オープンワールドクラフト自動化サバイバル『Atrio』に圧倒される。航海RPG『セーリング エラ』はかなりよくできてる。『Skul』大型アプデを楽しむ。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。371回目です。来週はまたちょっと寒くなるようです。


コンソール版向けは後日


『Skul: The Hero Slayer』のPC版に、大型アップデート「Dark Mirror」が配信されました。先週も書きましたが、魔王の城に追加された闇の鏡からアクセスできる、並行世界での高難易度モードが目玉となります。新キャラ含め、敵がとにかく強力。ゴツいのやら、いやらしい攻撃するのやら。一方で、資源を消費して強化できる新たなシステムも導入されている。ストーリーコンテンツも含まれており、開発元的には拡張パックのような扱いだそうです。

通常モードの方は、ステージのレイアウトや敵の配置にかなり手が入った。正式リリース後にここまで変えてしまうのは珍しいが、個人的にはマンネリ解消になって嬉しい。また、アイテム報酬は3つから選択でき、中ボスの冒険者からは懐を漁って追加の報酬を得られるように。このほか広範なバランス調整も実施され、概ね難易度をやや下げつつ遊びやすくする方向になっているようです。
by. Taijiro Yamanaka


この味まってたディストピア


今週は、1月11日に正式リリースを迎えた『Atrio: The Dark Wild』を遊んでいました。本作は、ジャンルとしてざっくりまとめるなら「オープンワールドクラフト自動化サバイバルアドベンチャー」といった風情の作品です。プレイヤーは「従業員」と呼ばれるアンドロイドとなり、暗黒がはびこる地上へ進出。事情もよくわからぬまま、送電網を復旧して地上を取り戻す任務を帯びることになります。

そんな本作を遊ぶ前に筆者が想像していたのは、『Factorio』や『Don’t Starve』といった作品を掛け合わせたような内容でした。実際、そうした作品と共通する要素も多め。ただ、筆者が『Atrio: The Dark Wild』を遊んでみて強烈に「似てる!」と思ったのは、意外にもゲームプレイがまったく異なる『Portal』シリーズでした。

というのも本作の物語は、のっけからディストピアを背景にした黒いユーモアを叩きつけてきます。「従業員たち」は使い捨てであり、軽い感じでどんどん死亡。プレイヤーにはスペアの従業員がどんどん供給されます。ゲームプレイはそれぞれ別物ながら、そうした殺伐としていながら笑っちゃうノリが『Portal』シリーズそっくりなわけです。そのノリが大好きな筆者にとっては嬉しい誤算でした。なお、本作はまだ不完全ながら和訳も進行中の様子。一度チェックしてみてください。
by. Seiji Narita


やたら顔がいい男たち


Steamで『セーリング エラ』を遊んでいます。このゲーム、思ったより出来がよくてびっくり。船員を集めて貿易したり冒険したり海戦したり。なんでもできる航海RPGです。「セーリングエラ」という名前のとおり、かなりぶっちゃけて『大航海時代』なゲームです。中国生まれの『大航海時代』という感じ。ただ中国大手bilibiliが販売してるだけに、予算がしっかりかかっていて出来がよし。ビジュアルはかなり現代向けな塗りのきれいめなCGで構成されているほか、3D表現も随所にあり。かつUIやテンポ面なども結構考えられていて、遊びやすさも担保されている。小目標が多いので、達成サイクルのループが割りと短くて、かなり時間をもってかれます。

筆者は『大航海時代』シリーズのファンですが、正直4をやってからすごい年月が経つのであんまり細かい比較はできず。ただ、『セーリング エラ』は「世界を開拓していくドキドキ」がかなり感じられて、そういう意味では“あの頃の”懐かしい気持ちが味わえてます。未知なものが多く、とにかく開拓と発見が楽しい。それとキャラ造形が内面外面に丁寧で作られてるので、キャラと共に冒険するのが楽しいのもグッド。男たちの顔がいい。チュートリアルもしっかりしてること含めて、遊びやすさと奥深さ両方ある出来になっていて驚きました。夏にはPS4とNintendo Switchでも出るようなので、そちらを待つのもありかもしれません。
by. Ayuo Kawase