ひと夏の恋ノベルゲーム『記憶の鍵盤』発表。ピアノの音を失った少年と未来の記憶をもつ少女の物語、実力派クリエイターが手がける
Laplacian(ラプラシアン)は5月15日、『記憶の鍵盤』を発表した。未来の記憶をもつ少女の導きが、ピアノ音だけ聞こえない少年の運命を大きく動かす、ビジュアルノベルである。

Laplacian(ラプラシアン)は5月15日、『記憶の鍵盤』を発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PC(Steam)で、2025年夏リリース予定。価格は税別2000円になるという。またLaplacianからは、本作も含めて4本の新作が発表されている。
『記憶の鍵盤』は、未来の記憶をもつ少女の導きが、ピアノ音だけ聞こえない少年の運命を大きく動かす、ビジュアルノベルである。本作のメインキャラクターである茂住歩人(もずみあると)は、神奈川県鎌倉市に住む高校3年生だ。彼は父が有名なピアニストであるものの、ピアノの音だけが聞こえなかった。なぜ、いつからピアノの音が聞こえないのか、歩人にはわからない。彼は漫然とした不安を抱えながら、ピアノの才能に恵まれた弟・トキオの将来のため、バイト漬けの日々を過ごしていた。
本作ではそんな歩人の前に、未来の記憶があるという少女が現れる。高校最後の夏、未来の記憶をもつ少女の導きが、ピアノの音が聞こえない少年の運命を大きく動かし始めるという。キャラクターとしては、歩人の前に現れた目つきの悪い少女・天音紗里や、国内屈指の女子空手部を率いる同級生・橘絵莉、平均値ど真ん中な日本男児アンジーなども登場。切なく儚い、ひと夏の恋物語が繰り広げられる。

ピアノの音だけが聞こえない少年の物語は、ビジュアルノベルとして描かれる。ゲームシステムは紹介されていないものの、公式サイトにはキャストとして声優陣の名前も掲載されている。イラストや音声による演出を交えつつ、テキストを中心にひと夏の物語が展開されていくのだろう。プレイ時間は5時間程度とされている。なお公式サイトによれば、天音紗里役を結川あさきさん、橘絵莉役を鬼頭明里さん、アンジー役を田丸篤志さんが務めるそうだ。
本作を手がけているLaplacianは、国内のビジュアルノベルメーカーだ。過去作としては、『ニュートンと林檎の樹』『未来ラジオと人工鳩』といった美少女ゲームをリリース。『白昼夢の青写真』についてはSteamとNintendo Switch向けに全年齢版も発売してきた。
同作は、「ErogameScape -エロゲー批評空間-」にてデータ数1247件により中央値90、平均値88と非常に高い評価を獲得。Steam版でも記事執筆時点で572件中89%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得しており、プレイヤーから内容が評価されてきた。
本作『記憶の鍵盤』では、同メーカーの代表である緒乃ワサビ氏がシナリオ・製作総指揮、霜降氏が原画を担当。『白昼夢の青写真』などを手がけてきた緒乃ワサビ氏による新作となるわけだ。なお本作関連では、書籍「記憶の鍵盤」が新潮文庫nexより6月25日発売予定。本作は書籍版を原作とした、ビジュアルノベルとなるようだ。
またLaplacianからは、本作も含めて4作の新作が発表されている。『アイソメリカ』では緒乃ワサビ氏が企画・原作、原画を霜降氏およびぺれっと氏が担当。発売時期は未定ながら、20時間ほどの作品になるそうだ。


『久我山栞の死様手帖』では、シナリオを『きまぐれテンプテーション』『9-nine-』シリーズなどに携わってきたかずきふみ氏、原画をぺれっと氏が務める。プレイ時間は5時間程度で、2026年の発売が予定されている。『MONOCHROME SERENADE』は、シナリオを「Re:ゼロから始める異世界生活」などを手がけてきた長月達平氏、原画をぺれっと氏および霜降氏が担当。プレイ時間は10時間ほどで、2026年発売予定となっている。なお長月達平氏は、『白昼夢の青写真』の感想を“早口で伝えた”ことが、『MONOCHROME SERENADE』に携わるのきっかけの一つだったと明かしている。
『記憶の鍵盤』は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに2025年夏リリース予定だ。