『ウィッチャー』新三部作は、“『ウィッチャー4』発売後6年間で全部出る”計画に変わりなし。Unreal Engine 5活用で開発ペース加速を狙う

『ウィッチャー4』発売後6年以内に新三部作がすべてリリースされる計画について、改めて現時点で変更がないことが示されている。

CD Projekt Groupは11月27日、2025年第3四半期の業績発表をおこなった。この中で同社の共同CEOであるMichał Nowakowski氏は、『ウィッチャー』シリーズ新三部作の発売スケジュールについても言及。『ウィッチャー4』発売後6年以内に新三部作がすべてリリースされる計画について改めて示している。

『ウィッチャー』シリーズは、ポーランドの作家アンドレイ・サプコフスキ氏の小説を題材とするアクションRPGだ。開発はCD PROJEKT RED(以下、CDPR)が手がける。これまでナンバリング作品は3作品が展開されており、架空のファンタジー世界を舞台に、怪物退治の専門家ウィッチャーであるゲラルトの物語が繰り広げられてきた。凄惨あるいはセクシャルな描写も多く、大人向けな作風もシリーズの特徴となっている。

その続編は新三部作として計画されており、ゲラルトからシリに主人公は交代。新三部作の皮切りとなる『ウィッチャー4』は発表済みであり、開発も本格的に進行中。とはいえ2026年内には発売されないことが、今回の業績発表の質疑応答にてMichał氏より改めて伝えられている。つまり、発売は2027年以降となる見込みだ。

一方で『ウィッチャー4』の発売後には、スピーディーに新三部作の残りの2作品が展開される計画に変わりはないようだ。『ウィッチャー4』は当初「Project Polaris」として発表され、同作の発売から6年の間に新三部作の全3作をリリースする計画だと告知されていた(関連記事)。その後も計画に変化がないことが伝えられており、今回の質疑応答でも改めて計画通り三部作全体が6年以内に発売されることが明言された。『ウィッチャー4』がプリプロダクション段階を終えて本格的な開発が進行中の現時点でも計画に変わりはないようだ。

CDPRは『サイバーパンク2077』までは内製ゲームエンジンであるREDengineを使用してきたが、『ウィッチャー4』からはUnreal Engine 5に移行。同エンジンの開発元であるEpic Gamesとのパートナーシップのもと、オープンワールド開発機能を拡張するとともに、CDPRのオープンワールド設計哲学に特化した強力なツールの開発と既存機能の拡張に取り組んでいるという(関連記事)。

そうしたノウハウの蓄積もあってか、今後の開発期間が短くなることも見込まれているようだ。『ウィッチャー4』と『ウィッチャー5』の間、『ウィッチャー5』と『ウィッチャー6』の間ではより短い開発期間が計画されていることが今回の質疑応答で伝えられている。『ウィッチャー4』については先述したとおり2027年以降とまだ発売は先ながら、同作の完成後にはUE5での開発経験が活かされ、開発期間の短縮が見込まれているわけだろう。

ちなみに『ウィッチャー』第1作発売から『ウィッチャー2 王の暗殺者』発売までの期間は約4年。『ウィッチャー2』発売から『ウィッチャー3 ワイルドハント』発売までの期間も約4年であった。それぞれ完結した物語ではあるものの一部登場人物やその関係性などは引き継がれていたため、次回作までの期間で前作の内容を忘れやすいといった問題もあっただろう。新三部作では作品間の開発期間が短くなることで、より作品間の繋がりを楽しみやすくなることにも期待できそうだ。

ウィッチャー4』の対応プラットフォームは未定。発売時期については2027年以降となる見込みだ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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