入ったのか教えてくれるんですよね。ファンの声を聞けるのが嬉しいです。
──『龍が如く3外伝 Dark Ties』についてですが、なぜ「外伝」が作られ、なぜ峯が主人公に抜擢されたのでしょうか。
横山氏:
ファンの前では「『極3』は作らない」と長いこと言っていましたけど……その実「どこかのタイミングでは作るんだろうな」とは思っていて。本格的に作ろうと決断したのが『8外伝』の開発中くらいですね。
僕の中では、『極3』のかたちがある程度見えていて、「外伝を作るなら主人公はもう峯しかない」と思ってたんです。やっぱり峯はみんなの印象に残ってて、僕の印象にも残っているんですよ。『3』の1作品でしか本格的な出番はないのに、彼を『龍が如く 維新!』の土方に抜擢するくらい、心の中にずっと残っているキャラクターだったので。「峯が極道になろうと思ったのはなんでなんだろう」という空白の部分を描けば面白くなるだろうなと思っていて、あまり迷いなく『龍が如く3外伝 Dark Ties』を作りました。

──少しネタバレに踏み込む話かもしれないのですが、『龍が如く ONLINE』でも峯の過去が描かれていましたが……。
横山氏:
それこそ基本的にはあの話がベースです。あれが良かったんでいつかコンソールでキッチリ作りたいと思っていました。もともとあのシナリオは竹内(*)が書いてくれたんですが、今回さらに峯の過去をきちんと作り込んでくれたので、さまざまな要素が足されているかたちです。
* 竹内一信氏。『龍が如く ONLINE』や多くの『龍が如く』メインシリーズ作品にて、長らく脚本などを担当している。
──なるほど。『龍が如く3外伝 Dark Ties』で登場する「碇 新平(演・松田賢二氏)」のキャラクター性や立ち位置も……。
横山氏:
『3外伝』は基本的に主要キャラクターが「全員悪人」なんですよ。そういったストーリーって実は『龍が如く』史上初の試みでもあります。『龍が如く』では「極道を主人公にしない」という方針を貫いていたんですが、峯は最初カタギから始まるものの途中で極道になっていっちゃいますからね。
なのでこう、“なんの教訓も得るものもない作品”を作ったのは初めてで、そういう意味では出てくるやつ全員「バカ」なんですね。『3外伝』は良い意味でも悪い意味でもバカばかりで、なんというか「全員声がデカい」(笑)。距離感がないというか、大吾を含めて「普通の人間だったら、こういうコミュニケーションをしないよね」という人の集まりの話なんでイベントシーンを見ていても飽きがこないんですよね。

北野武さんの映画「アウトレイジ」で「全員悪人」っていうキャッチコピーがあったじゃないですか。あれを思い浮かべながら、「全員バカな悪人」みたいなイメージで作っていたので、これまでの龍が如くスタジオ作品にはないある種エンタメ的な「痛快さ」があると思います。
──完全新作となる『龍が如く3外伝 Dark Ties』に対して、『龍が如く 極3』の方にもオリジナル版をプレイしたユーザーが楽しめるような変化は盛り込まれていますか。
横山氏:
実は『龍が如く3外伝 Dark Ties』製品版のプレイ開始時に注意文を出しているんですが、『3外伝』を先にクリアしてしまうと『極3』の重大なネタバレが待っています。そのため、フレッシュな気持ちで『極3』をプレイしたいという方は、『極3』を先にクリアすることを強くおすすめします。
まあそんな注意書きをするということは、注意書きが必要なくらい変わっているところがあるということです。オリジナル版で描かれていなかった追加シーンも結構ありますので、プレイすると「ああ、こういう理屈で敵がこう動いていたのか」など、そういう部分がわかる内容になっているんじゃないかと思います。

──ちなみに、本作開発にあたって一番苦労したところはどこですか。
横山氏:
「ゲーム丸ごと2本がひとつのセットになっているよ」という商品説明をどう伝えるかは本当に苦労しました。これはかなりお得なことをやっているんですよ。外伝って普通は別で売るんです。もしくは有料DLCみたいな感じで後から配信すると思うんですが、今回はそうした施策ではなくセットにしちゃったんで、逆にその「太っ腹精神」が商品としてわかりにくい部分も生み出してしまい、そこは苦労しました。そしてゲームを「2本」作っていますから、現場は「とにかく大変」だったと……。

──最後に、ファンの皆さまにメッセージをお願いいたします。
横山氏:
『龍が如く3』オリジナル版をやったことがある人は、全員遊んでほしいです。「龍が如くスタジオ」では「極」と銘打ってフルリメイクシリーズをやっているんですが、今回はそのリメイクの範疇に入るのか、「極」とつけるかどうか迷ったんですよ。でもリメイクの概念を変えたいとは思っていて。オリジナル版をプレイしたことがあっても「ここから先はどうなっていくんだ」となる部分もあり、経験者こそ遊んでびっくりしてほしいなと思っています。

──ありがとうございました。
『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』は、PC(Steam)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2向けに2月12日発売予定。店頭体験会は2月7日まで、各都市にて開催予定だ。詳細は公式ニュースページを確認してほしい。
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