ファンタジー雑貨屋経営シム『Trash Goblin』5月28日正式リリースへ。汚いガラクタを綺麗に磨いてくっつける、高評価雑貨づくり販売ゲーム

Spilt Milk Studiosは5月7日、早期アクセス配信中の『Trash Goblin』を5月28日に正式にリリースすると発表した。ガラクタから商品を作る、雑貨屋経営シミュレーションゲームだ。

Spilt Milk Studiosは5月7日、早期アクセス配信中のTrash Goblinを5月28日に正式にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

『Trash Goblin』は雑貨屋経営シミュレーションゲームである。「Silver City」と呼ばれる大都市で、プレイヤーは名もなきゴブリンとして、雑貨屋を営むことになる。商品として売る雑貨は、もともとは汚れたガラクタだ。土に埋もれているものは丁寧に掘り出し、汚れをきれいに落とす必要がある。中にはそのままでは商品にならないようなゴミ同然のようなガラクタも含まれているが、そういったものは好きに組み合わせてくっつけることで一つの雑貨に仕立てることが可能だ。

ゲームプレイはガラクタを仕入れ、きれいな雑貨にして売ることの繰り返しで進んでいく。土に埋もれているものを掘り出す際や、汚れたガラクタを磨く際にはミニゲームがあり、手作業で磨いている感覚が味わえるだろう。店をアップグレードすれば、時間はかかるが放置するだけで汚れを落とせる「soak tub(浸け置き桶)」などのツールも解禁され、より良い環境で商品準備ができるようになる。

なお舞台となるSilver Cityは底なしの裂け目と呼ばれる場所のすぐそばに位置しており、採掘活動・運河の利用権・貴重な資源の独占によって発展し、世界全体の中でも最先端の科学技術を誇っている。富を求めてやってくる人々も多いが、日に日に格差が広がっている面もある。本作の世界には多種多様な種族が暮らしている。プレイヤーのゴブリンのほかにも、リザードマンのような商人や、ドワーフのような鍛冶師、建築業を営むゴーレムなどが見られる。人類のような種族もいるようだ。

こうした深みのある世界観を、プレイヤーは雑貨屋の経営を通じて感じることになる。店にやってくる客はそれぞれに事情が異なり、求めるものも違う。その背後にあるストーリーを想像するのも良いだろう。早期アクセス期間中に多くのガラクタが追加されたほか、正式リリースにあたり10時間超ほどのストーリーや、ガラクタが登録されていく図鑑も実装されるとのこと。埋もれていたガラクタから、本作の世界における歴史も垣間見えるのかもしれない。

そんな本作は早期アクセス期間から好評を博している。本稿執筆時点でSteamのユーザーレビューは400件を超えており、そのうち88%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。このゲームではこれといって時間制限のようなものがないため、ガラクタの洗浄や販売なども自分のペースで進めていくことができる。そうしたまったりとした雰囲気が好評のほか、洗浄や店のレイアウト変更などの没入感も高く評価されているようだ。

本作は早期アクセスの段階では日本語表示に対応していない。開発者のコメントによれば、開発段階では変更が多く生じるため、正式リリース後にアップデートという形で多言語に対応するとのことである。ただし、その中に日本語が含まれるかどうかは本稿執筆時点では不明。今後の対応言語情報にも注目したい。

本作を手がけるSpilt Milk Studiosはイギリスのロンドンに拠点を置くゲームデベロッパーだ。過去にSteamでは、基本無料プレイのカニのバトルロイヤルゲーム『King of Crabs』の共同開発に携わったほか、落ち着いた雰囲気のピクロス風パズル『Picture Everything: Puzzle Cross Galaxy』など、さまざまなジャンルのゲームをリリースしている。また、『PowerWash Simulator』のDLC『Wallace & Gromit Special Pack』の開発にも関わっていたようだ。落ち着いた雰囲気でガラクタの汚れを落とす本作のゲームプレイにも、そうした経験が反映されているのだろう。


『Trash Goblin』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。通常価格の税込2300円で購入可能だ。5月28日に正式リリースを予定している。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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