中国発・人気戦乱ADV『飢えた子羊』、日本語吹替アプデは10月配信へ。主役「満穗」を担当するのは釘宮理恵さん

デベロッパーのZerocreationGameは、『飢えた子羊(饿殍:明末千里行)』の音声日本語吹き替えを収録したアップデートを10月に実施すると発表した。発表の中では、少女「満穗」の声を釘宮理恵氏が担当することも明かされている。

デベロッパーのZerocreationGameは、『飢えた子羊(饿殍:明末千里行)』の音声日本語吹き替えを収録したアップデートを10月に実施すると発表した。発表の中では、少女「満穗」の声を釘宮理恵氏が担当することも明かされている。

『飢えた子羊』は、1632年の明朝末期の中国を舞台とするアドベンチャーゲームだ。当時の中国では国外からの侵略に抗戦していただけでなく、国内でも戦が巻き起こっていたとされる。くわえて災害の影響もあり、飢饉や反乱の絶えない混乱状態にあったという。

主人公のひとりである良は、そんな時代において盗賊として生きていた。そしてあるとき良は、仲間とともに人買いからの依頼を受け、4人の少女を「華州」から「洛陽」まで運ぶことになる。その道中、良は穂という少女から、少女たちの買い手が豚妖という人食いであることを告げられる。穂によると、彼女の姉もまた豚妖に食われてしまったという。良は姉の復讐に力を貸すように頼まれるものの、穂が秘密を隠しているように感じた彼は旅の中で情報を収集し、やがて決断を迫られることになる。

本作は今年4月23日にリリース。Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で約2万3000件中97%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを得ている。陰鬱な舞台設定で展開される緊張感のあるシナリオの完成度やボリュームの満足感のほか、フローチャートといった、ノベルゲームとしての便利機能が用意されていることなども評価を受けている。またゲーム内のテキストは日本語表示に対応しており、翻訳品質の高さについても日本語ユーザーから好評が寄せられている。さらにZerocreationGameによると、本作の売り上げは7月11日時点で50万本を突破したとのこと。評価、売上共にユーザーからの支持を大きく得ている作品となっている。

本作においては、かねてより日本語吹替の実装が予定されていた。そして7月11日、ZerocreationGameは本作の日本語吹替アップデートを遅くとも10月に実施すると発表。そしてその吹き替えに際して、ゲームの主人公のひとりである少女「満穗」の声を、有名声優である釘宮理恵氏が担当することが明かされた。


釘宮氏は「灼眼のシャナ」のシャナ役や、「ゼロの使い魔」のルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール役などで知られるベテラン声優。その特徴的な声質でいわゆる少女役の演技に定評がありつつも、少年役などといった役もこなす幅広い演技を得意とする。本作においてもその演技力で、乱世の中で信念を貫き、知恵と勇気に満ちた明末の少女「満穗」を演じることになるのだろう。

実装された吹き替えについては、ゲーム内でいつでも中国語と日本語のボイスを切り替えることができるとのことだ。現在本作に実装されている、中国語版のオリジナルの演技も引き続き楽しめるだろう。


発売後高い評価と人気を博している『飢えた子羊』。ZerocreationGame によると6月21日時点では売り上げが40万本を突破しており、今回の発表でさらに50万本を突破していることが明かされたかたちとなる。発売から暫く経ったのちも、順調に売上本数を伸ばしているようすがうかがえる。中国語だけでなく、日本語や英語への対応といったグローバル展開も本作の売り上げに寄与しているのかもしれない。今回の日本語吹き替え版への有名声優を起用するといった発表も、そんな本作の勢いを象徴するような動きかもしれない。

ちなみに本作にはDLCの予定はないものの、続編となる『哀鴻:破城十日記(仮題)』のリリースが2025年に計画されていることも伝えられている。『哀鴻』については6月に実施されたクラウドファンディングが目標額を大幅に上回る約200万円に到達。人気と高評価を獲得した『飢えた子羊』に引き続き、続編も高い期待を寄せられているようだ。続報も注目されるところだろう。

『飢えた子羊(饿殍:明末千里行)』はPC(Steam)向けに発売中だ。

Jun Namba
Jun Namba

埼玉生まれBioWare育ちです。悪そうなやつはだいたいおま国でした。RPG全般が好きですが、下手の横好きでいろいろなジャンルに手を出しています。

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