Twitchのガイドライン厳格化、VTuberでも下半身はちゃんと覆う必要あり。“未成年風”の性的表現やお酒一気飲み禁止など、幅広く厳しく

配信プラットフォームTwitchにおいて、10月8日にコミュニティガイドラインが更新された。性的なコンテンツなど、ガイドラインに抵触する行為の線引きが具体例を交えて明確化されており、より厳密になっている。

配信プラットフォームTwitchにおいて、10月8日にコミュニティガイドラインが更新された。性的なコンテンツなど、ガイドラインに抵触する行為の線引きが具体例を交えて明確化されており、より厳密になっている。

Twitchはライブコンテンツを提供する配信プラットフォームサービスだ。ゲームの実況配信などを中心に発展し、国内外の本業ストリーマーや一般ユーザーにも広く利用されている。またメーカーにも活用されており、eスポーツ大会などイベントの配信プラットフォームとしても利用されている。また音楽やアート、雑談など、ゲーム以外の分野でも使われている。

そんなTwitchにおいて、10月8日にコミュニティガイドラインが更新された。更新されたガイドラインの内容は多岐にわたるものの、主に既存のTwitchにおけるガイドラインについて、具体例を示すことで明確化する意図をもって更新されているようだ。そしてユーザーからで特に注目を集めているのが性的ガイドラインの明確化、および厳密化である。

たとえば安全性におけるセクションにおいては、未成年者を危険にさらすコンテンツ活動を禁止。子供のような外見の架空のアニメキャラクターを性的な構成で描写することも禁止されている。これについては英語版では“loli”もしくは“shota”とされており、いわゆるロリ系、ショタ系と呼ばれる外見が幼く見えるキャラクターがこれに該当するとみられる。こういった描写は「いかなる種類であれ許可されていない」としており、このガイドラインはVTuberや、子供のような外見のアバターVRChatなどのゲーム内にも適用されるという。たとえアバターのストリーマーやオペレーターの実年齢が18歳以上であっても、“未成年に見えかねない“配信者のアバターを「性的な構成で描写」することを全面的に禁止する規定とみられる。またTwitchのチャットを含むあらゆる場所で13歳未満であることを記載すると、それがユーモアを意図したものであっても、法令に従って該当するアカウントは永久に無効化されるという。


そしてストリーマーの“服装“の規定についても厳密化。性的なテーマに関するガイドラインとして、すべてのストリーマーは腰から下腹部および臀部までの範囲を必ず覆う必要があると明言されている。なお服装に関するポリシーは、VTuberにも同じように適用される。またVTuberモデルは「腰を隠す」ことが忘れられがちであるとして、必ずこの部位を隠すようにと記載されている。なお、こちらについてはVRChatなどのゲームにアップロードされるキャラクターを含む、ゲームのキャラクターには適用されない。またプールやビーチにて水着を着用する場合は許可されるといった、配信のシチュエーションに応じた例外も示されている。

今回の更新によって、性的なテーマに関するガイドラインが厳格になり、とくに“VTuber”もその対象になるということが改めて明言されたことが話題を呼んでいる。VTuberモデルは年齢や見た目もさまざまである。今回の更新によって、以前は問題なかったモデルの見た目が新たなガイドラインに抵触するということもありうるだろう。また、たとえ設定上であったとしても13歳未満であることを記載することは禁止されている。配信の際は十分に留意する必要があるだろう。

またそのほかにも、金銭的利益のために飲酒など健康的に危害を及ぼす可能性のある行為を行うことも新たに禁止されている。例としてはサブスク(有料購読)のために“ショット飲み”をすることであったり、一定量のビッツのために「シナモンチャレンジ(関連記事)」をすることなどが挙げられている。

なお飲酒目標をかかげる配信については、過度の飲酒ではない、もしくは危害を及ぼすことが合理的に予想されない限り許可されるとのこと。たとえばサブスクライバー(有料購読者数)100人突破のお祝いといった名目で高級なお酒のボトルを開封するような配信であれば、問題ないそうだ。一方でお祝いとして「ウォッカのボトルを飲み干す」といった内容は許可されないとのこと。


そして人種・民族・肌の色などといった保護特性にもとづく差別や中傷は、その意図にかかわらず全面的に許容されないことも明確化された。いわゆるヘイト行為の全面的禁止である。そして更新されたコミュニティノートでは「どういった行為がヘイト行為に該当するか」について、具体例を交えながらより厳密に記されている。違反行為とみられる行為が確認された際は、状況を考慮してペナルティ措置を取るかどうかが判断されるという。しかしいかなる状況であっても、人種差別的な表現は許可されないとしている。

その他ハラスメント行為の禁止や自傷行為を含む暴力行為の奨励の禁止など、さまざまな禁止事項が厳密化されている。具体例が示されることでルールがわかりやすくなりつつ、ガイドラインがより「厳密化」されたかたちと言えそうだ。こういった形の具体例の提示は「Enforcement Notes」と称され、今後もTwitchを取り巻く状況に応じてアップデートされていくとのことだ。

Jun Namba
Jun Namba

埼玉生まれBioWare育ちです。悪そうなやつはだいたいおま国でした。RPG全般が好きですが、下手の横好きでいろいろなジャンルに手を出しています。

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