『BLESS UNLEASHED PC』先行プレイレポート。“MMORPGらしくない”コアな歯応えで、気の抜けない狩りや装備集めに没頭

NEOWIZは、MMORPG『BLESS UNLEASHED PC』のクローズドβテスト参加者を募集している。本稿では、先行プレイに応じたプレイレポートをお届けしたい。

NEOWIZは、傘下のRound8(ラウンド8)スタジオが開発したMMORPG『BLESS UNLEASHED PC』のクローズドβテスト参加者を募集している。『BLESS UNLEASHED PC』はクラスごとに異なるスキルのコンボを特徴とする、アクション性の高いMMORPGだ。歯ごたえのある戦闘や、RPGのストーリーを楽しむほか、採集やクラフトなどさまざまな遊び方がある。

先日は実機ゲームプレイを観覧したレポートをお届けしたが、今回はついに実際にゲームをプレイすることができた。観覧ではわからなかった実際のプレイ感や、ゲームの導入部分、そして実際にボス相手の戦闘などを体験することができたのでレポートをお届けしたい。なお今回プレイできたバージョンは1月15日より実施予定のCBTと同じバージョンになる予定だ。

クローズドβテストでプレイできるのは「ガーディアン」「バーサーカー」「レンジャー」「メイジ」「プリースト」の5クラスだ。


キャラクターメイクではクラスを選択したあとに種族、性別を選択していく。クラスごとに選べる種族は決まっており、たとえばプリーストの場合は「人間」と「マスク」といった具合になっている。世界観を守るためか一部種族や性別に制限があり、レンジャーは種族がエルフのみだったり、マスクには性別の選択肢がなかったりする。自分のプレイスタイルやこだわりに応じて選ぶといいだろう。

それぞれのキャラクターは後述する「ブレス」の選択によって戦い方の幅が広がる。たとえば一般的なMMORPGでは“回復職”というイメージが強いプリーストも、最初は攻撃魔法しか使えない。後々ブレスの取得で選べるスキルの幅が広がった時にはじめて回復スキルを使えるようになるのだ。そのためクラスとしては5つだが、ブレスが8種類あるので、簡単に計算しても全部で40パターンの戦い方がある。

クラスと種族を選ぶとキャラクターメイクに移行する。本作のキャラクターメイクはかなり細かく、特に顔の周辺のカスタマイズ要素は非常に充実している。たとえば目をひとつとっても、位置やサイズ、眼球の色に虹彩色、目尻の位置に、眉毛の位置……といった具合にカスタマイズ可能な要素はかなり多い。もちろん体型を調整したり、タトゥーを入れることも可能なので、キャラクターメイクだけでもかなり遊べるデキだ。ゲームをプレイすると長い付き合いになっていくキャラクターなのでキャラクターメイクにはこだわりたいものだ。


ゲームを始めるとストーリーの導入のムービーから始まる。本作は英語音声日本語字幕で進行する。その後はチュートリアルを兼ねていくつかの戦闘があり、ちょっとしたボス戦も用意されている。アクション性の高さを謳っているだけあり、歯ごたえはなかなかのものだ。途中でボスの攻撃によりキャラクターが硬直し、マウスの左右クリックを連打して硬直状態から脱するというシチュエーションもあった。チュートリアルだからといって油断しすぎると倒されてしまうほどの難易度だ。ちゃんとポーションを使ったり、ボスの攻撃をきっちり回避するなど、戦闘の基礎要素をすべて使って立ち向かおう。


基本的な操作はWASDで移動、マウスカーソルで視点を動かすというオーソドックスな入力がベースになっている。そこに加えてスペースキーで回避、数字の1-4キーやCキー、Vキーでスキルを発動するというスタイルだ。

左クリック、右クリックにベースとなる攻撃スキルがセットされており、このボタンの組み合わせでコンボが発動する。たとえば左クリックをカチカチカチと5連打すればコンボ攻撃が発動して攻撃が繋がるし、3連打したあとに右クリックを押すと異なるコンボ攻撃が発動する。

