『VALORANT』アプデ9.10で徐々に回復する新アーマー「回復シールド」実装へ。オーメンやサイファー弱体化、ファントム強化などエージェント&武器バランス調整もてんこ盛り
Riot Gamesは11月20日、『VALORANT』パッチ9.10のパッチノートを公式ウェブサイトにて公開した。同パッチでは新たなアーマー「回復シールド」が追加されるほか、フェニックスに調整、サイファーやオーメンの弱体化、セージの強化などが含まれている。またプレイヤー移動時の武器射撃精度の減少、ファントムの距離減衰調整などが含まれた内容となっている。
『VALORANT』はRiot Gamesが手がける、基本プレイ無料FPSだ。プレイヤーらはエージェントと呼ばれる、それぞれの能力と役割をもったキャラクターを選択。5人1組のチームで攻守に分かれ、アタッカー側はスパイクと呼ばれるアイテムを指定されたエリアに設置し、一定時間防衛。一方のディフェンダー側は、スパイクの設置や爆発を防ぐことを目的とする。
今回のパッチで特に目を惹くのは、新たに追加されるアーマー「回復シールド」だ。パッチノートによると、回復シールドは以下の特性をもつようだ:
回復シールド
コスト:650 クレジット
ダメージ吸収量:25 HP回復プール:50 HP体力へのダメージが発生する前までに受けたダメージの 100% を吸収。
しばらくすると、回復プール内に残っているポイントを消費してシールドが回復。
本作に登場する既存アーマーはライトとヘビーシールドが存在するが、ライトはコスト400で最大25ポイントのダメージを吸収、ヘビーはコスト1000ポイントで50ダメージを吸収する。コストのみから見ると既存シールドのあいだを取り、なおかつ「時間経過とともに50ポイント分が回復可能」という点から、ラウンドをゆっくり進める上で有効なシールドとして新たな選択肢となりえそうだ。なおライトとヘビーシールドは被弾したダメージの66%を吸収する点が、回復シールドと異なる点は留意したい。
さらに本パッチから既存武器の「ファントム」の距離減衰に調整が加えられている:
ファントム
ダメージ減衰の変更:変更前:
1発につき39ダメージ(0 – 15m)
1発につき35ダメージ(15 – 30m)
1発につき31ダメージ(30m+)
変更後:
1発につき39ダメージ(0 – 20m)
1発につき35ダメージ(20m+)
開発者コメントによると、新マップの実装などに伴いプレイヤーがファントムを購入する機会が低下しているとのこと。そのためファントムとヴァンダルの個性を維持しつつ、お互いが相対的な競争力を維持できるようになる調整がおこなわれたそうだ。距離に応じてヘッドショットのダメージが低くなり、フラストレーションを感じる状況を減らす狙いがあるという。本パッチ後は20メートル以内であれば、頭部へのヘッドショットダメージで確実に相手をキルできるほか、20メートル以上のダメージが一律となったため、遠距離においてもキルへ繋がりやすくなるだろう。
また既存エージェント「フェニックス」にはスキル周りで調整が加えられている:
フェニックス
・フェニックスが炎に触れるだけで、たとえ炎から離れても、体力が継続的に回復するようになります。これによって、炎に少し触れるだけで攻勢を続けられるようになります。
カーブボール:
固有アビリティースロットに変更
ラウンド開始時にコストなしでチャージを1つ獲得
2キルでリセットされて追加のチャージを獲得
ホットハンド:
非固有アビリティーに変更
コストは200クレジット
ブレイズ:
フェニックスの“何でも屋”的ハイブリッドユーティリティーとしての価値を高めるために、他の視界ブロックユーティリティーと同様に、チームメイトのために安全な場所から「ブレイズ」を使用できるようにします。
発動時の投射物が壁を貫通し、「ブレイズ」がハーバーの「ハイタイド」と同様に機能するように
開発陣のコメントによると、フェニックスは火炎のなかで待機することでしか回復が出来なかった点などから、戦闘の素早さに問題があったようだ。そのため今回のパッチにより、カーブボールや壁越しのブレイズにより、攻撃的でありつつも、味方の道を切り開くハイブリッドなプレイスタイルが可能なエージェントとなるように期待されているという。
さらに既存エージェント「セージ」にも、強化が加えられている:
セージ
ヒーリングオーブ:自身への回復量:30HP >>> 50HP
5秒付近で回復時間が味方の回復と一致するように
スロウオーブ:スロウゾーンに捕まった敵のダッシュ速度が50%低下するようになります。これは、このパッチノートの後半に登場するゲームシステムのアップデートにおける「スタン」の変更と同様です。
リザレクション:ULTコスト:8 >>> 7
さらに本パッチでは、サイファーに弱体化が加えられている。従来のようにトリップワイヤーにかかったプレイヤーは即時的には可視化されず、0.5秒のタイムラグの後に表示されるように調整された。これによりカウンタープレイが容易となるようだ。またオーメンとクローヴにも弱体化調整がなされている。オーメンのダークカヴァーはほかのコントローラーエージェントのスモークと同様に常にプレイヤーが立つことができる地形の上まで落ちるように調整され、一部のワンウェイスモーク(スモークを壁などに引っ掛けて、一方に有利となる射線を作ること)を作ることが不可能となるようだ。さらにクローヴは自己蘇生能力となるウルトの作動時間が12秒から10秒に短縮されている。
本パッチでは武器周りにも調整が加えられている。ピストル(ショーティ以外の全ピストル)、全ライフル、全マシンガンに対して、移動時の射撃精度ペナルティが増加するようだ。開発者コメントによると、本作には移動中のプレイヤーに着弾すると、被弾したプレイヤーの移動速度が減速する効果があることが明かされている。被弾したプレイヤーは歩き状態まで移動速度が低下するため、結果として武器の精度が素早く上がるという。今回のパッチではあらゆる移動状態の射撃精度ペナルティを増加させることで、意図的に射撃時に移動する戦法を促しているとのこと。なおピストルの調整としては、ゴーストは弾薬数が2発減少、フレンジーは弾薬数が2発増加している。
そのほかパッチ9.10においては、多岐にわたるバグ修正や調整が含まれている。気になる人は、ぜひ公式パッチノートを確認されたい。
『VALORANT』は、PC/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料にて配信中。