“でけーハサミ”もった魔女ローグライトアクション『魔女の庭』は、ヒット納得のクオリティ。スキルとハサミでぶん殴る[BitSummit the 13th感想]

かわいらしい魔女によるローグライトアクションゲーム『魔女の庭』(Garden of Witches)を紹介していく。

日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit the 13th」が7月18日から3日間、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催された。本稿では会場にプレイアブル出展されていた作品の中から、デベロッパーのTeam Tapasが手がける『魔女の庭』(Garden of Witches)を紹介していく。対応プラットフォームはPC(Steam)。

『魔女の庭』は、夢の世界の崩壊を防ぐために奮闘するかわいらしい魔女によるローグライトアクションゲームだ。本作の世界では、夢の魔女が作り出した理想の世界である「庭」に魔女たちが住んでいた。しかしある時、怠惰でわがままな魔女たちのせいで、庭は悪夢に侵食され崩壊しようとしていた。崩壊を防ぐ方法は魔女たちによるティーパーティーを開くこと。プレイヤーは魔女「シル」となり、自由奔放な魔女たちを説得してティーパーティーへ参加させるべく、戦いを繰り広げていく。

モチモチと可愛らしいアートスタイルなのに武器は体よりも大きな“ハサミ”

試遊ではプレイ開始すると短いオープニングが流れ、主人公である魔女シルの部屋へと場面は切り替わる。シル自身もティーパーティーに呼ばれているようだが、すでに時間は過ぎているらしくだらしない性格のようだ。しかし次の瞬間、家の中に黒い悪夢が現れ部屋が破壊されてしまう。相棒の黒猫カヌレによると庭が滅亡する前兆とのこと。シルは滅亡を防ぐために魔女たちを集めてティーパーティーを開くことを決意するのだ。なぜか大きな“ハサミ”を持って。

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本作の主人公はアニメ調の2頭身で描かれており、小さな体でもイベントシーンのモーションや表情は多彩で滑らかに動く。モチモチとした動きが可愛らしい。合わせて用意された立ち絵もコロコロと切り替わるので見るだけでも癒される。そんなモチモチ可愛い2頭身キャラクターが体よりも大きなハサミを持つのでインパクトは絶大。戦闘ではこの巨大ハサミを振り回して戦うこととなる。

巨大ハサミで敵を倒して先へと進むと最初の魔女フィエナがだらしなく酔いつぶれていた。ティーパーティーへの参加を促しても正気を失っているため話が通じず、挙句の果てには変身して襲ってくる始末。察しの通り、本作において魔女たちをティーパーティーへ参加させる「説得」とは、魔女たちを力でねじ伏せることなのだ。もちろんハサミで。

ボスとして立ちはだかる魔女フィエナを撃破すると、正気を取り戻しティーパーティーへの参加を約束してくれる。そうして次の魔女のもとへと進み説得を繰り返すわけだ。魔女たちとの会話シーンにも可愛い立ち絵がいくつも用意されているので、次はどんな魔女が待ち受けているのか楽しみになる。また、ストアページによると「庭」には隠された秘密もあるようでストーリーも気になるところだ。

バトルはスタイリッシュで本格的なローグライトアクション

本作のバトルにおいて、最初に使えるのはハサミによる近接攻撃と回避のみ。攻撃中にはモーションをキャンセルして回避することが可能。敵の攻撃の多くは範囲と発動タイミングが表示されるいわゆるAOEとなっており、攻撃中に危険を察知して回避できるとスタイリッシュな気持ちよさが味わえる。ただし、回避はクールダウン制となっているため、むやみやたらに発動せず敵の攻撃を見極めて回避することが重要だ。

また、本作ではエリアの敵を殲滅すると3択の報酬が提示され、新たなアクションスキルを獲得できる。一度の挑戦で獲得できるアクションスキルは2つまでとなっており、これらの組み合わせによってシナジーを得ることもある。筆者が試遊で獲得した猫人形を召喚するスキルは、複数の猫人形が近くの敵を数回攻撃してくれるお気に入りのスキルであった。スキルは複数用意されているため、プレイするたびにランダムな組み合わせを楽しめそうだ。

ちなみに本作はいわゆる『HADES』ライクな進行となっており、行先は報酬の種類が提示された2択から選択していく。しかし、簡易的な行先マップが用意されており、ある程度は望む報酬を求めて進行することも可能だ。そうして数ステージ進むと先述の魔女フィエナとのボス戦となる。

ボス戦は雑魚と比べて攻撃も激しくなっており、闇雲に攻撃や回避をしているとすぐに被弾してしまう。ボスの攻撃を見極め適切なタイミングで回避して攻撃をたたき込むのだ。筆者は試遊でボス撃破できたものの、残りHPがわずかとなっていたため、次のエリアで早々に力尽きてしまった。そうなると最初の家からやり直しとなってしまうが、家では攻撃力アップや回避クールダウン短縮などの永続強化が可能。何度も挑むことでキャラクターが強くなるとともに、プレイヤー自身の経験も積み重なって苦戦したボスもいずれはクリアできる達成感を得られるはずだ。

本作は現在Steamにて早期アクセスが配信中。Steamユーザーレビューは757件のうち、95%が好評とする「圧倒的好評ステータス」を獲得している。試遊でも体験できたキャラクターの可愛さやローグライトアクションとしての完成度のほか、ストーリー進行によりボスの攻撃パターンが変化する要素や、ストーリーそのものも高く評価されている。正式リリースまで頻繁にアップデートもおこなわれているため、興味のある方はプレイしてみてはいかがだろうか。

『魔女の庭』はPC(Steam)向けに早期アクセス中。

Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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