Ubisoft剣戟アクション『フォーオナー』にて、「弁慶」モチーフの新キャラがひっそり実装へ
Ubisoftは日本時間7月25日22時、『フォーオナー(For Honor)』にてYear 8シーズン 2「ムラマサブレード」の二度目のタイトルアップデートを実施予定。弁慶にインスパイアされたヒーロー「僧兵」が実装される。
一方で僧兵の実装や、6月のYear 8シーズン 2の開幕については、Ubisoftの国内広報を務める日本公式Xアカウントからはまったく紹介されていない。同アカウントは今年4月まで本作の情報をさまざま披露していたものの、本作に関する新情報がほとんど途絶えてしまっている。
「弁慶インスパイア」の新ヒーロー実装
『フォーオナー』は、Ubisoftが2017年2月に発売した剣戟アクションゲームだ。プレイヤーは「侍」「ナイト」「ヴァイキング」「武林」「アウトランダー」といった文化の異なる勢力に分かれ、それぞれ武器とムーブセットが異なるヒーロー(プレイヤーキャラ)から1体を選択。さまざまなゲームモードで対決する。
戦闘においては上段からの攻撃に対しては上方向のガード入力が必要となるなど、攻撃と防御にそれぞれ方向があるシステムが特徴だ。ガード崩しや投げといった守りを突破する手段、タイミングよく入力することで相手の攻撃を弾くパリーなど、多様な選択肢も用意されている。
『フォーオナー』では発売以来アップデートおよびシーズン制でのサービスが続けられており、今年は「Year 8」として展開中。6月13日より開催されているYear 8シーズン 2「ムラマサブレード」は、和風テーマのシーズンとなっており、既存ヒーローである大蛇のスキン「達人カタシ」などが実装。今回はYear 8 Season 2の二度目のタイトルアップデート(TU)が実施され、新ヒーロー「僧兵」が実装される。
僧兵は鎌槍を主力としつつ7種類の武器を操るヒーローだ。公式サイトによると、僧兵は実在の人物である武蔵坊弁慶にインスパイアされたヒーローとのこと。本作の世界では、怪物のごとき風貌から蔑まれた「鬼若」と呼ばれる男が憎しみをたぎらせ、さまざまな武器の扱いを学び、倒した敵の刀を集めて悪名をあげていたという。ちなみに鬼若の最初の決闘相手は、先述の達人カタシだったそうだ。そんな鬼若は自らの技を弟子たちに伝授しているといい、これが新ヒーローである僧兵の勢力となる。
なぜか途絶えた新情報
そんな和風テーマのYear 8シーズン 2や新ヒーロー「僧兵」について、意外にもUbisoftの日本公式Xアカウントからはまったくアピールされてこなかった。これまで同アカウントは本作の新シーズンや新ヒーローについてさまざまな情報を告知してきたものの、4月に実装された『アサシン クリード2』コラボとなるエツィオ・アウディトーレスキンの紹介以降、『フォーオナー』に関する告知は7月8日まで途絶えていた。また同日におこなわれたのも、本作のオリジナルサウンドトラックの紹介のみ。Year 8シーズン 2や新ヒーロー「僧兵」については触れられていない。これまで積極的にPRされていたところ、急に続報が途絶えた格好だ。
理由は定かではないものの、たとえば考えられる原因のひとつとして、5月に正式発表された『アサシン クリード シャドウズ』における“混乱”が関係している可能性はある。同作では戦国時代の日本を舞台に、主人公のひとりとしてアフリカ出身の実在人物「弥助」が登場。弥助は同作にて侍として描かれており、「史実でも侍であったかどうか」「資料の無断利用があったのでは」「弥助に関する文献の正否」などを巡って大きな議論が発生していた。
一連の状況を受け、Ubisoftからは懸念を招いたことへの謝罪のほか、『アサシン クリード』シリーズおよび同作があくまで歴史上の実在人物や出来事にインスパイアされたフィクション作品として想定されているといった説明がおこなわれていた(関連記事)。そうしたタイミングもあり、『フォーオナー』の和風テーマの新シーズンや日本の実在人物をもとにしたキャラクターを紹介しづらいと判断された可能性はある。
とはいえ、『フォーオナー』は発売から7年以上が経過する作品でもある。Ubisoft日本公式Xアカウントからは新作の情報紹介が優先されている可能性も考えられるだろう。いずれにせよ本作はSteam上で一定の同時接続プレイヤー数を保っているなど(SteamDB)、今も一定の人気を維持する作品でもある。Year 8シーズン 2から突然国内向けにほとんど宣伝されなくなった理由は気になるところかもしれない。
『フォーオナー(For Honor)』は、PC(Steam/Ubisoftストア/Epic Gamesストア)/PS4/PS5およびXbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。