『聖剣伝説 VISIONS of MANA』、かなり好評な滑り出し。課題もありつつ、美麗グラフィックで描かれるフィールド冒険・派手アクション戦闘などに評価集まる
スクウェア・エニックスは8月29日、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam/Windows)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S(Steam版は8月30日発売)。Steamやレビュー集積サイトMetacriticなどでは、さっそくユーザーからの好評も寄せられているようだ。
本作は、『聖剣伝説』シリーズの完全新作だ。『聖剣伝説3』のリメイクである『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』を除くと、2006年に発売された『聖剣伝説4』以来のシリーズ新作となる。本作の舞台となるのは、「マナの樹」によってマナに満たされたファンタジー世界。本作の世界では4年に一度、フェアリーが各地を訪れ、マナの樹に魂を捧げる御子を任命するしきたりがあった。主人公のヴァルは、幼馴染のヒナが御子に選ばれたことで、彼女と共にマナの樹を目指す冒険にむかうこととなる。
ゲームプレイはアクションRPGとなり、セミオープンフィールドを採用。さまざまなロケーションをシームレスに巡っていく。戦闘においては自分のプレイスタイルにあわせて、操作キャラクターを切り替えながら戦うことが可能。また風や火などさまざまな精霊の力を宿す「精霊器」をキャラクターに装備することでクラスチェンジができるシステムも特徴だ。キャラクターごとに精霊器に応じたさまざまなクラスが用意されている。
本作はPS5/PS4/Xbox Series X|S向けに8月29日に、Steam向けには8月30日に発売され、SteamやMetacriticではさっそくユーザーレビューが寄せられている。本稿執筆時点でSteamでは約480件中84%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。またMetacriticではメタスコア76でユーザースコアが8.7を記録している。
好調なユーザーレビューステータスを得つつも、レビューにおいては、UIの操作のしづらさや分かりづらさは課題として指摘されている。ライドして高速移動できる仲間・ピックルの呼び出し演出の長さなど、遊びやすさやUX面への指摘も見受けられる。また物語の軸となる御子の儀式、つまり“生贄”について独特な価値観をもつ登場人物たちには、感情移入しづらいといった意見も寄せられている。
一方で、トゥーンレンダリングを採用しつつリアルさも取り入れた美麗なグラフィックは特に高い評価を獲得。また、さまざまなスキルや魔法が用意され、戦闘において多用できるバランスも評価を受けている。序盤の段階でも、プレイの幅が限られていた体験版よりも楽しめるといった声もみられる。このほか先述したストーリーについては感情移入しづらいものの、ミステリアスで先が気になるとする感想もあるようだ。
約18年ぶりのシリーズ完全新作となる『聖剣伝説 VISIONS of MANA』。現代のプラットフォームにて美麗な3Dグラフィックで描かれるキャラや世界、派手なアクションバトルなどはさっそく評価を受けている様子だ。一部指摘されている課題点については、今後のアップデートでの改善にも期待したい。
『聖剣伝説 VISIONS of MANA』は、PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC(Steam/Windows)向けに発売中だ。