PS5のアダプティブトリガー、対戦ゲームでは不利説。『天穂のサクナヒメ』はアクションをもっと見てほしい。次世代機は横置きが鬼門。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。260回目です。次世代機が発売されました。
次世代機の幕開けは置き方の検討から
ゲーム機は横置き派です。あと、できれば重ねて置きたい派。そんな私にとって、PS5とXbox Series Xの組み合わせはかつてないチャレンジです。Xbox Series Xを下にすれば安定はしているものの、PS5がかなり大きいため見た目的にアンバランス。かといってPS5を下にすれば、微妙な曲面のおかげで上に乗せたXbox Series Xはグラグラ。この世代は重ね置きは諦めるしかないのか。
美しいグラフィックや高速ロードは両機種とも大前提。その上で、PS5はDualSenseの存在によって、新しい世代に変わった印象を強くしています。文字どおりの手触りに訴えかけるものがあり新鮮です。一方のXbox Series Xは、Xbox Game Passや後方互換のライブラリの豊富さが魅力。良い意味で世代間の繋がりを感じ、Xboxの集大成という印象を受けます。横置き時の姿が美しくないのは共通ですね。
by. Taijiro Yamanaka
どこを見ておる!
力こそパワー。違った。米が力になる稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』を今週は遊んでいました。2Dアクションに成長要素として稲作がついてくる感じだろうと思っていたら、稲作要素が想像していたよりずっと本格的で、ちょっとびっくり。歴史ある攻略情報を頼りに、次から次に現れる問題と戦っています。けれど、そうして話題になっている稲作パートに、アクションも負けていないと思うのです。
本作の戦闘は、羽衣を使って立ち回る2Dアクション。わかる人に向けて説明すると、えーでるわいすの過去作『花咲か妖精フリージア』の戦闘に、羽衣関連の要素を加えたような味わいになっています。最初はちょっとガードがないことに戸惑ったんですけど、相変わらずアクションのレスポンスがよく、羽衣で敵の攻撃を避け、行動をキャンセルしながら縦横無尽に動き回る気持ちの良い戦闘が用意されていました。羽衣をうまく使うと、ふっとばした敵が跳ね返ってきたところを掴み直し、空中からもう一度叩きつけるようなこともできて、かっこよく、スタイリッシュに戦うことも出来ます。サクナが使う技のカスタマイズや、弾きも搭載されていて、2Dアクションとしても期待以上でした。
by. Keiichi Yokoyama
ハイになった友人が落ち着くまで待つゲーム
先月からすっかり避けゲー気分になってしまい、2018年の『Just Shapes & Beats』を引っ張り出して遊んでいました。キラキラなEDMに合わせてグラフィカルな弾幕を避け続けるアクションゲームです。波状攻撃や迫りくる壁を避けながらサビまで駆け抜ければゴール。主人公はちっちゃくてか弱いただの「四角」なので、ダッシュなどを駆使してオブジェクトを避けなければなりません。
とにかくリズムに乗ってテンポよく動くことが重要……かと思いきや、拍が取れてればいいというわけでもなく。意外とリズム感だけでは乗り切れない難所もあるので、純粋な音ゲーっていうよりはやはり弾幕アクションのセンスが問われますね。とにかく楽曲と映像のシンクロが気持ちいいのですが、味わってるとポシャるので、周回するなら人と交代で操作して画面を眺めてた方が余すことなく堪能できるかもしれませんね。
by. Yuki Kurosawa
アダプティブトリガーと対戦ゲームの相性
PS5タイトルをいくつか遊び、DualSenseのアダプティブトリガーがどう活用されているのか確認。PS5『Call of Duty: Black Ops Cold War』では、R2トリガーを押し込んだ時の感触・抵抗力が武器によって変わります。キャンペーンモードを遊ぶ分には新鮮で良いのですが、マルチプレイモードではそうもいかず。わずかな差ですが、トリガーの押下速度が落ちるため不利に。結局、マルチでは同機能をオフにして遊んでいます。こうした対戦ゲーム、特にクロスプレイに対応しているゲームでは、アダプティブトリガーを活用するにしても、オン・オフ切り替え項目を設けることは、ほぼ必須になってくるのではないでしょうか。
そのほか『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』ではウェブスイング時に感じる抵抗力、『Godfall』では力をためて武器を振るうときの感覚が表現されています。ハクスラ好きとしては『Godfall』をもっとやり込みたいところなのですが……現在アップデートに尽力しているということなので、また安心してプレイできるようになったら戻ってきます。
by. Ryuki Ishii
うなる完成度
PS5の購入に成功し、『アサシン クリード ヴァルハラ』を進めているのですが、どうしても『ASTRO’s PLAYROOM』の素晴らしさを語りたくて。同作は、PS5本体に同梱されている無料ゲーム。4つのステージを冒険する作品です。コンパクトなアクションゲームなのですが、尋常ではないクオリティとなっております。『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』のASOBIチームが開発した作品なのですが、完成度が高い。
PS5のコントローラーであるDualSenseの機能をふんだんに使った、丁寧なアクションゲームとして作られています。基本的には3Dアクションなのですが、仕掛けが多く、ユニークなアイデアとプレイの気持ちよさが常に両立されています。というか、DualSenseによって気持ちよさが引き立つような作りですね。音や感覚の工夫だけでなく、カメラやリプレイ性といった遊びやすさにもこだわられており、探索要素も気が利いている。モーションコントロールのパートは、ボタンよりは正確な操作はできないので、モーションコントロールが続くステージは少しイライラ。ただし、気になるのはそれくらい。ビジュアルも次世代で、絵も音も気持ちよくて、遊んでいる時の楽しさは近年の作品でも屈指。歴史へのトリビュートも素晴らしく、これ遊んだだけで、5万5000円のもとはとった気分です。あ、言い過ぎたかも。でもそれぐらいすごいゲームです。
by. Minoru Umise