
Twitch運営、視聴者水増しBot対策強化で“視聴者数が急落した”とする報道に反論。公式データとは違うとして
Twitch運営は8月29日、視聴Botへの対策により同サイトにおける視聴者数が激減したとの報道を否定した。

Twitchを運営するTwitch Interactiveは8月29日、視聴Bot(viewbots)への対策により同サイトにおける視聴者数が激減したとの報道を否定。サードパーティのデータ集計サイトにおける視聴者数の変化には誤りがあると説明した。海外メディアDexertoの取材に対して語った。
Twitchはライブ配信プラットフォームだ。ゲームの実況配信などを中心に発展し、国内外の本業ストリーマーや一般ユーザーにも広く利用されている。また企業にも活用されており、eスポーツ大会などイベントの配信プラットフォームとしても利用されている。

Twitch Interactiveは7月29日、同サイトのコミュニティガイドラインで禁止されている視聴者数の改ざん行為への対策を発表。同社は同日以降数週間かけて、視聴Botや不正視聴、そしてその他の潜在的な偽のエンゲージメントの検出能力を大きく強化すると告知した。もしチャンネルで視聴Botを用いた視聴者数の改ざんや水増しがおこなわれていた場合は、そのチャンネルの視聴者数に影響が出るほか、非公式の視聴者数を提供しているサードパーティのデータ集計サイトにおいても変化が見られるだろうと伝えていた。
この発表後、Twitch TrackerやSullyGnomeなど複数のサードパーティのデータ集計サイトでそれぞれ視聴者数が減少傾向にあるというデータが示されることに(関連記事)。このことについて、たとえば特定の人気ストリーマーの視聴者数の減少などを示しながら複数の海外メディアが報じ、話題となっていた。
一方、8月28日にTwitch Interactiveのプロダクト統括責任者(CPO)であるMike Minton氏は海外メディアDexertoの取材に対して回答。Twitchの視聴者数について実際には一部で取り沙汰されているような“自由落下状態”といった急落はしていないと述べている。またTwitchの視聴者数の中核を構成する数百万のコミュニティ・チャンネルにおいては特にそうした傾向は見られないと語った。さらに、同氏は「サードパーティーのデータ集計サイトによるソースをもとにした誤情報が広まるのを確認している」とも説明。そうしたサイトのデータは、Twitchの公式のデータではない誤った数値であるとして反論した。
なお前述したとおり、7月29日のTwitch Interactiveによる発表では、サードパーティのデータ集計サイトにおいても視聴者数の変化が確認できる可能性についても言及されていた。とはいえ現状のサードパーティーの集計サイトにおける“視聴者数減少”を示すデータは、Twitch側で集計された実際の数値では見られないのかもしれない。

他方で、そうした視聴者数の減少が報告されたのちに、再び視聴Botによる被害にあったと主張するストリーマーの存在も伝えられていた。あわせてサードパーティーの集計サイト上で視聴者数が急増したと報告するユーザーもおり、Twitchが一度実施した視聴者数の改ざん行為への対策をロールバック、すなわち対策強化前の状態に戻したとする憶測も広がっていた。これについてもMike氏は明確に否定。施行済みのアップデートについてはロールバックしていないと伝えている。また同氏は、視聴Botへの対策は引き続き優先事項であり、今後も長期的に取り組んでいくとしている。ちなみにTwitchのCEOであるDan Clancy氏は対策強化の発表時に、誤って“本物”のユーザーを排除しないようにするため時間をかけてきたと述べており、慎重に調整がなされていることもうかがえる。
Twitchにて展開された、視聴Botなどを用いた不正行為への取り締まり強化。サードパーティーの集計サイト上では視聴者数に一定の減少がみられたものの、公式の集計では少なくとも一部海外メディアが報じていたような“自由落下状態”といえるような急落はみられなかったようだ。Twitch公式からは視聴者数の推移といったデータは公表されておらず、今回の施策がどの程度効力を発揮しているのかは気になるところ。いずれにせよMike氏は視聴Bot対策について長期的な取り組みと述べており、即効性のある施策ではないのかもしれない。
