Ubisoft、複数大型タイトルの発売を先送り。『アサシン クリード シャドウズ』の延期ブラッシュアップが上手くいったとして

Ubisoftは5月14日、2024-25会計年度の業績を発表。『アサシン クリード シャドウズ』が延期によるブラッシュアップを経て好調だったことを受け、各種大規模タイトルについて、発売先送りを決定している。

Ubisoftは5月14日、2024-25会計年度の業績を発表。その中で、現在開発中の複数の大型タイトルについて、発売を先送りにしたことを明らかにした。海外メディアEurogamerなどが報じている。

今回の業績発表の中では、まずは今年3月に発売された『アサシン クリード シャドウズ』の成功が強調された。本作の発売初日の収益は、『アサシン クリード ヴァルハラ』に次ぐ同シリーズ2番目の規模となり、PS Store上での収益に限れば新記録を達成。現在までのユーザーの支出額は『アサシン クリード オデッセイ』を上回っているとのこと。また、ファーストパーティーストアでの平均評価は91(100点満点)を記録し、非常に好評であるとした。

『アサシン クリード シャドウズ』

業績発表会見にてUbisoftの共同設立者でCEOを務めるYves Guillemot氏は、こうした『アサシン クリード シャドウズ』での成功に触れつつ、現在開発中の複数の大型タイトル(some of its biggest productions)に対して、成功に向けた最高の環境を整えるべく、さらなる開発期間を与える判断を下したことを明らかにした。社内で計画していた発売時期を延期したということだろう。

『アサシン クリード シャドウズ』は、当初2024年11月の発売が予定されていたが、2度延期されて今年3月に発売された。最初の延期時には、当時不振が伝えられていた『スター・ウォーズ 無法者たち』から得た学びを活かすと発表(関連記事)。Guillemot氏は、発売延期によって品質を高めることにつながり良い判断だったと振り返り、今回も同様の効果を期待している旨を述べた。

『スター・ウォーズ 無法者たち』

なお、具体的にどのタイトルが延期されたのかは言及されなかったが、Ubisoft最大のブランド(the Group’s largest brands)の新作とのこと。Guillemot氏は今回の判断の結果、2026-27会計年度および2027-28会計年度には、2025-26会計年度と比べて大幅な成長が見込めるだろうとした。すなわち2026年4月から2028年3月までの間に発売されることになるようだ。

ちなみに、Ubisoftが発表済みの大型タイトルというと、『Beyond Good and Evil 2』や『Splinter Cell Remake』などがある。未発表の新作の発売時期が延期された可能性もあるだろう。また同社は今年3月、『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズの開発に特化した子会社を、テンセントからの出資を受けて設立している(関連記事)。

今回の業績発表においては、現在の2025-26会計年度内に発売予定のタイトルについても言及された。その中には、2020年に発表されるも開発難航が伝えられ延期を重ねていた『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂』のリメイク版が含まれている。また、『ディビジョン リサージェンス』や『レインボーシックス モバイル』『Anno 117: Pax Romana』も予定。今後発表される新作もあるそうだ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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