期待の明末期ノベルゲーム『泣き叫ぶ雁』体験版公開。大ヒットADV『飢えた子羊』開発元による、正気を失った男と謎の少女の占領下サバイバル
2PGamesおよび零创游戏(ZerocreationGame)は2月23日、『泣き叫ぶ雁』体験版をSteamにて公開した。本作は『飢えた子羊』制作陣が手がけるビジュアルノベルだ。

パブリッシャーの2PGamesおよび零创游戏(ZerocreationGame)は2月23日、『泣き叫ぶ雁』体験版をSteamにて公開した。同作はPC(Steam)向けに、日本語対応でリリース予定。体験版では、日本語字幕で冒頭がプレイ可能となっているようだ。
『泣き叫ぶ雁』は、正気を失った男が明末期の占領された街で幼馴染そっくりな少女と共に生き延びようとする、『飢えた子羊』制作陣による狂気と愛のビジュアルノベルである。本作の舞台は、明末期の中国。メインキャラクターの方知宥(ホウ・チユウ)は、9歳の時に両親を事故で失くした青年だ。若くして科挙の秀才科に合格した彼は、後に書生となり「西遊記」を元とした作品「獅駝国」を書こうとしていた。しかし、彼の幼馴染である花魁の蘇怜煙(ソ・レイエン)が橋から身を投げてしまう。方知宥は、愛する蘇怜煙の自殺に記憶を喪失。時折人の顔が獣に見える奇病「獣視病」を患い、小説も書かなくなるのだった。

蘇怜煙の自殺から3年後、正気と記憶を失った方知宥は、酒浸りの日々を過ごしていた。本作では、彼の住む町が何者かに包囲される。彼には獣視病のためか、敵兵が妖怪のように見えており、自身の書いていた「獅駝国」の世界へ迷い込んだと錯覚する。
そんな中、酔って町中で眠っていた方知宥が家に帰ると、なぜか酒壺の中に死んだ蘇怜煙の幼い頃にそっくりな少女がいた。生きる気力を失っていた方知宥は、謎の少女・小雁(シャオエン)との出会いをきっかけに、虐殺の日々を最後まで耐え忍ぼうとする。正気を失って敵兵が妖怪に見える男と、死んだ幼馴染そっくりな少女の逃走劇が繰り広げられる。

方知宥と小雁の物語は、ビジュアルノベルとして展開されていく。ストアページによると、現在と過去の視点が絡み合うシナリオが、原文で40万字以上のボリュームで進行。選択肢やフローチャートといったシステムを搭載しつつ、考証のもと明清時代の中国を描いたアートワークによって物語が彩られている。また本作ではマルチエンディングが採用されており、複数のメインエンディングに加えて数十の死亡エンドが存在。製品版では中国語のボイスに加えて、日本語でもフルボイスに対応予定となっている。

公開された体験版では、本作の冒頭がプレイ可能になっているようだ。ストアページによると、完全版の13%に相当する5万字のテキストが収録。想定プレイ時間は90分から120分程度とされている。筆者が遊んだ限りでは、酒浸りの方知宥が謎の少女・小雁と出会う場面や、幼い方知宥と蘇怜煙が出会う過去のシーンが存在。占領された町での略奪や殺戮の様子は、緊張感をもって描かれていた。体験版のボイスは中国語のみとなっているものの、字幕はしっかり日本語に翻訳されている。謎の少女は何者で、主人公たちは生き残れるのか。製品版に期待の持てるような内容となっていた。
なお記事執筆時点で体験版には不具合が存在し、日本語環境でゲームを始めようとするとエラーが発生する。字幕/ボイスの設定を日本語からほかの言語へ変更するとエラーが回避でき、その後日本語に戻すと日本語字幕でプレイできるようだ。

本作は、デベロッパーのZerocreationGameが手がけている。過去作としては、『葬花·暗黑桃花源』『Black & White』などをリリースしてきた。2024年4月にリリースした『飢えた子羊』では日本語字幕やボイスにも対応し、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー4万7745件中95%の好評を得てステータス「圧倒的に好評」を獲得。2025年4月時点で累計販売本数120万本を突破しているという。飢餓などに苦しむ過酷な中国の明朝末期やそんな世界を生きるキャラクターの物語は、国内のプレイヤーからも高く評価されてきた。
本作『泣き叫ぶ雁』は、そんなZerocreationGameによる新作となるわけだ。本作は、1645年に起こったとされる清軍と明軍の攻防および揚州における略奪・殺戮行為「揚州大虐殺」や「揚州十日」をベースにしているという。前作同様、過酷な時代が描かれるのだろう。
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