“残酷王様ゲーム”RPG『スルタンのゲーム』さっそくSteam同接「2万人超」の大ブーム。多種多様なイベントがTRPG風に彩る、命懸けの遊戯
2P Gamesは3月31日、カードサバイバルRPG『スルタンのゲーム』を配信開始した。さっそく大きな人気を博しているようだ。

パブリッシャーの2P Gamesは3月31日、カードサバイバルRPG『スルタンのゲーム』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語表示にも対応している。これまで配信されていたデモ版でも注目を集めていた本作だが、ようやく製品版リリースを迎えさっそく人気を博しているようだ。
『スルタンのゲーム』はカードを用いたリソース管理が特徴のシミュレーションRPGだ。絶対的な権力を握るスルタンの臣下であるプレイヤーは「スルタンのゲーム」に参加し、提示されるさまざまな試練を7日以内にこなさなければならない。なお「スルタン」は人物名ではなく、イスラム世界における“君主”を意味するアラビア語で、まさに「王様ゲーム」といったタイトルの作品だ。
プレイヤーはマップの各地で発生するイベントに対して、人物やアイテムなどを表すさまざまなカードを配置していく。そして試練は、「スルタンのカード」という特殊なカードを引くというかたちでプレイヤーに与えられる。スルタンのカードには「色欲」「散財」「征服」「殺戮」の4種類があり、これらからランダムで選ばれたカードを特定のイベントで消費することで達成となる。もし7日経ってもスルタンのカードが手元に残ってしまっていたら処刑されてしまうため、カードをセットすることのできるイベントを探さなくてはならない。各カードにはレア度や種類が決まっており、手持ちのカードの組み合わせで達成できるイベントを次々とこなしていくのだ。


イベントごとにユニークなストーリーが展開され、TRPG風の没入型のゲームプレイが特徴的だ。スルタンに忠誠を誓うのか、もしくはスルタンから逃れるのか、プレイヤーの選択によって変化するマルチエンディングが採用されている。また、実績を達成することで新たなカードや初期ステータスなどが開放されていく要素も、繰り返しプレイする際に新たなスパイスを加えてくれる。
本作はリリース初日から大きな反響を呼んでおり、非公式データベースSteamDBによると、ピーク時には同時接続プレイヤー数が2万人を超える順調な出だしとなっている。Steamユーザーレビューでは各種カードの使いどころを模索する楽しさのほか、先も見据えたプレイングが必要といった戦略の奥深さが評価を受けている。またテキストや多彩なイベントで彩られながら進行するTRPG風のゲームプレイも好評だ。
一方で本稿執筆時点での評価ステータスは約1300件中79%が好評とする「やや好評」と、伸び悩みもみられる。今後はユーザーから寄せられたフィードバックを受けつつ、UIや機能の改善などに向けて精力的にアップデートがおこなわれていくようだ。また製品版ではすでに日本語表示に対応しているが、現在このローカライズについてもさらなる改善を目指した校正が進められているとのこと。よりストーリーにのめり込みやすくなることに期待できそうだ。

Double Crossが開発を手がける本作は、2024年より無料デモ版がリリースされていた。その後製品版の制作に向けて、中国のクラウドファンディングサイト摩点(modian)にて支援を募り、目標金額を大きく上回る約200万円の資金を調達することに成功。リリース直前には、Steamでのウィッシュリスト登録数が20万件に到達するという注目度合いを報告しており、今回ついに製品版が配信されたかたちだ。今後本作が人気をどれほど伸ばしていくかにも注目したい。
『スルタンのゲーム』はPC(Steam)向けに配信中。日本語表示にも対応。リリースを記念して、10%オフの税込2520円で購入可能なセールが4月14日まで実施されている。