Twitch、今年中に「大多数のストリーマーが活動初日から収益化できるようにする」と宣言。収益化のハードル、大幅引き下げか
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Amazon傘下の配信プラットフォームTwitchは2月27日、2025年におけるTwitchの計画について一部を発表した。発表では、視聴者増加施策や、モバイル向けの縦画面などのサポート計画などが明かされた。
Twitchはライブコンテンツを提供する配信プラットフォームだ。ゲームの実況配信などを中心に発展し、国内外問わずストリーマーや一般ユーザーに広く利用されている。そのほか企業やメーカーによって用いられ、eスポーツ大会などの配信プラットフォームとしても採用が相次いでいる。このほか音楽、雑談などゲーム以外のジャンルにも幅広く利用されている。
TwitchのCEOを務めるDan Clancy氏のオープンレターによると、2023年にスタートした、サブスクリプションの収益を受け取ることのできるパートナープラスプログラムを利用するストリーマーは、現時点で開始以来4倍以上を記録したという。またストリーマー同士が共通の話題を見つけられるように発足したクリエイタークラブは、現在では4000人以上のメンバーが所属しているとのこと。
そんなTwitchの2025年の動きとしては、さらなる収益の増加を見込んで、視聴者を増加させたり、収益化のハードルを下げたりするといった施策を進めていくようだ。具体的には、配信者がコラボレーションしつつ、収益が獲得できる「統合ハイプトレイン」をリリース予定とのこと。加えてコミュニティイベントの実施により、小規模なストリーマー同士のマッチングもサポートできるようにするという。
そして収益化のハードルについては引き下げられる予定で、2025年には大部分のストリーマーが、収益化ツールであるサブスクとビッツを活動開始初日から活用できるようになるという。現在ではチャンネルを収益化するためには、各ストリーマーは「50人のフォロワーを獲得する」「8時間配信する」「7日配信する」「平均視聴者数が3人を超える」の要件を満たす必要があったが、これが撤廃、あるいは大幅に引き下げられるものとみられる。加えてすべてのストリーマー向けに、Twitchにおける購入時に収益を使用できるオプションも提供されるそうだ。
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そのほかモバイル向けに、携帯電話の向きに応じたビデオを提供できる機能が追加される模様。縦長の画面サイズを活かした配信やビデオもTwitchで楽しめるようになるのだろう。またTwitch全体でのプロモーションや割引なども実施していく予定としている。
なおTwitchはライブ配信プラットフォームとしてトップシェアを誇っているとみられるが、昨年には長期にわたって赤字運営であったことも伝えられており、大規模なレイオフも実施された(関連記事1、関連記事2)。そうした状況での広告収益やユーザー数の成長を狙いとしてか、収益化条件の緩和によるストリーマーの増加が見込まれているのだろう。今年中に実施されるという条件緩和について、続報も注視される。