『ゼンレスゾーンゼロ』のTVモニターパート、なんとメインストーリーにて“撤廃”へ。「戦闘とぶつ切り」「冗長」などネガティブ意見を受け止める

HoYoverseは9月24日、『ゼンレスゾーンゼロ』公式YouTubeチャンネルにて動画「デザイナー対談」を公開。このなかでは、今後のメインストーリーにて「TVモニター」パートが撤廃される方針が明かされた。

HoYoverseは9月24日、『ゼンレスゾーンゼロ』公式YouTubeチャンネルにて動画「デザイナー対談」を公開。このなかでは、今後のメインストーリーにて当面は「TVモニター」パートが撤廃される方針が明かされた。

本作は、HoYoverseが手がける基本プレイ無料のアクションRPGだ。舞台となるのは、万物を飲み込み、内側に怪物が跋扈する異常な球状空間「ホロウ」が出現した世界だ。本作の主人公である兄妹のアキラとリンは、表向きにはビデオ屋を営んでいる。しかしその実ホロウ内部の案内人であるプロキシの「パエトーン」として、伝説扱いされるほどの活躍を見せている。

プレイヤーはアキラもしくはリンとして、ホロウ内外での連携を可能とする「ホロウ・ディープ・ダイブ(H.D.D.)」システムを駆使。ホロウ内に潜り込んだAIメカ「ボンプ」を操って、ホロウに切り込むエージェントたちを導いて、探索を進めていくのだ。そして戦闘では、キャラを切り替えながら戦うアクションバトルが展開される。


今回、本作公式YouTubeチャンネルにて動画「デザイナー対談」が公開。今後はデザイナー対談を通して、ユーザーの質問に答えたり、アドバイスを募ったりする交流の場を作っていくそうだ。その第1弾となる今回の動画ではまず、関心を集めているトピックとして「TVモニター」に言及された。

本作におけるホロウの探索シーンは、多数のTVモニターが並んだようなマス目状の画面にて進行していく。ダイブしたボンプをプレイヤーの駒として、マス目を進んでいく方式だ。マス目を進む中では戦闘に遭遇することもあるほか、さまざまなイベントが用意。基本的にはランダムに配置されるマス目にて、イベントによっては選択肢を選んで結果が変化するといった要素もあり、ローグライト作品のようにプレイする場面となっている。


そんなTVモニターパートについて、動画によれば本作のサービス開始当初からネガティブな意見も寄せられていたという。また開発チームでも指摘されるとおり問題点も多々あると認識されていたようで、いろいろと試行錯誤がおこなわれてきたそうだ。

さらに動画では、現在TVモニターパートが抱えているという主な問題点がまとめられている。このなかではTVモニターパートと戦闘が交互に移り変わることでプレイがぶつ切りのように感じられる点が挙げられた。またゲーム序盤でのTVモニターパートの割合がやや大きすぎたとも説明されている。さらにTVモニターパートの所要時間の長さのほか、同パートでは演出が冗長で、倍速再生でも遅いうえキャラの会話が途切れる点なども言及された。

そうした現状を見るに、TVモニターパートはプレイヤーの誰もが満足できるようには提供できないと判断。Ver.1.1で実装された新ストーリー「ネズミ色のブルース」でさっそくTVモニターパートが撤廃されたのは、そうした背景があるそうだ。またVer.1.2で実装予定の「パエトーンの軌跡」でもTVモニターパートで中断されることなく戦闘ステージを楽しめるとのこと。


また動画によれば、今後もメインストーリーについては、TVモニターパートを撤廃する方針だという。またプレイ時間を占める割合が大きく、かつユーザーの関心の高いコンテンツも、それぞれいずれはTVモニターではなく統一性のあるステージ設計が検討されていくそうだ。TVモニターパートとして表現されていた部分が戦闘ステージなどとして構成されることで、開発量が増大することも承知の上だという。

また、すでにTVモニターパートがあるメインストーリー序盤についてもいずれは調整予定とのこと。とはいえ現状は新コンテンツの開発に注力されており、並行して取り組まれていくそうだ。

このほか現状のTVモニターパートにも最適化がおこなわれており、Ver.1.1では各演出のテンポが向上したほか、倍速モードが戦闘パートを挟んでもオンのままになるように変更。そうした調整が今後もおこなわれていくとのこと。

なおTVモニターパートは完全に撤廃されるわけではなく、評判が良かった部分を参考に“パワーアップ”させていくことも示されている。ネガティブな反応もあるものの、TVモニターパートを気に入る声もあるそうで、どちらかを切り捨てることはしないという。先述のとおりメインストーリーには当面導入されないようであるが、いずれ改善したうえで戻ってくる可能性もあるのだろう。

アクションによる戦闘パートと並びゲームプレイの中核となっていたTVモニターパート。ユーザーからのネガティブなフィードバックを受け止め、メインストーリーから撤廃するという大胆な変更が決断されたようだ。なお今回の「デザイナー対談」ではそのほかにもさまざまな変更点やその意図について細やかに明かされている。興味のある人はチェックしておくといいだろう。

ゼンレスゾーンゼロ』はPC(HoYoPlay/Epic Gamesストア)/PS5/Android/iOS向けに基本プレイ無料で配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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