オンラインゲーム『黒い砂漠』大阪ファンミーティング取材レポート。運営側のアイデアも光る、充実の催し

大阪・梅田スカイビルにて12月18日、『黒い砂漠』のオフラインイベント「黒サバファンミーティングvol.2 in大阪」が開催された。このファンミーティングを取材してきたので、本稿で会場の雰囲気を中心にお伝えしよう。

大阪・梅田スカイビルにて12月18日、『黒い砂漠』のオフラインイベント「黒サバファンミーティングvol.2 in大阪」が開催された。会場には、多数の冒険者(同作のプレイヤー)やGM、韓国の開発陣などが参加。和やかな雰囲気でファン同士や開発陣との交流がおこなわれた。なお、今回のファンミーティングは抽選制であった。冒険者の中には、参加したくてもハズレてしまった方や、そもそもオフラインイベントへ参加したことのない方もいることだろう。今回弊誌では Pearl Abyss JPに招かれファンミーティングを取材してきたので、本稿で会場の雰囲気を中心にお伝えしよう。

 


会場になった梅田スカイビルは、JR大阪駅から北西へ徒歩8分の位置にある、2棟のビルが高層階で繋がった地上40階建てのビルである。「 黒サバファンミーティングvol.2 in大阪」は、イーストタワー36階のスカイルーム1にて開催。スカイルーム1は着席パーティー形式で150名ほどが入れるスペースとなっており、しっかりとした会場を借りてファンミーティングがおこなわれたわけだ。筆者が会場の36階に着いたのは、開場から20分前となる14時10分前後。その時点で36階には多数の冒険者たちが集い、開場の時を待ちわびていた。オンラインゲーム『黒い砂漠』のファンミーティングということもあり、落ち着いた年齢層のプレイヤーが多め。女性冒険者の姿もそれなりに見受けられた。

 


プレイヤーの生の声と一緒に触れるデータトーク

ファンミーティングは、いくつかのプログラムを中心に進行していった。最初におこなわれたのは日本運営チームリーダーの和田(GMムラスカ)氏、GMエントの精霊氏、GMステラ氏の3名によるトークセッションだ。トーク内容は「黒サバファンミーティングvol.2 in大阪」への参加にあたって実施されたアンケート結果と『黒い砂漠』のデータに関するもの。冒険者たちの声を交えつつ、データをもとにしたトークが繰り広げられていった。

その中からいくつかトピックを紹介しよう。アンケート結果からは、まず名刺デザインに選ばれた人気クラスとして、ダークナイト/ウィッチ/シャイの3クラスが発表された。ファンミーティングでは事前のアンケートによって名刺のデザインが選択可能となっていた。プレイヤーに名刺デザインとして選ばれた人気クラスが、上記の3クラスだったのだ。ちなみに、『黒い砂漠』ではキャラクターごとに性別が決まっており、ダークナイトとウィッチは女性キャラクター、シャイは小柄で生活系コンテンツに向いた女性キャラクターとなっている。

名刺デザインの人気と関連して、ダークナイトとウィッチを実際にメインで使っている冒険者がいるか、どういった理由で使っているかといった質問も投げかけられた。一番人気のダークナイトをメインに使っている冒険者は少なかったものの、数少ないダークナイト使いの冒険者のひとりはダークナイトのストーリーをきっかけに彼女を使っていると熱気まじりに回答していた。

続いてウィッチ使いの冒険者は、ウィッチが可愛いから使っていると語る。バックストーリーも魅力的であるといい、ゲームプレイの効率よりもキャラクターやストーリーを重視する声が続く結果となった。シャイについては、生活向けのクラスということもあり、生活系コンテンツで使われているものと思われたが、会場ではシャイで狩りもしている冒険者が多数見受けられた。またシャイ使いの冒険者は、シャイの魅力としては「小さくて可愛いこと」を挙げていた。『黒い砂漠』では、効率より自身の趣味趣向に正直なプレイヤーが多いのかもしれない。

アンケート結果、名刺デザインで選ばれたクラス
アンケート結果、普段プレイしているコンテンツ


続いて「普段プレイしているコンテンツ」では、複数回答でのアンケートの結果、狩り/装備強化/生活コンテンツ/キャラ育成/拠点戦/SS撮影が多かったという。中でも一番多かったのは狩りで、金策の狩りとレア掘りの狩りの回答がほぼ同数だったのとか。またSS撮影は特殊な結果だったという。コンテンツは大きく分けてPvE/PvP/生活系コンテンツに分けられるが、狩りとSS撮影、拠点戦とSS撮影、生活コンテンツとSS撮影など、いずれの層にもSSを撮影している冒険者がいたそうだ。

