Ubisoftは9月26日、『アサシン クリード シャドウズ』を海外時間2025年2月14日へと発売延期すると発表した。これまで今年11月15日に発売予定とされていたため、約3か月の延期となる。
本作は、『アサシン クリード』シリーズの最新作。舞台となるのは、安土桃山時代の日本だ。天下統一に向けた戦乱の時代にて、伊賀出身の忍かつアサシンである奈緒江と、アフリカ出身の侍である弥助が、互いに相通ずる使命を見出し、新たな時代を目前にした大いなる戦いの行方に深く関わっていく。
『アサシン クリード シャドウズ』についてUbisoftは、封建時代の日本を舞台にしたシリーズ作品は夢に描いてきたプロジェクトであるとコメント。そのゲーム体験を磨き上げて洗練させ、またいくつかの重要な要素をさらに向上させるためにはもう少し時間が必要であるとして、今回の発売延期を決断したと説明した。
また同社は投資家向けの説明(PDF)において、『スター・ウォーズ 無法者たち』にも言及。今年8月に発売された同作の売れ行きが想定を下回っている(softer than expected)としたうえで、同作から得た学びを『アサシン クリード シャドウズ』に活かして、今後の磨き上げ作業をおこなうとした。
なお『アサシン クリード シャドウズ』というと、主人公のひとりである弥助が「侍」という設定であることや、ゲーム内の時代考証、あるいはゲーム内アセットの権利問題などにおいて国内外で議論を呼んでいた(関連記事)。今回の発表にてUbisoftは、まったく異なるプレイスタイルをもつ奈緒江と弥助という、ダブル主人公による冒険を提供する約束を果たすとし、またゲーム内の主要な要素自体は完成した状態にあるとも述べている。こうした説明から、発売延期によってできた追加の開発期間にて、ゲームシステム面などで大きな変更がおこなわれることはあまりないのかもしれない。
また同社CEOのYves Guillemot氏は、最近同社を巡っては“偏向した意見(polarized comments)”が聞かれると指摘。そのうえで、同社はエンターテイメントを第一に考えて、可能な限り幅広い人に向けてゲームを制作しており、特定の議題を推し進めることを目標にはしていないとコメント。ファンやプレイヤーのために、誰もが楽しめるゲームを制作することを約束するとした。
投資家向けの説明ではこのほか、本作におけるシーズンパス制を廃止することも明らかにされた。本作のシーズンパスを通じては、発売時にボーナスクエストと追加アンロックコンテンツが、また今後配信予定の2つの拡張パックが提供されるという内容だった。拡張パック自体は引き続き計画されており、予約購入者にはその第1弾が無料提供されるとのこと。
さらに本作のPC版について、発売時からSteamでも配信されることが決定。これまではUbisoft Store/Epic Gamesストア/Mac App Storeのみとされていた。ちなみに、今回『スター・ウォーズ 無法者たち』のPC(Steam)版が海外時間11月21日に発売されることも案内されており、同社のPC版のリリース戦略に変化があったのかもしれない。
『アサシン クリード シャドウズ』は、PC(Steam/Ubisoft Store/Epic Gamesストア/Mac App Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに、海外時間2025年2月14日に発売予定だ。日本時間では時差の関係で2月15日にずれるかもしれない。こちらは国内向けの正式発表を待ちたい。