簡単な操作でコンボが繋がっていくのでカチカチと連打したくなるところだが、アクション性の高さに重きをおいている本作ではなかなかそうもいかない。一つ一つのモーションが大きめなので、うかうか連打していると敵の攻撃をモロに食らってしまうのだ。コンボを途中で止めるのも非常に大事だし、スペースキーでの回避も組み合わせて戦っていく必要がある。


また面白い要素だったのが、クラスのひとつレンジャー はMPの概念がない代わりに「矢筒への矢の補給」という概念があったことだ。矢筒の中身がなくなってしまうと攻撃できなくなるので、補給作業が必要になる。敵に攻撃を叩き込みつつ、相手の攻撃は回避し、さらにリソースも管理する必要がある。こういった歯ごたえのある戦闘が本作の魅力だと感じた。もちろんMP消費で戦うクラスも存在し、クラスによって異なるリソースを管理して戦う必要があるという。単にキーを連打しているだけでは勝てず、戦略的なコンボ連携やリソースマネジメントで常に頭を使う必要がある。こうした奥深さのおかげで、気合いを入れて狩りをすることを求められるという良い意味で“MMORPGらしくない”戦闘を楽しめる印象だ。


ちなみにオプション画面からはゲームパッド操作用のプリセットも用意されていた。特にコンボ攻撃や回避などはゲームパッドとの相性も良さそうだったので、導入を検討してみるのも良いだろう。


そして本作でユニークなのが「ブレス 」というシステムだ。すべてのクラスに8種類のブレスがあり、プリセットのスキルの組み合わせのようなもの(スキルセット)を想像していただければと思う。基本のスキルに加えて、ブレス毎に登録されている固定のスキルが戦闘で使用できるイメージだ。ブレスには攻撃寄りのものもあれば守備寄りのものもある。クラスによっては回復スキルがあることも。

スキルには成長要素があり、クエストをクリアすることで獲得できるスキルポイントを振っていく。そして特定のスキルをすべて開放するとパッシブの効果がつく。このパッシブスキルも強力なので、1つずつスキルを極めていくのが良さそうだ。


なおブレスは焚き火や祭壇などでゲーム内アイテムを使えば、いつでも変更することができるので、普段の狩りはこのブレス、ボス戦はこのブレスといった具合で使い分けていこう。

そしてキャラクターを強くするためにはより強い装備を入手し、さらに強化していく必要がある。そのために必要なのがボスを倒すことだ。

ボスを倒すとアイテムが入った箱がドロップする。出るアイテムはランダムで、レアリティはもちろん装備アイテムのクラスもバラバラだ。自分の欲しいクラスの装備が出るまで繰り返し挑戦することになるだろう。だが不要な装備は分解することで装備アイテムの強化アイテムになるので、狩りをして使えない装備が出ても無駄になることはない。


また装備を入手するという意味では採集も重要な要素になる。採集で集めた素材を使ってクラフトしなければ入手できないアイテムがあるのだ。強力なアイテムをクラフトしたいなら、製作技術 レベルを上げてより貴重な素材を入手する必要がある。積極的に採集をおこなって いかなければ、強力な装備は作れないのだ。

つまり本作では雑魚モンスターを狩るだけでは強くならない。クエストを達成してスキルポイントを獲得し、何度も強力なボスに挑んで戦利品ドロップを狙い、そして採集でアイテムをクラフトする。すべての要素をしっかりと遊ぶことが強くなるための近道だという。


プレイの体験を通して感じたのは良い意味で“MMORPGらしくない”遊び方が楽しめることだ。ひたすらにぼんやりと狩りをしていれば自然とキャラクターが強くなっていくようなMMORPGもある中、本作では雑魚戦一つとっても気合を入れて臨む必要がある。それは強力なボスなら尚更だ。そしてレアリティの高い強力な装備を入手するために繰り返し挑むトレジャーハント的な要素も、繰り返しプレイしたくなる要素になっている。MMORPGに歯ごたえを求めるゲーマーにはぜひプレイしていただきたい作品だ。

Yasushi Yagi
Yasushi Yagi

Webメディアを中心にゲームのプレーレビューやインタビュー、イベントレポート、eスポーツ大会の取材などを手がける。読者の感情を揺さぶる記事を書きたいと思い、自分の感情が揺さぶられすぎた結果、取材に行ったeスポーツの大会で泣いた。

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