殺伐世紀末・協力脱出“PvEvE”ゲーム『The Forever Winter』Steam配信後すぐさま人気爆発。課題点ありつつも、“敵同士殺し合う荒廃近未来”で物資を漁るコンセプトに評価集まる

Fun Dog Studiosは9月25日、『The Forever Winter』の早期アクセス配信を開始した。配信後さっそく多くのプレイヤーを集め、その人気を維持しているようだ。

デベロッパーのFun Dog Studiosは9月25日、『The Forever Winter』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は配信後さっそく多くのプレイヤーを集め、その人気を維持しているようだ。

本作は、協力プレイ対応の脱出サバイバルホラーTPSだ。舞台となるのは2つの軍事大国により40年にわたって戦争が繰り広げられた未来世界。AIによる自律型兵器や、機械が融合した人間などが存在する世界観での戦いが描かれる。


プレイヤーはフィールドに繰り出し、亡者や巨大ロボといった敵NPCの目をかいくぐり、時には戦いながら、クエストの達成や物資の持ち帰りことを目指す。なお本作は敵同士でも属する派閥によって争いを繰り広げている。どさくさに紛れて争いを避けたり漁夫の利を狙ったりして、物資の確保や脱出を目指すのだ。なお死亡すると武器や荷物は失われる、シビアなシステムが採用されている。

また本作には複数のプレイヤーキャラが存在。それぞれ回復に長けていたりスピードに長けていたりと特徴も違うため、強みを生かした戦略も可能だろう。ほか、武器となる銃器はカスタマイズが可能なほか、種類によって使用する弾薬が細かに異なる点なども特徴となっている。

なお本稿執筆時点で本作には、5種類のマップが実装済み(うちひとつは開発進行中)。それぞれ荒野や廃墟など荒廃した世界観を反映するロケーションになっており、ゲーム内の地域選択画面を見るにさらに5つのマップが実装予定のようだ。

本作は9月25日にSteamで早期アクセス配信開始。本稿執筆時点では最大約1万2600人の同時接続プレイヤー数を記録しており、その後も連日ピーク時8000~9000人のプレイヤー数を維持している(SteamDB)。特にリリース直後にはTwitchにて高い人気を博しており、ストリーミング配信での盛り上がりも人気の底上げに繋がったのだろう。


Steamユーザーレビューにおいては本稿執筆時点で約8500件中74%が好評とする「やや好評」ステータスを獲得。荒廃した世界にて敵同士が争う殺伐とした世界観の中で、物資を漁り生き延びるゲームサイクルが持ち味として評価を受けている。ちなみに脱出要素や先述した銃器のカスタム要素などが共通するためか、本作とPvPvE脱出FPS『Escape from Tarkov』と比較するレビューも散見される。一方で本作では負傷や回復のシステムなどがシンプルな点からか、『Escape from Tarkov』よりカジュアルに遊べるといった声もあるようだ。

なお早期アクセス配信開始直後ということもあり、バランス面や最適化不足などは課題として挙げられている。特にプレイヤーキャラの歩き時のスピードの遅さや、敵NPCの挙動の不自然さなどは粗削りな点として指摘されている。また日本語ローカライズに未翻訳あるいは機械翻訳のような部分がある点も日本語ユーザーから課題点として挙げられている。

ほか本作には、拠点で水が底を尽きると、拠点に蓄えていたアイテムがすべて失われる特徴的なシステムが存在。慣れればそれほど時間をかけずに水集めも可能なものの、小まめにプレイし続ける必要があるシステムとして賛否を分けている様子だ。


とはいえ、不評や課題点の指摘もみられるものの、先述したような世界観やコンセプトを評価する声は多くみられる。早期アクセス配信を通してブラッシュアップされていくことへの期待の声も寄せられているようだ。

なお本作の早期アクセス配信期間はユーザーの反応次第ながらも、1年間を目標にしているとのこと。YouTube上の公式動画への反響のほか、世界観も想定よりも大きな話題を呼んでいるそうで、世界設定(in-world lore)にも焦点を置いて開発を進めていきたいそうだ。またプレイヤーが交戦あるいは逃亡可能な、より高度なボスも実装したいとのこと。なお正式リリース時には値上げの可能性もあるそうだ。ちなみに9月27日にはさっそくHot-Fixとするアップデートも実施。さまざまな不具合が修正されている。

『The Forever Winter』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。リリース記念セールとして、10月9日まで定価の10%オフとなる3060円で販売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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