高評価極寒サバイバルゲーム『The Long Dark』今になって過去最大の盛り上がり。「今後しばらくない」レベルの破格セールで

Hinterland Studioは4月25日、『The Long Dark』Steam版の大幅な割引実験を行うと発表した。割引率は過去最大となる定価の90%オフで、5月2日までの期間限定で税込380円で購入可能。この割引を受けて、本作は過去最大の盛り上がりを見せている。ゲーム内は日本語表示に対応している。

『The Long Dark』は一人称視点のオープンワールド・サバイバルゲームである。プレイヤーは極寒の環境での生存を目指すこととなる。脅威となるのは過酷な自然環境そのもので、寒さや野生動物などが命を脅かす敵となる。2014年にSteamで早期アクセス版がリリースされてから、実に10年以上もの歳月をかけて開発が続けられてきた作品で、今後もストーリーの最後を飾るエピソード5の実装などのアップデートが予定されている。

本作のゲームプレイとしては大きく3つのモードに分けられる。死んだら即終了で1日でも長い生存を目指す「サバイバルモード」、物語を進行していくストーリーモードにあたる「WINTERMUTE」、そして想定プレイ時間が1~3時間程度で特定の目的の達成を目指す「チャレンジモード」だ。いずれのモードでも体温管理やカロリー消費、疲労、負傷や病気といった各種ステータスに気を配る必要がある。また、時刻や天候により周りの状況は刻々と変化していくため、柔軟に行動計画を立てる対応力が試されるだろう。

そんな『The Long Dark』が突如として90%オフという過去最大の大幅な割引を行ったことで、Steamの同時接続プレイヤー数は急激な上昇を記録している。これまでも本作はストーリーの新エピソード実装などの節目には幾度となく盛り上がりを見せてきたが、それ以外の時期のプレイヤー数はおよそ2000〜3000人程度で推移していた。ところが今回の割引によりプレイヤー数が急増。ピーク時には1万5千人に迫る勢いとなっている(SteamDB)。これは2017年8月の正式リリース時を上回り、Steamにおける本作ピーク時同時接続者数の最高記録となる数値だ。

Hinterland Studioは、今回の割引について「Valveとの協力のもとで行う大幅な割引実験である」と述べている。また、「友人にギフトとして贈ったり、ゲームに興味を持ちそうな人にリンクを共有する大チャンスだ」とのことである。開発元お墨付きの大盤振る舞いなので、遠慮なくこの機会を利用するとよいだろう。

なお、本作のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で9万6000件を超えており、そのうち91%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。レビュー内容としては、ストーリーモードが未だ完結していないなど、開発期間の長期化に対する不満の声も散見される。一方で、ひとつひとつの判断が命取りとなるようなサバイバルのおもしろさと、サウンドやグラフィックによる没入感を高く評価する声も多い。生きることそのものの困難さを突きつけるリアルなサバイバル体験が味わえるだろう。

今回の大幅な割引告知に先立って、開発日誌も公開されている。日誌の中では、リリース時期は不明ながらエピソード5が過去のエピソードの何倍もボリュームがあること、DLC「Tales from the Far Territory」が完結したこと、グラフィック改善アップデートなどが言及されている。また、日誌によれば「今後これほどの大幅な割引を行うことはしばらくない」とのことである。過去最大の割引には、長らく待ち望まれた最終エピソードのリリースや、続編『BLACKFROST: The Long Dark 2』に備えて、ふたたびゲームを盛り上げたいという狙いもあるのかもしれない(関連記事)。

『The Long Dark』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに配信中(海外向けにはコンソール版も展開中)。現在Steamではセールを開催中で、5月2日までの期間限定で定価の90%オフとなる税込380円で購入可能だ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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