GMの和田氏はそうした結果を受け、『黒い砂漠』はコンテンツが多く、どれをやるのも自由でやりたいことをやればいいゲームであると語る。同じコンテンツの中でも人によって優先するものが分かれているが、それでも一様に楽しんでいてくれているとコメント。アンケート結果を通じて、『黒い砂漠』がそういった自由なゲームだと改めて実感できたと締めくくった。

アンケート結果、黒い砂漠の魅力
データ、これまでに制作されたビールの数


トークセッション内のインフォグラフィックコーナーでは、『黒い砂漠』から一部のデータが公開。住居として最も借りられている番地、冒険者が食べたクロン定食の数、『黒い砂漠』で釣られた魚の数、名匠に到達した生活カテゴリーの割合、クラス分布など、細かいものを中心としたデータが会場の冒険者の声と共に明かされていった。名匠に到達した生活カテゴリーの割合では、もっとも多い釣りを100%とした時、料理が約48%、加工が約45%、貿易が約36%と続き、下位の航海と交易が約2%であったという。

会場ではデータと関連して、名匠に到達している冒険者へ質問も投げかけられたが、全部のカテゴリが名匠に到達している冒険者は挙手者なし。料理を名匠にしている冒険者は「必要なものを作っていたら勝手になっていた」、加工は「お金が稼げる」など、会場に集った冒険者のやり込み具合がうかがえるようだった。そのほかプログラムとしては、クイズ大会と抽選会も実施。クイズ大会では、ウサの事前登録キャンペーンでもらえたのはどれか、複数の街や拠点を最短ルートで回った時に川を渡る回数など、プレイしていても難しい問題が出題されていた。『黒い砂漠』をしっかり遊んでいればいるほど楽しい内容となっていたことだろう。なお、イベント内で公開されたデータなどは、12月23日の公式ライブ配信でも公開された。後日公式サイトで公開予定であるそうだ。

データ、名匠に到達した生活カテゴリーの割合
データ、一番購入された常時販売衣装(クラス毎)


開発陣も含めた冒険者名刺交換会

また本イベントでは、会場後方に展示コーナーが設けられていた。『黒い砂漠』のグッズやカレンダー、イベントで応募されたスクリーンショットなどが展示されていたほか、大きな闇の精霊も鎮座。中でも人気を集めていたのは、カプセルトイの筐体を使ったリアルガチャだ。本イベントにおけるリアルガチャは、入場時にもらったトークンと引き換えに、ゲーム内アイテムと『黒い砂漠』のキーホルダーがランダムで入手できるもの。参加費無料でファンミーティングに参加すると、リアルガチャも無料でプレイできたわけだ。そのほか本イベントには、参加特典としてモバイルバッテリーやUSBメモリーを含む『黒い砂漠』のオリジナルグッズセットも用意されていたという。手厚いお土産は、参加した冒険者の思い出となったことだろう。

リアルガチャ
会場で使われていた名刺の例


会場では、開場直後から冒険者同士の名刺交換が盛んにおこなわれていた点も印象深い。「 黒サバファンミーティングvol.2 in大阪」では、事前のアンケート内容に沿って、各冒険者へ名刺が用意されていた。入場時に運営から手渡された名刺を使って、冒険者同士が名刺交換をしていたのだ。同じゲームを深く遊んでいるプレイヤー同士であっても、初対面ではなかなか会話のきっかけは掴みづらい。ファンミーティングにおける名刺交換は『黒い砂漠』に限ったものではなく、ほかのタイトルのイベントでも採用されているが、簡単な挨拶と共に名刺を交換することで、少なくとも会話の糸口となっていたのは間違いない。ほかの冒険者の名刺を20枚集めるとリアルガチャがもう1回引ける仕組みも手伝って、盛んに交流がはかられていたように見えた。

そのほか会場内では、GMや開発陣も名刺交換に対応。サプライズで来日していた『黒い砂漠』ゲームデザイン室の室長チャン·ジェソク氏にはちょっとした列が形成されるなど、特に人気となっていた。そうした開発陣との交流も含めて取材した限りでは、ファンミーティングの名が示すように、『黒い砂漠』を深く遊んでいるプレイヤーなら、記憶に残るようなイベントだったのではないだろうか。

 


『黒い砂漠』は、PlayStation 4/Xbox One/PC(Steam)向けに配信中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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